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【3月31日終了】コロナワクチン接種証明書アプリ利用規約を読み解いてみた【国営】

利用規約ウォッチャー みなしボウイです。
新型コロナワクチン接種証明書アプリ利用規約」・「新型コロナワクチン接種証明書アプリプライバシーポリシー」をウォッチしていきます。

新型コロナワクチン接種証明書アプリ」は、日本政府が2021年12月20日から公開され、累計アプリダウンロード数は約1,566万回に及ぶとのこと(2024年2月20日時点)ですが、その後、国内において接種証明書が必要となる場面が殆どなくなり、海外においても渡航時に接種証明書が必要な国は極めて少ない状況となったため、2024年3月31日をもってサービス提供が終了されることになりました。

国内では接種証明書を必要とする場面は殆どなく、海外渡航時でも接種証明書が必要な国は極めて少ない状況になったことから、2024年3月31日(日)をもって「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」のサービス提供を終了します。多くの国民のみなさまに利用いただき、心より感謝申し上げます。
「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」での接種証明書の発行は、2024年3月31日まで可能です。なお、2024年4月以降に海外渡航時等で接種証明書が必要な場合は、市区町村にて紙媒体で発行できます。

「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」のサービス終了(2024年3月31日)について

今回、重要な5つのポイントに注目して利用規約をウォッチしていければと思っています。


安心安全にサービスをご利用頂けるポイントになりますので、最後までよろしくお付き合いください。


サービス概要

世界的流行(パンデミック)となった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、ロックダウン(都市封鎖、移動制限)や入国制限、国際行事の延期や縮小が世界的に余儀なくされましたが、2021年初頭ごろから複数の製薬企業が開発・製造したCOVID-19ワクチンの接種が開始されました。

その後、ワクチン接種済みの者については、移動制限や入国制限を緩和する政策が世界各国で採られるようになり、政府によるワクチン接種証明書(いわゆるワクチンパスポート)が発行されるようになりました。

新型コロナワクチン接種証明書発行手続 第4回自治体向け説明会 資料(厚生労働省)より一部抜粋

新型コロナワクチン接種証明書アプリは、従来は自治体による紙の証明書発行であったものを、マイナンバーカードとスマートフォンを用いることでオンラインで発行出来るようにしたアプリです。


提供体制

新型コロナワクチン接種証明書アプリは、デジタル庁の前身である内閣官房IT総合戦略室が中心となって整備を進めた「ワクチン接種記録システム(VRS)」と対になったソリューションです。

※VRSは、COVID-19ワクチン接種において、接種日や接種回数といった個々人の接種状況を記録および一元的に管理することを目指して開発されたシステムになります。

(5)請求先は、VRS上において、利用者が送信した個人番号を用いて、請求先が管理する接種記録を照会します。照会した結果、適切な接種記録が存在する場合、請求先はその接種記録並びに送信された氏名、生年月日及び旅券情報(ただし、旅券情報は利用者が送信した場合に限る。)に基づいて、本アプリを通じて接種証明書を交付します。交付された接種証明書は、本アプリ内に保存されます。

新型コロナワクチン接種証明書アプリ利用規約 4.接種証明書の発行にあたって同意する事項
事務連絡「ワクチン接種記録システムの利用に関する確認事項」への同意について(依頼)(内閣官房副長官補室)より一部抜粋

アプリ提供元

デジタル庁

開発・運用

ミラボ

VRS(ワクチン接種記録システム)を開発したミラボへ委託されていることが明らかになっています。

業務委託

新型コロナワクチン接種証明書アプリプライバシーポリシー」によると、「本アプリ並びにサポートデスク及びコールセンターの運用の全部又は一部を業務委託(デジタル庁からの直接の業務委託だけでなく、当該業務委託に係る再委託及び再々委託も含みます。)する」とあります。
デジタル庁からの業務委託先については、こちらで一覧が公表されていますが、具体的に業務のどこの部分をどの企業へ委託しているのかまでは、わかりませんでした。

デジタル庁における契約事業者(再委託事業者含む)について 一部抜粋

サービス終了後の対応

デジタル庁からの発表によると、2024年4月1日に機能停止バージョンが公開され、2024年5月7日にはアプリストア(App Store、Google Play)から公開も終了するとのことです。

今後の予定は以下のとおりです。
・2024年4月1日(月)
 ・接種証明書の発行機能を停止
 ・機能停止バージョン(v1.22.0)を公開
・2024年5月7日(火)
 ・アプリストア(App Store、Google Play)から公開終了

「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」のサービス終了(2024年3月31日)について

スマートフォン内に保存されている接種証明書は自動では削除されず、機能停止バージョンでは、発行済みの接種証明書の閲覧、二次元コードの画像保存のみ利用可能です。


個人情報の取扱い

「新型コロナワクチン接種証明書アプリプライバシーポリシー」によると、マイナンバーカードやパスポートの読み取りによる、個人情報の取得が生じています。

(2)接種証明書を発行する市町村等は、予防接種法附則第7条第1項、予防接種法施行規則(昭和23年厚生省令第36号)附則第18条の2及びマイナンバー法第 9 条第 1 項別表第1の10に基づき、接種証明書を発行するため、個人情報の以下の項目を取得します。(*は海外用の接種証明書を発行する場合のみ取得します。)なお、それぞれの項目の取得は下記の方法によります。
① 本アプリによるマイナンバーカードの読み取り
・個人番号
・4情報(氏名、生年月日、性別、住所)
② 本アプリによるパスポートの読み取り氏名*
・生年月日*
・国籍*
・旅券番号*
・旅券の有効期間満了日*
パスポートの読み取りでは端末のカメラ機能を利用しますが、その際に上記以外の情報を保存したりサーバに送信したりすることはありません。また、二次元コードの読み取りでもカメラ機能を利用しますが、その際に情報を保存したりサーバに送信したりすることはありません。

新型コロナワクチン接種証明書アプリプライバシーポリシー 1.取得する個人情報の範囲

(1)接種証明書を発行する市町村等及びデジタル庁は、法令に基づく開示要請があった場合、不正アクセス、脅迫等の違法行為があった場合その他特別の理由のある場合を除き、収集した情報を目的以外のために自ら利用し、又は第三者に提供いたしません。また、マイナンバー法第2条第8項に規定する特定個人情報については、同法の定めるときを除き、目的以外のために自ら利用し、又は第三者に提供いたしません。
(2)接種証明書を発行する市町村等及びデジタル庁は、個人情報の取扱いに関しては、個人情報保護の重要性を強く認識し、当該個人情報の利用目的の範囲内でこれを行います。また、個人情報の取扱いの全部又は一部の処理等を第三者に委託する場合には、委託先の選定に配慮するとともに、適正な管理を行うよう、必要な監督等に努めます。

新型コロナワクチン接種証明書アプリプライバシーポリシー 3.利用及び提供の制限

利用及び提供の制限」の記載にもあるように、個人情報や特定個人情報の取扱いについては、デジタル庁や自治体に対して厳重な取り決めがなされています。

一方で、利用者の権利として、個人情報の開示、訂正、追加、削除、利用停止を希望することが可能です。どうしても心配な方は、手続きをされるのも一手だと思います。

(1)本アプリを通じて提供された個人情報の開示、訂正、追加、削除、又は個人情報の利用停止をご希望の場合につきましては、下記の「問合せ先」に従い、接種証明書を発行する市町村等又はデジタル庁にお問い合わせください。当該自治体又はデジタル庁において、当該自治体の個人情報保護条例又は個人情報の保護に関する法律に基づいた手続をご案内いたします。
(2)アプリ利用者のアプリ導入端末から本アプリを削除した場合、アプリ導入端末内に記録された全ての情報は、削除され、復元できなくなります。

新型コロナワクチン接種証明書アプリプライバシーポリシー 6.利用者の権利

問合せ先

デジタル庁は、「新型コロナワクチン接種証明書アプリに関するよくある質問」ページを設置しているほか、専用フォームからの問合せを受け付けています。


専用フォーム画面

今回は、このあたりで終わります。ありがとうございました。


なお本投稿における、発表内容は発表者個人の見解に基づくものであり、本投稿にて取り上げられている組織及びサービスの公式見解ではありません。

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