日曜の袋ラーメンのはなし
日曜の昼食はなんでもいい。
そもそも食事はなんだって好きなものを食べればいいのだが、日曜の昼食はその度合いが強まるように思う。
サッポロ一番塩ラーメン。
計量カップで500mlの水を測り、雪平鍋に入れる。
袋ラーメンを作るのに水を測ることを人に話したら驚かれたことがあるが、わたしは目分量が下手な自覚がある。
雪平鍋という日本語は美しいなと思いながらコンロの火をつける。
雪平鍋という名前は、鍋の槌目(つちめ)模様が雪のようだから、ということらしい。
たしかに雪にはいろいろな降り方があり、槌目模様のような密度で降ることもある。
雪国で暮らす人間にはなんだか嬉しい由来。
沸騰した鍋に乾麺を入れて3分。
ほぐしながら茹でるが、菜箸が長すぎてうまくほぐれない。
でも、うまくほぐれなくても適当でいいんだ。
だって今日は日曜なのだから。
火を止めて粉末スープを入れる。
この粉のひと粒ひと粒にサッポロの企業努力が、なんて考えながら。
龍の絵の描かれた大きな丼に鍋の中身を移し、冷蔵庫にあったメンマを乗せる。
切ればネギもあるが面倒くさいので乗せない。
付属の胡麻をふりかけて完成である。
塩ラーメン
スープひとくち含んだら
ひろがってゆく僕の幸福
(短歌)
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