T.Kubota

山の中で料理やってます。 棚田キッチン「Kitchen Studio N 」シェフ。 記事よりも短文多め。 日記代わりに書きます。

T.Kubota

山の中で料理やってます。 棚田キッチン「Kitchen Studio N 」シェフ。 記事よりも短文多め。 日記代わりに書きます。

最近の記事

キッチンサブスクについて。

これは素直な、私の心から出てくる思いです。 今の世の中、「自分が食べたい」「これなら安心して毎日食べても大丈夫」と思える食材や料理はほとんど売っていません。 これは永年、飲食業界に携わってきた自分がずっと感じてきたことです。 「安さ」のために無理をして食材を、人が作ると高くなり過ぎるから「人件費」を、「時間」を掛けるとコストが高くなるから「別の何か」で味を誤魔化したり、大切な何かを削った食品が溢れかえっています。 多くの方は「同じ形、同じ名前の商品」だったら「安い方」を

    • サツマイモと米粉のマフィン、新発売のお知らせ。

      棚田の無農薬サツマイモを熟成させ、米粉と一緒にマフィンに仕上げました。 素材の直球勝負ができるので変なクリームやらトッピングは全く要りません。スッピン勝負です。 松浦の松尾農園+coffeeさんに置いていますので、もし食べたい方はそちらへどうぞ。 市販のマフィンで「美味しい」と感じたことがない私ですが、これなら毎日食べられるぐらいに美味しいです。やはり素材が命ですね。 それはそうと、今回久々の投稿です。 正直どのプラットフォームに生息しようか迷いに迷っていたのですが、not

      • 呟きテスト。 どんな感じですかね。

        • 久々に難しい話を書いてみる。

          これから書くのは私の独り言です。 特に深い意味はありませんので悪しからず。 さて。 最先端のビジネスの世界において農と食とは、大地からの分離と農業の工業化がメインストリームのようです。 今までの農業や食の世界は机上の経済学や数学的学問の視点だけで解き明かせるものではなく、台風や大雨、大雪や日照りによる雨不足など予測不可能な変数だらけの自然環境と密接に関わるが故に工業化と資本主義的な貨幣変換が未だに難しく、不安定ながらもやりくりして来た資本主義社会の現在でも、その業界は今で

          【価格変更のお知らせ。】

          お陰様で、棚田キッチンからの定期便〈シェフの気まぐれコース〉は 当初の目標人数を達成し、設定しておりました定員を超えても尚、「入会したい」とのお声がけを頂き、お届け先が増え続けております。 本当にありがとうございます!!!!! しかしながら、ほとんどの作業を私一人で行っている為 もう少し人数が増えますとキャパが限界を迎えます。 そこで、今までは先行サービス価格で提供させて頂いておりましたが 「6月以降の新規会員」より、サービスの維持・拡大の為に 少しだけお値上げしようと

          【価格変更のお知らせ。】

          2022年12月:過去レター。

          Kitchen Studio N サブスクリプション 12月分のお届けです。 いつもお世話になっております。 大変お待たせ致しました。 2022年最後の定期便です。 今回はレストランクオリティのラインナップになっております。 (品数は少ないですが、送料抜きでもお店で出したら¥30,000近い内容です。) 以前サービスし過ぎて猛省した割には、全然反省した痕跡がありませんね。はい。 それでは今回のお品書きです! ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

          2022年12月:過去レター。

          2022年11月:過去レター

          11月分のキッチン・サブスク購入、ありがとうございます!!! 初登録された方も有難うございます! 改めて書きますが、「価値を共有できる方」限定の完全お任せサブスクになっていますので、内容やボリュームも毎回変わります。 敢えて1つだけ書くとしたら「確実に値段以上の価値を共有する」という事だけです。 なのでB級グルメ的な感じや、ビストロ的なお惣菜の時はボリュームが増えますし、超1級の食材が少量入っている事もありますので、そこの所だけはご理解頂けると助かります。 そして「お客さん

          2022年11月:過去レター

          母の日ギフト。

          KitchenStudioNではなかなかイベント毎の通販になかなか手が回らないですが、ナチュラルエッグラボさんとコラボしたページから今回は【母の日ギフト】を購入できますので、宜しければ是非。 もう既にご注文頂いている方々は、到着までもうしばらくお待ち下さいませ。 それと大変良い事が1つ。 何度も購入されていらっしゃるお客様から大変嬉しいメッセージを頂戴致しました。 益々美味しいものを作らなければ、と励みになっています。 これからまた新しい商品も試作いたしますので、楽しみ

          母の日ギフト。

          2022年10月分レター。

          サブスクご登録ありがとうございます。 初めましての方は「初めまして。」 面識のある方は「お世話になっております。」 今回、自分は初めて料理のサブスクリプションを提供します。 このサブスクは基本的に私と面識があったり、FacebookやInstagramで接点があったり、「人と人の繋がり」の上に成り立つと考えています。 なのでどちらかといえば「お店とお客さん」という関係では無く、もっと近い関係になると思い ます。 サブスクに関してメッセージを頂ければご相談の上リク

          2022年10月分レター。

          素材解説:花房和牛について。

          花房和牛について。 花房和牛は南島原加津佐で花房牧場の綾部さんが 循環型農業・抗生物質不使用で育てる年産1~2頭の幻の経産牛です。 普通、経産牛というものは「硬い」「臭い」「脂が黄色い」と言われ廃牛扱いなのですが、本来の牛肉は未経産牛よりも経産牛の方が味が濃く、香りがより牛らしくなります。 (欧州では経産牛が最高クラスのお肉になる為、未経産牛にあまり興味がありません。) 理由は様々ありますが主に ・旨みが強くなる ・脂肪融点低下 ・香りの変化(より牛肉本来の香りになる)

          素材解説:花房和牛について。

          タン・スモーク解説。

          さて、前回解説していた途中で別に取っておいた花房和牛のタン。 こちらは「皮付き」でガンガン燻製をかけます。 「なぜ皮付きなのか?」なのですが、燻製をかけるとどうしても周りが煙で酸味と渋みが出ます。あと熱によるダメージもあります。 それらを皮に当てて最後に剥ぐことで中身にストレスを加えないで仕上げる事を目標としています。 という訳で、燻製にかけたお姿がコチラです。 これを更に中心温度65℃まで加熱、その後急速冷却。 そしてダメージを受けた皮を削いで1人前のポーションにカット

          タン・スモーク解説。

          タン・テール・頬の下処理からの煮込み解説。

          さて、今回のタン・テール・頬はソミュールに3日間漬け込んで塩漬けにしながら血抜きを行います。 3日経ちましたら塩抜きを30分程度します。 塩抜きが終わるまでの間に人参・セロリ・玉ねぎ・ニンニクを切り出し、用意します。 塩抜きが終わりましたらよく水気を拭き取ります。 (タンは今回別のお料理にしますので分けておきます。) 大きなフライパンにオリーブオイルをひき強火で外側面を焼き固めます。 この時、焦げる寸前まで焼き色と香りをつける事が完成度を上げるポイントです。 このお肉を

          タン・テール・頬の下処理からの煮込み解説。

          やって参りました。

          遂に到着しました。花房和牛・頭肉セットです。 トップ画像はタン・頬・テールです。 実はこれら全て「ホルモン」の扱いです。 ついでにサガリとハラミが来ましたが、これらもホルモンです。 ジャンルで言うと「赤モツ」と呼びます。 (ちなみに腸や胃袋はシロモツと呼ばれます。) 当然と言えば当然ですが1頭の牛からは舌は1本、頬は2つ、テールは1本です。 サブスクの会員さん全員分あるとは思えませんので、仕込み終わってから数を確認後、抽選方法を考えようと思っています。 調理法頭は次の回に書

          やって参りました。

          4月分キッチンサブスク。

          ぼちぼち皆さんのお手元に届いた頃合いでしょうか? 久々にブログを書いています。 トップ画像は下高君のTwitter画像を使わせて頂いています。 今回のテーマは「命の頂き方」です。 自分でも思いますが、相変わらず凄まじいボリュームです。 会員さんから「これ値段、大丈夫ですか?合ってますか??」と心配されました。 それが普通のリアクションだと思います。ごく普通の反応です。 しかしそこでビビっちゃ面白いものなんて出来ません。 ケチったら負けです。なので来月も楽しみに待って頂ければ

          4月分キッチンサブスク。

          今月のサブスク、クライマックスです。

          花房和牛・バラ肉。 今回は香味野菜と一緒に赤ワイン漬けにして下処理です。 いつだって。そう、いつだってこの食材には畏怖と畏敬の念を禁じ得ない。 1頭毎に個体差を認めながら牛肉を扱うとか変態の極みですよ。 通常僕たち料理人は均一で画一的な食材を好みます。 「ブレ」を嫌う。それが「普通」なのです。 でもそれは生産現場を見ていない人間だからできる事。 大量生産・大量消費の為せる業。 そのレールとは全く異なる存在。 この1頭を出して貰うために通常とは異なる工程と手間をとらせてしまって

          今月のサブスク、クライマックスです。

          扁桃炎。

          生まれて初めてなったかも知れません。 金曜日の夜に体が動かないので「いい加減疲れが溜まってきたんだろう」と思ってガッツリ寝るつもりが、翌朝なんと体を起こせないという事態。 発熱(正確には体温計まで辿り着けなかったが多分発熱していた)・頭痛・咽喉の痛み・全身筋肉痛・節々の痛み。 咳以外コンプリートで土曜日という間の悪さ。 諸症状を調べながら総合すると「扁桃炎」がピッタリでした。 しかし初めて知ったのですが扁桃炎って若い人がなるんですね。 それを知ってガッツポーズを取る私は確実に

          扁桃炎。