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〈旅と食〉オランダ②いよいよ目的のフェルメール大回顧展へ

前回アップしたオランダ①の続きです。

訪れた場所についての内容とあわせて、ふだんグルテンフリーかつマクロビオティック(プラントベース)という、自分のカラダに一番合うと感じている食生活を中心に過ごす私の目線で、旅先の食事情についても触れています。


史上最大規模のフェルメール展

アムステルダム国立美術館の外観
自転車に乗ったまま建物の反対側へ
通り抜けられるようになっている
ことにオランダっぽさを感じる

予期せずチケット購入が叶った日から3ヶ月。ついにこの旅一番の目的、オランダの画家ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)大回顧展の予約時間が迫ってきました。

なぜそんなに大注目か?というと、現存するフェルメール作品は37点といわれており(2点はっきりしないものがあるようで35点ともいわれる)その中から28点も集結!

現在ほとんどの作品はオランダ国外にありますし、このような作品数をまとめてみられる機会は過去に例がなく、今後この規模の展覧会はもう開催されない可能性の方が高いからです。

美術館へ入館し
特別展の入り口を目指して
館内を進んでいきます
期待で胸がふくらむ♪

展示室へ入ると、各作品ごと充分なスペースを確保された状態で展示されていました。また関連作品などは一切なく、フェルメールが描いた絵だけに集中できるという贅沢空間!

鑑賞者の入場は、チケットの予約時間である程度コントロールされているものの、どの作品の前にも人だかりが。前方に立つ人たちが観終わり次へ流れてゆくのを何度か見届けると、やっと目の前に姿を現します。

牛乳を注ぐ女
アムステルダム国立美術館所蔵
寸法 45.5 × 41 cmとサイズは小さめ

こっくりとした牛乳や乾いたパンの質感……光の魔術師と呼ばれるフェルメールのテクニックにより、視線は自然と絵の中に惹きつけられます。

婦人と召使
NYフリック・コレクション所蔵
寸法 90.2 × 78.7 cm
フェルメール作品の中では
比較的大きな部類の絵

毛皮で縁取られた黄色の上着は、触った感触を想像できるほど繊細な筆使い。髪飾りはまるで写真を見ているかのようだった!(私が撮影したこの画像だと全然伝えきれず残念……)

美術の専門知識はないですから適切な表現方法がわからないけれど、フェルメールの絵の中には所々に凄くリアリティある部分が含まれていて、350年以上前に描かれた古い絵画とは思えない “新しさ” みたいなものを感じてしまうのです。

地理学者
フランクフルト
シュテーデル美術館所蔵
寸法 52 × 45.5 cmこちらも小さめ

フェルメール作品の中ではとても珍しい、男性を単体で描いた貴重な2点のうちのひとつ。モデルの男性が着ている上着は、その当時オランダで流行していた日本の着物なのだそうです。なんだか親近感がわいちゃいます♪

さて、好きな作品は上記3つ以外にもありますが、ここでは割愛。

あれれ!?フェルメールといえば一番有名なアノ作品はどうだったの?そう思われた方、もうこの会場に『真珠の耳飾りの少女』はなかったのです。元々アムステルダム国立美術館での展示期間は3月30日までと決まっていました。その後は本来の所蔵場所であるマウリッツハイス美術館へ戻されているため、旅3日目は “彼女” に会うためオランダ第3の都市Den Haag(デン・ハーグ)へ!

『真珠の耳飾りの少女』鑑賞については、後日の記事にまとめたいと思います。

展示室を出た所にあった
動きのある素敵なランプシェード
SHYLIGHTというインスタレーション

訪れる前は、作品数30弱ではすぐに観終わってしまうのでは?とも思いましたが、そんなことは全然なく見応え充分でした。

好きなアーティストやその作品、心惹かれる絵画、見たい時はいつでも画像検索できるしアートブックを買って手元に置くこともできます。しかし、直接ご本人が手がけた作品を自分の目で見るために行動することで、それに関わる諸々の労力以上の価値を感じられることは実際に多いのです。
オリジナルを観てはじめて気付くこともあるし、「初めまして」の作品も「お久しぶり」も本物だけが放つそのバイブスは私の中にいつも唯一無二の感覚を残してくれるから、なのかもしれません。

フェルメール展入り口の
手前にあった休憩室のような所

チケットの予約時間は14:45、入館し展示を観終えたのが16時過ぎ。館内施設は早くも閉館準備を始めておりました。常設展もミュージアムショップもゆっくり見る時間は残っていない……。

フェルメール展のチケットには常設展も含まれており、鑑賞後のみ向かうことができます。もし選べたなら午前中早めの時間を予約して、全てをゆっくり楽しみたかったけれど、人気の特別展ではそう都合よくいかないので仕方ない〜。(常設展のチケットを別途購入し特別展の前に入館することは可能)

アムステルダム国立美術館の
エントランスホール

美術館を訪れたら必ず立ち寄りたいのがミュージアムショップ。それぞれの美術館や展覧会にまつわるセンスよいアイテムに出会えたりするので、毎回楽しみにしています。

今回はフェルメール展の限定品で狙っていたものがあり探してみたものの、どうやら品切れのよう……残念!

気を取り直してアムステルダム散策の続きへ出かけよう〜♪

アムステルダム国立美術館公式サイト(英語ページ)https://www.rijksmuseum.nl/en
所在地:Museumstraat 1, 1071 XX Amsterdam

アムステルダムでアンティーク・ヴィンテージ探検

日ごろから趣味の宝探し。旅先でも時間の余裕とタイミング次第で、マーケットや専門店を探検します。その土地により入手しやすいアイテムも異なるので燃える&萌える♪

アンティークマーケット@Noordermarkt

北教会の前にある広場に
屋根つきの露店が並ぶ

アンティークやヴィンテージ品が並ぶという、北教会前のNoordermarkt(ノーデルマルクト)へ。

品出し中の店主さん

開始後すぐの時間に訪れてみました。この日月曜日の開催時間は9:00-13:00。まだ品出しを終えていないお店もありましたが、ライバルが少ないうちにじっくり偵察できるのは大きなメリット♪

古着店

洋服を取り扱うお店がわりと多い印象。布や手芸用品・アクセサリー・雑貨・本・食料品など様々な商品がありました。

教会前の広場を通り抜けた
奥の道にも露天が続いていた

この場所で1623年から続く歴史あるマーケットを訪れてみると、この街で暮らす人たちの日常を少しだけ住人目線で味わうことができるように感じます♪

Noordermarkt公式サイト (英語ページ)
https://www.noordermarkt-amsterdam.nl/en/home-en
※開催日は月曜日と土曜日、詳細は各曜日ごと要確認
所在地:Noordermarkt 44, 1015 NA Amsterdam(北教会)

Noordermarkt近くの
カフェでコーヒータイム
Luuk's Coffee Noordermarktにて
オーツミルクのラテ

アンティークセンター@Antiekcentrum Amsterdam

Antiekcentrum外観

ブランチの後は、オランダで最大級という屋内アンティークセンターAntiekcentrumを訪れました。

天候の影響を受けやすく開催曜日や時間が限られることもある屋外マーケットに比べると、このような施設は旅行中に利用しやすい。また、よい状態の商品に出会える確率も高いと感じます。ただ、価格設定はやや割高な傾向かと。

それでは、宝探しスタート!

外観からは想像できなかった奥行き!

このセンターは、1700m²を超える広いフロアスペースにアンティーク〜ヴィンテージまで幅広い時代のあらゆるアイテムがところ狭しと並んでいます。圧巻の品揃え♪

奥へ進むと広すぎて
通路は迷路のようで……
まだ見ていない場所はどこ
なのかわからなくなる〜笑
さすがチューリップの国!?
水耕栽培できる球根ベースの
バリエーションいろいろ♪
カラー別にまとめた
ディスプレイが魅力的な一角

気に入ったアイテムに出会えたのですが、サイズと素材的にロンドンまで壊さず持ち帰れるか不安要素が多く断念!もしこの近所に住んでいたら、定期チェックに通ってしまうだろうな〜。ぜひまた来たい。

ある程度時間に余裕がある時に訪れたい場所ではありますが、De 9 Straatjes(デ 9 ストラートチェス)というアムステルダムの人気エリア(セレクトショップやカフェなどが集まる9つの通りがある地区)へとアクセスしやすいので、街散策ついでに立ち寄りやすいのが◎

Antiekcentrum Amsterdam公式サイト(英語ページ)http://www.antiekcentrumamsterdam.nl/en/
所在地:Elandsgracht 109, 1016 TT Amsterdam

アンティークショップ@Kramer Kunst & Antiek

Kramer Kunst & Antiek外観

こちらはフェルメール展へ向かう途中にあり、気になって立ち寄ったお店。アムステルダム国立美術館のすぐ近くにあります。

ロイヤル・デルフトの公式ディーラーをしているお店だそうで、デルフト陶器が並びます。オランダ製タイルも品揃えがとても豊富でした。

オランダらしさを感じる
陶器がたくさん

店内は時間をかけずに巡れる程よい広さ。陶器以外にも、食器類・書籍・ジュエリー・絵画など様々なアイテムを取り扱っています。

嬉しいことに、わりと長いあいだ探していたアイテムを発見!購入しました。しかもイギリス製。笑

ロンドンで探し続けご縁がなくても、目の前に現れるのはアムステルダムのこともある〜♪ これだからヴィンテージハントはやめられません。

Kramer Kunst & Antiek公式サイト(英語ページ)
https://www.antique-tileshop.nl/en/
所在地:Prinsengracht 807, 1017 KA Amsterdam

オランダごはん2日目

「オランダごはん事情」についてはこちら。

ブランチ@Pancakes Amsterdam

Pancakes Amsterdam
Westermarkt店の外観

伝統的なオランダ風パンケーキ「 pannenkoek パンネクック」をいただくため、パンケーキ専門店を訪れました。

Pancakes Amsterdamはアムステルダム市内に店舗が複数あるので、旅の行程に組み込みやすい。また、夫が食べたいメニューも私が安心して食べられるメニューも、両方選べることが決め手のひとつでした。

この裏側に英語メニューあり
左下のQRをスキャンすると
写真メニューを見られる

メニューにはオランダ風パンケーキとアメリカンパンケーキがあり、それぞれスイーツ系と食事系から選べます。

質の良い食材選びにこだわりを感じるし、ヴィーガン・グルテンフリー・ラクトースフリーなど、一般的な材料で作るパンケーキが食べられない人でも楽しめる選択肢があることも嬉しい。
写真を撮り忘れてしまいましたが、注文のタイミングで店員さんにアレルギー対応について尋ねると、別の専用メニュー表を出してくれました。必要な方は案内時に伝えると、メニュー選びの際スムーズかと。

なお、パンケーキの他にPoffertjes(ポッフェルチェス)という、オランダの伝統的なお菓子もメニュー表にありました。パンケーキの一種で、見た目はたこ焼きのように小ぶりで丸い形をしています。調理用の鉄板もたこ焼き器そっくりなのだとか。こちらも気になっていたので詳細を聞くと、これに限っては一般的な材料のみで作られるのだそう。

メニューについて状況を把握できたところで、いよいよオランダ風パンケーキ「パンネクック」を注文♪

オランダのパンケーキは薄焼き
クレープとは異なる厚み&食感

見た目はどどーん!と直径30cmほど。薄焼きで生地の甘さは控えめ、具材入りの場合は材料を焼いたあと生地を流し込んで一体化させるのがオランダ風パンケーキです。

私はスイーツ系から、グルテンフリー生地でりんご・レーズン・ホイップクリームを選択。ホイップクリームは別添えなので、食べる量を調整できるのが◎ 夫は食事系から、ベーコン・マッシュルーム・玉ねぎ・チーズを選びました。ブランチにぴったり、量もちょうどよい♪

明るく広々とした店内

Pancakes Amsterdam公式サイト(英語ページ)https://pancakes.amsterdam/
※各店舗ごとの詳細はサイトにてご確認ください
今回訪れた店舗Westermarktの所在地:
Prinsengracht 277, 1016 GW Amsterdam

ヘルシーおやつ@SUE Bites Bar

SUE Bites Bar外観

SUEは、精製糖不使用・グルテンフリー・ラクトースフリー・ビーガンのお菓子を取り扱うお店です。アンティークセンターへ向かう途中に寄り道♪

ショーケースには
様々なフレーバーのBITES

この時は持ち歩きやすさを考慮して、クッキーとレジ横にあったエナジーボールを購入。しかし本当はショーケースの中に並ぶBITESを試してみたかったな〜!種類豊富なフレーバーから選べるのが魅力的✴︎

橋の上のベンチでおやつタイム♪

カラダにやさしいクッキーと共に休憩。市販のお菓子はお砂糖たっぷりなので、甘さ控えめなのがうれしい♪

SUE Bites Bar公式サイト(オランダ語のみのよう)
https://sue-food.nl/
所在地:Elandsgracht 4H, 1016 TV Amsterdam

晩ごはん@Café Nieuw Amsterdam(West-Indisch Huis)

West-Indisch Huis(西インド館)
Café Nieuw Amsterdamの外観

オランダの歴史を感じる場所で晩ごはん。こちらの建物はオランダ西インド会社の旧本社West-Indisch Huis(西インド館)です。アムステルダム市の記念建造物に指定されており、17世紀からの長い歴史が刻まれています。

食事をしたCafé Nieuw Amsterdamは、この建物の中にあるレストラン。他に会議室や結婚式会場として利用できる空間もあるとのこと。

メニューは英語表記あり
たしか裏面がオランダ語

主な使用食材は料理名のとなりに記載されているけれど、アレルギー対応などの表記はなかったので早めに店員さんに相談。念のためキッチンでも確認するなど、終始ていねいに対応してくれました。

前菜はビーツのサラダ
シェアもできます
落ち着いた雰囲気と
開放感ある店内

メインは旬のホワイトアスパラガスのひと皿にしました!

ホワイトアスパラガスは期間限定で楽しめる春の味覚。オランダもドイツやフランスと並んでホワイトアスパラ愛が強い国ですし、ロンドンでは新鮮なホワイトアスパラガスになかなか巡り会えないので……じつはとても楽しみにしていたのです!

貴重な春食材を堪能〜♪

メインには旬の
ホワイトアスパラガス!

目の前では、牛肉ステーキにレタスサラダとフレンチフライを添えオランダ感少なめなメインディッシュを頬張っている我が夫。笑

ドリンクメニューも豊富なので、スナックと共にのんびり過ごすのも良さそう。

バーのコーナーやテラス席
階段の奥にはパーティールーム

居心地よい空間でおいしいお料理をいただき、心もおなかも満たされました。

Café Nieuw Amsterdam公式サイト(英語ページ)https://cafenieuwamsterdam.nl/en/home-en/
所在地:Haarlemmerstraat 75, 1013 EL Amsterdam

食後のデザート@Winkel 43

例の「アップルタルト」リベンジのためWinkel 43を再訪。

食後のオーツラテ

夫は初の名物アップルタルトを注文!もちろんホイップ付きでオーダー♪

私は晩ごはん後で満腹だったのと、これは一般的な材料で作られるアップルタルトなので、温かいラテで食後にほっこり。

植物性ミルクのオプションはメニュー表に記載がなかったものの、店員さんに尋ねると対応可。牛乳をオーツミルクに変えてもらいました。

Winkel 43のアップルタルト

生地の中にりんごがたっぷり!素朴な味わいの伝統的ケーキを楽しめたようです。

Winkel 43の店内
味のある雰囲気

平日21時ごろでもお客さんが絶えずやってくる人気店。

Winkel 43公式サイト(英語ページ)
https://winkel43.nl/en
所在地
:Noordermarkt 43, 1015 NA Amsterdam

現地スーパー探検@Albert Heijn

スーパーAlbert Heijn入り口

Albert Heijn(アルバート・ハイン)はオランダ国内で最大のスーパーマーケットチェーンです。お店の規模は立地により様々ですが、アムスデルダム市内の至る所にあるので利用しやすい。
※駅構内にあるコンビニ仕様のAlbert Heijn to goは通常のスーパーAlbert Heijnより価格設定が高いようです。

現地のスーパーマーケットは、旅行中のドリンク類を買いに訪れますが、その土地ならではのお菓子などお土産も入手できるので、楽しい探検スポットのひとつです。しかも、空港・駅・観光地の売店よりお買い得。

私は恒例のグルテンフリー専用コーナーのチェック♪

Albert Heijnの
グルテンフリーコーナー

プライベートブランド製品が充実しています。ここでもオランダの国民的お菓子「Stroopwafel(ストロープワッフル)」のグルテンフリー仕様を発見!
昨日EKOPLAZAで購入したものと食べ比べしようかな♪

もちろん一般的な材料で作られた商品の種類はもっと充実していますし、ヴィーガン(植物性)のチョイスもありましたよ〜!

AHプライベートブランド
グルテンフリー仕様の
ストロープワッフル
Albert Heijn
グルテンフリーお菓子
戦利品

ストロープワッフル、ベルギー風ワッフル、それからGevulde Koek(へフルデ・クック)というクッキー生地の中にアーモンドペーストを詰めたオランダ菓子を購入。

ベルギー風ワッフルは若干パサつき気味。加熱しても食感が回復しなかったのは残念だったけど、日持ちする商品だから仕方ないのかも。

こちらのストロープワッフルもなかなか美味しい♪

このヘフルデ・クックは、クッキー生地がしっとり食感。中のアーモンドペーストは、フランスのガレット・デ・ロワのフィリングに似た感じで好きな味。もうひとつ買ってくればよかったな。

Albert Heijn公式サイト(オランダ語のみのよう)
https://www.ah.nl/

運河・船・自転車
アムステルダムを感じる風景
様々な花の球根を
取り扱うお店
オランダ製品を取り扱う
素敵な雑貨屋さんSpiegel
紙袋まで可愛い!
運河の街らしく
船で移動する人も多い

諦められないあの絵画「真珠の耳飾りの少女」鑑賞と3日目の様子については、次回の記事オランダ③にて紹介したいと思います。

それではまた!

※この記事は2023年5月15日滞在当時の情報です。


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