〈ロンドンと食〉劇場街ウエストエンドのグルテンフリー専門レストランIndigo at One Aldwych Restaurantへ
〈ロンドンと食〉では、訪れた場所についての内容とあわせて、ふだんグルテンフリーかつマクロビオティック(プラントベース)という、自分のカラダに一番合うと感じている食生活を中心に過ごす私の目線で、外出先での食事情についても触れているおでかけシリーズです。
あえてグルテンフリーという選択
日頃グルテンフリーの食事をしているにも関わらず、これまでのロンドン生活では専門のレストランへ行く機会がほぼありませんでした。グルテンフリーのパン屋さんを利用する程度。なぜかというと、ロンドンの飲食店の多くは専門店ではない一般的なお店でもグルテンフリーの選択肢があるので(ヴィーガン・ベジタリアンなども含む)あえて行く必要がなかったのです。
今回は誕生日をきっかけに、以前から気になっていたグルテンフリー専門レストラン「Indigo at One Aldwych Restaurant(インディゴ・アット・ワン・オールドウィッチ・レストラン)」へ “あえて” 行ってみることに♪
One Aldwych Hotel (ワン・オールドウィッチ・ホテル)のこと
このレストランは One Aldwych Hotel (ワン・オールドウィッチ・ホテル)の中にあります。建物は歴史的建造物に指定されており、1907年築エドワード様式の美しい外観と特徴ある三角形。
ロンドンの中心地、劇場街 West End(ウェストエンド)にあって、『ライオンキング』を上演している Lyceum Theatre(ライシアム シアター)はすぐお隣りさん。先日の記事で紹介した英国ロイヤル・オペラ・ハウスからの徒歩アクセスも◎です。
ホテル内部はインテリアデザインが高く評価されており、受賞歴もあるようで、デザイン性がありつつシックで落ち着く空間。宿泊用のゲストルームもきっと素敵なんだろうなぁ〜✴︎ レストランも洗練されています。
おいしく美しいグルテンフリー料理をいただく
シェフの Dominic Teague(ドミニク・ティーグ)氏率いる Indigo at One Aldwych Restaurant (インディゴ・アット・ワン・オールドウィッチ・レストラン)で提供されるのは、シェフが幼少期に愛した大自然に思いを馳せ厳選した生産者の食材を使い、イギリスで人気のメニューにさりげなく新しい切り口のアレンジを加えた、シンプルで美味しいお料理。しかも、ここのメニューはすべてグルテンフリー&乳製品不使用です。
「グルテン(小麦粉)も乳製品も使わずに美味しいの?」そう感じた人もいるのでは?
ここは地価も物価も異常に高いロンドンのど真ん中にある5つ星ホテルのレストラン。客観的に考えて、美味しくなければやっていけません。私はあらためてロンドンという街の食に対する感度の高さを感じ、感動しました。「こういうタイプの専門店なら “肉大好き・小麦粉OK” な夫とも、一緒に来られるし楽しめる!」
ふだん自分の食生活は「どマイノリティ」だと認識していますが、この街に住んでいると時にそのような感覚はすっかり忘れて、純粋に「美味しい」を楽しめるのです。
お料理
前菜が登場〜♪
冬野菜のサラダ(ヴィーガン)
炭火焼きで引き出された香りと甘みあり、揚げたクランチー食感あり。海岸で摘んだハーブのアクセントも◎
夫の前菜は、サフォーク産 豚ほほ肉のひと品。クレソンとオニオンピュレとともにいただく。
グルテンフリーの 自家製焼きたてSourdough (サワードウ)パンがおいしい♪ 添えられたのは海藻バター。これももちろん乳製品不使用のバター使用。
メインは、ジャガイモのコンフィ(ヴィーガン)
イギリスではお馴染みの、色鮮やかで旨みの濃いヘリテージキャロットとシーアスター。そしてイギリスはジャガイモがとにかく美味しいのです。コンフィは初めて!
キャロットソースをまわしかけいただく。このお料理は、お味噌が効果的に使われていて、日本人として誇らしい。
夫のメインは、コーンウォール産ジョンドリーのフィッシュ・アンド・チップス。
衣に海藻が混ぜてあるのが特徴的。香ばしい風味が加わるひと手間で、フィッシュ・アンド・チップスの印象が変わります。添えられているのは、うずら卵のピクルス・マッシュしたグリーンピース・焼き目を付けたレモン。小瓶に入っているのは魚にかけるヴィネガーです。
Chips(チップス)というのは、イギリスではフライドポテトのこと。ポテトチップスは?というと Crisps(クリスプス)と言います。ですので、イギリスの代表的料理 Fish and chips には揚げジャガイモが定番なのですが、そのクオリティはお店により超が付くほどピンキリ。我が家は時に、お店の評価をチップスの美味しさで判断するほど、シンプルだからこそ作り手のこだわり度がわかりやすいお料理です。
ここのチップスは、外側はカリっと内側はしっとりとしたお芋部分が多く、食材自体のおいしさを楽しめる。レストランらしい上品な量とプレゼンテーションが特別感。タルタルソースにはエクスムーア産キャビアが添えられています。キャビアまで地元産にこだわる徹底ぶり!
デザート
お料理を堪能したあとは、デザートもどんな感じなのか試さずにはいられない!
プティフールも一緒に登場しました。
ルバーブ好きとしては気になる、ヨークシャー産ルバーブのデザートを選択。薄い黒糖サブレの上に、軽い口溶けのクリームとルバーブコンポート、そしてルバーブのアイスクリーム。大満足!
夫が選んだのは、おしゃれなブリュレ。バニラクリームの上にガラスプレートのようなキャンディー、ブラッドオレンジのシャーベットとソースが魅力的!ルバーブも好きだけど、ブラッドオレンジも好きなので、せがんでひと口味見。
ここのデザートは、食べやすい甘さ加減なのも◎満腹後でも、別腹に最適なバランスでは♪
プティフールは、パッションフルーツのパート・ド・フリュイ(果汁ピュレを固めたゼリー)とオレンジのトリュフチョコレート。
最後にはチョコレートケーキのサプライズも✴︎
デザート後、満腹過ぎ食べられなかったので、プティフールとともに持ち帰り用の箱に詰めていただきました。翌朝のお楽しみに♪ しっとり食感に、ちょっぴりビターな大人の味でとってもおいしかった!
ここは「もっと早く来ればよかった!」と若干後悔するほど。また訪れたいレストランリストに追加〜!制限なく何でも食べられる夫にとっても満足度の高いお料理・デザートだったようです。
ちなみに、観劇前の専用メニューもあったので気になる!観劇前後の食事に利用するのは良さそうです。アフタヌーンティーもやっています。
ドリンクメニューはワインがメインで種類豊富。ワイン以外のドリンクは、店員さんに尋ねると色々紹介してくれますよ。
店舗情報
Indigo at One Aldwych Restaurant
公式サイト:https://www.onealdwych.com/indigo-menus/
所在地:1 Aldwych, London WC2B 4BZ
それでは、また!
※この記事は2024年2月1日訪れた当時の情報です。
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