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〈旅と食〉オランダ①この目で観たいあの絵画を求めて

ひさしぶりの旅記事です。最近ちらほらと日本在住の友人から「ヨーロッパ旅行を検討している」という連絡をもらうようになったことをきっかけに、旅や外出時の様子をもっと書いていこうかなと考えるようになりました。

訪れた場所についての内容とあわせて、ふだんグルテンフリーかつマクロビオティック(プラントベース)という、自分のカラダに一番合うと感じている食生活を中心に過ごす私の目線で、旅先の食事情についても触れてみたいと思います。

旅のきっかけはひとつの偶然から

2023年2月10日から6月4日まで、アムステルダム国立美術館(Rijksmuseum Amsterdam ライクスムゼーウム)にて史上最大規模のヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)展が開催されました。

開催を知った時から「これは行かねば!」と考えていたのですが、期間は約4ヶ月間あるし始まってから調整しようと思っていたところ、なんと開幕から2日で最終日までのチケット完売との情報が……。なに〜っ!!この展覧会の注目度の高さを想像しきれていなかった自分に後悔、しばらく落ち込みました。

しかし、その傷も癒えはじめたある日のこと「どうしよ……どうしよう〜」と動揺した様子で勤務時間中なのに書斎から飛び出してきた夫。何事かと思ったら「買えちゃった!」のだそう。笑

たまたま何となくフェルメール展のページを覗いたら、追加チケットが出された直後のタイミングだったようです。嬉しい!けれど、少ない選択肢の中から選ばざるを得なかったこの日程は、果たして休暇にできる日なのか?交通手段は問題なく予約できるのか?念願が叶ったというのに、計画外すぎてワクワク感より不安感が勝った旅行はこれが初めてだったかも。

そんなこんなで、幸運なことに手にした貴重な美術展のチケットを握りしめ、アムステルダムへ上陸!

フェルメール展については、後日の記事にまとめたいと思います。

チューリップの公園Keukenhof(キューケンホフ)へ

オランダといえばチューリップ!そう考える人は少なくないのでは?
名物のチューリップを楽しめる花の名所と言われるのが、ここキューケンホフ公園です。

キューケンホフのエントランス前
最終日にもこのにぎわい

この公園は、毎年3月末から5月上〜中旬ごろまで限定開園します。2023年は3月23日~5月14日。ちょうどオランダ上陸日が、期間最終日と重なったので訪れてみることにしました。

5月中旬のチューリップ
もうだいぶ開き気味。笑
アイスクリーム屋さんが可愛い♪
広ーい園内ではみんな
花より団子!?

この日は快晴で最高気温21度予報だったので、薄手の上着を羽織って訪れました。
お天気は良かったけれど、予想以上に風が冷たい!むしろ寒いくらいで、アイスを食べたい気分のみなさんに驚き〜。風を通しにくい素材の上着と首に巻くものを持ってくればよかった……!

ビタミンカラーが可愛い
珍しいカタチ・模様の
種類もたくさん
チューリップ以外の
お花とのアレンジもあったり

公園の中には風車もあり、大勢の人たちで賑わっていました。時期によっては、チューリップ×風車という絵葉書のような風景を見ることもできるようです。

オランダらしい
風車がある景色

小腹が減ったので、屋台でFRIET。オランダではフライドポテトを「フリッツ」と言うのだそう。じゃがいもが主食の国ですからね、おやつに食べている人多し!

園内の屋台にて購入
イモ好き夫はご満悦
このように花びらが
落ちた花壇も多い最終日

来園した時期的に期待はしていなかったものの、実際に来ると綺麗に咲いている状態のチューリップを見たかったな〜と考えてしまうものです。画像などでよく目にする、一面に広がるチューリップ畑にも花は一輪も残っておらず…。

チューリップを楽しむことを目的にオランダ旅行を計画する場合は、4月中旬ごろを狙って来ると、ちょうど見頃を楽しめるのではないかと思いました。もし次回があるとするならば、時期はしっかり考慮したい。

イギリスでもお馴染み
ブルーベルの群生エリアも!

本来であれば目玉となるチューリップはちょっとアレな時期ではあったのですが、ブルーベルが美しく咲くエリアがありこの景色を堪能!
イギリスでは春の風物詩として愛されている花で、シーズンは4月下旬〜5月中旬にかけてが目安です。オランダでも楽しめたのが嬉しかった。

新緑が美しい

この広い公園内では、家族や友人たちとピクニックを楽しむ様子、遊具ではしゃぐ子どもたちの姿、カフェのテラス席でお日さまを浴びつつコーヒーを味わう人など……過ごし方は様々。
ここは花を鑑賞するだけではなく、幅広い世代の人たちが春の訪れを自由に楽しむことができる魅力ある場所なのだと理解しました。

キューケンホフ公園の公式サイト(英語ページ) 
https://keukenhof.nl/en/
所在地:Stationsweg 166A, 2161 AM Lisse, Netherlands

キューケンホフ公園はアムステルダムから少し離れた町にあります。
入場券と直通バス往復料金がセットで少しお得になるプランがあり、それを公式サイトから事前購入しました。
スキポール空港からの直通バスもあるようですが、私たちは一旦アムステルダム市内のホテルに荷物を置き、昼食をとってから公園へ向かいたかったので、アムステルダムからの直通バスを選択。
バス乗り場はEuropaplein駅にあるので、アムステルダム中央駅から地下鉄を利用して10分ほど移動後、バスに乗車し30〜40分でキューケンホフへ到着です。

アムステルダム中央駅前
メトロへの入口

オランダごはん事情

食べることが大好きなので、旅先での食事も訪れる場所と同じくらい重要視しているのですが、少々困るのが外出時。
私の場合はグルテンの遅延型アレルギーがあり体調に影響するので、一般的な材料で作られるパン・パスタ・ケーキ類などは食べません。また乳製品にもカラダに合わない成分があります。口にする乳製品の種類やその日の体調にもよるので毎度ではないのですが、ひどい腹痛になることもしばしば。問題ない材料を使い自由に調理できる自宅とは違い、旅先では“いかに体調を崩さず最後まで楽しめるか”ということにいつも神経を使います。

グルテンや乳製品に限らず、さまざまな理由から旅先での食事について心配している方、またはその同行者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?そういった方々すべてに対応できる情報ではありませんが、この記事の内容が何か少しでもお役に立てれば嬉しいです。

さて、この旅でいくつかの飲食店を訪れてみての印象は、オランダは食の多様性が浸透している環境なのだと感じました。(事前のリサーチ時にメニューを見るなどした感想も含め)イギリスにわりと似ていて、私としてはとても過ごしやすかった。こういった環境整備が進んでいる理由としては、オランダがヴィーガン先進国のひとつであることも関係しているのだと思います。

アムステルダム市内の飲食店では、専門店ではなく一般的なお店でもメニュー内にヴィーガン・ベジタリアン・グルテンフリー・ラクトースフリー(乳糖不使用)などの表示を見る機会が多く、思想や志向に対する対応だけでなく様々なアレルギー・不耐症に対する配慮も感じられるお店が多いように感じました。特に記載がない場合も店員さんに尋ねると快く相談にのってもらえましたし、オランダ滞在中に出会った方々は英語での対応にもとても慣れている方ばかり。旅行客にとっては優しい&易しい環境ではないかと思います。

また、ヴィーガンやグルテンフリーの専門店という選択肢も多い方だと思うので、成分の混入などに不安がある方は専門店を利用するとより安心ではないでしょうか。

さてこの旅の同行者は、好き嫌いなくなんでも食べる(香り強めのチーズ以外)・お肉大好き・アレルギー等なし・お腹も強い我が夫。
自分の体調管理は大事ですが、自宅での食生活はこちらにほぼ付き合ってくれていることもあり、外出先では夫の満足度も可能な限り満たしたいので、お互いがストレスなく楽しめる選択肢を心がけたつもりです。

オランダごはん1日目

ランチ@Winkel 43

青空の下
賑わうテラス

じつはこちらのカフェ「アップルタルト」の有名店なのです!
15年ほど前、訪れた際に味わった記憶が残っていて(その当時はまだグルテンOKでした)夫にもぜひ食べてみて欲しかった。
宿泊予定のホテルから近く食事もできるカフェなので、荷物を預けた後キューケンホフへ向かう前の腹ごしらえのため訪れました。

日曜日のランチ時、快晴ということもありテラスも店内も地元民と観光客でいっぱい!すぐには座れず並んだものの、わりと回転が早いお店なので10分ほどで案内されました。さてさて何を食べよう〜♪

ランチのメニュー表
オランダ語と英語で記載あり
アップルタルトは有名すぎる
からかメニューに載っていない

オランダに限らず、欧州全般的に言えるのではないかと思うのは、小麦粉(パン類・パスタ類)や乳製品(チーズ・ミルク・クリーム・ヨーグルトなど)を使うメニューが多いこと。あとよく使われている食材なのはナッツ&シード類。たいてい場合、何かしら入っている印象です。

メニュー表には記載されていない材料が盛り付けられることもあるので、心配な場合は事情を伝えて詳細を確認し、NG食材は抜いてもらうとか代替品に変えてもらうとか対応を相談します。

ヨーロッパ圏内に滞在中“それにしてもチョイス無さすぎでしょ〜”と感じる場合は、土地のものを食したいというこだわりは一旦捨て、あえてベトナム料理店やインド料理店を選ぶことも。

大盛りサラダランチ

さてさて、結局ランチには黄色レンズ豆のサラダをオーダー♪ ビーツも入っていてシード類たっぷりまぶしてある。サラダにはパン添えが定番だから、注文時に抜いてもらいました。
大きなお皿にどーんと盛り付けてあるので、だいぶお腹いっぱいになります。※私は決して少食な人間ではありませぬ。

カフェではメニューにサラダがある確率が高いのと、サラダは食材のアレンジをしてもらいやすいので、他に選択肢がなさそうだな〜って時はサラダに頼ることが多いかも。

夫はスモークサーモンとアボカドのベーグルサンドで昼ビールを堪能しておりました。銘柄は「アムステル(Amstel Bier)」をチョイス。

さて肝心の「アップルタルト」なのですが…
ちょうど混み合う時間帯だったこともあり、食事系メニューはオーダー後わりと待ちまして、キューケンホフ行き直通バス予約時間との兼ね合いもあり時間切れ!笑

しかし、滞在中にリベンジ訪問はできたので、アップルタルトについてまた後ほど〜♪

Winkel 43公式サイト(英語ページ)
https://winkel43.nl/en
所在地
:Noordermarkt 43, 1015 NA Amsterdam, Nederland

晩ごはん@Moeders

Moederはオランダ語で
“お母さん”
店内にはお母さんたちの
写真がたくさん飾ってある

訪れた土地のお料理をいただくのは旅の醍醐味のひとつ。ここMoedersは伝統的なオランダ料理を食べられるお店です。
人気店なので予約するのがベターとは聞いていたものの、到着予定が21時過ぎるので予約なしで訪れてみると、店内もテラス席も満席でした!ちょうどテラス席の1組がお会計を始め次を譲ってもらえることに。ラッキ〜♪

メニューを開くと蘭/英2言語で表記
メニュー名の横に印が付いている
お花=グルテンフリー
ハート=ベジタリアン
◎=ラクトースフリー

気になるメニューは色々あったものの、とりあえず基本をひと通り網羅できそうなオランダ料理の盛り合わせ「HOLLANDSE RIJSTTAFEL」に決定。
注文は2名様分〜とのことなので、追加は食べてみてから考えることになりました。

テラス席頭上の暖房器具
オレンジ色の光を放っており
お料理を綺麗に撮影できず…

お肉の煮込み2種・ベイクドポテト・茹でじゃがいも・マッシュポテトとザワークラウトを混ぜたものの上にソーセージとベーコンのせ・赤キャベツ・りんごソース。

素朴な見た目のシンプルなお料理。素材が良いのでどれも美味しいし、お皿の上で組み合わせて楽しめます。特にお肉類とりんごソースは相性◎

夫はここでもビール。オランダHaarlemのクラフトビール「Jopen(ヨーペン)」の IPAで喉を潤しておりました。ミニグラスで生ビール4種を飲み比べできるメニューもあったので、ビールがお好きな方には魅力的なのでは✴︎

たくさん歩き回った後だったこともあり、食欲よりカラダの疲れの方が勝っていて、追加注文はせず腹八分目にて終了することにしました。別のお料理も食べてみたかった〜♪

Moeders公式サイト(英語ページ)
https://moeders.com/en/home
所在地:Rozengracht 2511016 SX Amsterdam

お土産・おやつ入手@EKOPLAZA

アムステルダムにある
オーガニックスーパー
EKOPLAZAを探検♪

EKOPLAZA(エコプラザ)はオランダのオーガニック・スーパーマーケット。オランダ全土で展開しています。この店舗はちょうど宿泊先の近くにあったので、立ち寄りました。

取り扱い商品は、生鮮食品・パン・惣菜・菓子類・保存食品・スパイス・加工肉・チーズ・酒類・飲料・サプリメント・コスメ・日用品など、多岐にわたります。
日本でも人気のオーガニックコスメブランドがお得に買えたりもするので、自分用やお土産用にチェックしてみるのも良いのでは♪

ちなみにオーガニックスーパーでは、グルテンフリーやプラントベース(ヴィーガン)に特化した商品の品揃えが一般的なスーパーマケットに比べて豊富なので、私にとって旅先での探検は欠かせません。ロンドンにはない、何か美味しいものあるかな〜!

EKOPLAZAの
グルテンフリーコーナー

期待どおり!オランダの国民的お菓子「Stroopwafel(ストロープワッフル)」のグルテンフリー仕様を発見♪

ストロープワッフルは、ほんのりシナモンが香る薄いワッフル生地でシロップをはさんでおり、コーヒーやティータイムにぴったりのおやつです。一般的には小麦粉・バター・卵が主な材料。
こちらのグルテンフリー仕様の場合は、米粉やデンプンなどの粉類・植物性油脂のブレンド・卵が主に使われています。(材料の詳細は省略し記載しているので購入時にご自身でご確認ください)

なおウィーガン仕様の商品は別の棚にあり、品揃えはグルテンフリー以上に豊富。もちろん一般的な材料で作られた商品も取り扱われていますし、様々な食生活に対応できる商品を入手しやすいと感じる場所です。

EKOPLAZAでの購入品

ホテルに戻り戦利品を鑑賞〜♪

オランダに来たのだからストロープワッフルは絶対入手したいと思っていたので大満足です!お味もすごくおいしかった。

一般的な材料で作られた商品は、空港の売店などあらゆる場所で購入できるけれど、グルテンフリーやヴィーガン仕様の商品はまだ限られた場所でしか買えない様子でした。購入を検討する場合は、街中にある一般的なスーパーマーケット(大きめ)や各社オーガニックスーパーの専用コーナーでチェックするのが◎

グルテンフリーブランドとして知名度が高いSchärのマドレーヌは、グルテンフリーかつラクトースフリー仕様。
慣れない場所へ行く時は、大丈夫そうな食べ物にありつけない場合もあるので非常用におやつを持ち歩くのですが、個包装になっているちょうど良いサイズのお菓子/スナックは選択肢があまりないというのがヨーロッパあるあるでして……。これは個包装なので買いました。

初めて見るパッケージなので購入したグルテンフリー&ヴィーガン仕様のクッキー2種類は、帰宅してからロンドンでも買えることが判明。笑

おやつは自宅で作ることが定番化していると市販品を買わなくなってしまうので、旅行は新しい味に出会えるチャンスでもあり食のインプットに最適な機会でもあります。

EKOPLAZA公式サイト(オランダ語ページのみのよう)
https://www.ekoplaza.nl/nl

オランダらしい街並み

夏至まであと一ヶ月とすこし、20時半ごろでもこの明るさです。夜になっても散策を楽しめる良い季節。

アムステルダムの
中心地「ダム広場」

この旅のメイン「フェルメール展」鑑賞と2日目の様子については、次回の記事オランダ②にて紹介したいと思います。

それではまた!

※この記事は2023年5月14日滞在当時の情報です。


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