睡眠で生活リズムを整える!見える化による遅刻からの脱却
とある日、社員から「朝どうしても起きられなくて遅刻してしまう。」との相談を受けました。本人曰く、目覚ましを何個かけてもどうしても起きれないとのこと。じゃぁ弊社製品SleepSign-Actをつかって睡眠を計測してみたら?と提案したところ、ぜひやってみたいとのことでした。
それでは睡眠を「見える化」してのぞかせてもらいましょう。
※データについては、当人より掲載許可を取っております。
(文:睡眠担当社員K)
SleepSign-Actとは
弊社製品には、体動の大小から睡眠状態を推定するSleepSign-Actというソフトウェアがあります。
こちらの製品は小さな活動量計を腰につけて生活をしてもらうことで、日中の活動量や睡眠時の様子を推定することができます。
SleepSign-Actで活動量計のデータを読み込むと、以下のように体動を測定し、就床時刻・起床時刻・その間の睡眠/中途覚醒を推定します。
これにより、睡眠と普段の生活の様子を見ることができます。
実態調査
まずは、活動量計を付けて1週間ほど生活をしてもらいました。
こちらが実際のデータです。
ちょっとこれを見たときにびっくりしてしまいました。
全体の睡眠の様子自体は覚醒(黄色)が少なく、また布団に入ってから眠りにつくまでの時間は短め、寝返りの回数も多すぎず少なすぎないように見えます。
しかし一方で、気になるポイントがたくさんあります。特に気になるポイントに色を付けたので、順番に見ていきましょう。
1. 極端に睡眠が短い日(図中緑の枠)
極端に睡眠が短い日があることがわかります
1-1.の月曜日は、3時半ごろに寝て、7時ごろに起きる3.5時間睡眠、
1-2.の水曜日は、5時半ごろに寝て7時ごろに起きる1.5時間睡眠とかなり短い睡眠となっています。
また、これらは休前日ということもないので日常的にこのような日が多いことが想定されます。
2. 睡眠が無い日(図中赤の枠)
2日間ほど全く寝ていない日があることがわかりました。
2-1.の金曜日は、活動量は少ないですが姿勢が立位のため一晩中起きていたことが分かります。(本人にも確認をとったところ、一晩中起きていたとのことでした。)翌日はその睡眠を取り戻すように0時から翌10時ごろまで普段より長めの睡眠をとっていますね。
2-2.の日曜日は、深夜でも活動的に動いていることがわかります。ただこの日が特別どこかに出かけていたかというとそういうわけでもないそうです。またその翌日は23時過ぎから7時半ごろまでぐっすり寝ています。
ちょっと変わった生活をしているようなので、上記結果を踏まえて本人にヒアリングをしてみました。
ヒアリング
Q1. 昼間は眠くないの?
昼間は全く眠くないです。
Q2. 夜は眠いけど起きてるの?眠くないの?
眠くないから起きている状態です。逆に「1. 極端に睡眠が短い日」などは3時~5時くらいに、次の日仕事だから意識的に寝ないと…!と思って寝ています。
Q3. 昔からこんな感じ?
そうです。
Q4. 寝る時間は眠くなったタイミングで寝てるけど、起きたいときに起きれなくて遅刻しちゃっている感じかな?
そうです…。
生活習慣の改善案
さて、彼が少し特殊な体質をしていることがわかりましたが、かといってこのまま遅刻をしてしまうのは問題です。
そこで、下記のように生活習慣を改めてみてもらうことにしました。
1. ウィークデーには24時くらいには布団に入ることを意識づける。
2. できる限り、起きる時間は7時ごろを目指す。
ここで少し心配なのが、彼が眠くないのに布団に入ることで入眠までの時間が長くなってストレスを感じたり、中途覚醒がたくさん発生してしまう可能性です。
そのような場合はすぐに相談してもらうようにして、一週間様子を見てみることにしました。
生活習慣改善後の様子
こちらが改善後のデータです。
ウィークデーはちゃんと24時ごろに布団に入っていることがわかりますね。
そして、きちんと7時ごろに起きれていることがわかります。
心配していた極端に入眠までの時間が長くなったり、中途覚醒が多くなったりはしていないようでした。
(赤枠のウィークエンドのリズムが崩れているのはご愛敬ですね^^;)
そこでこの生活をなるべく続けてもらったところ、その後遅刻も一切なくなりました。
本人としても、特に体調不良なく朝ちゃんと起きられるようになったとのことなので改善は大成功ですね!
まとめ
いかがだったでしょうか。
人それぞれ睡眠の様相は違い、また合わせなければならない環境も違います。
実際にデータを見ないと、ただ遅刻が多い社員となってしまいます。
一方でデータを見ることで体質であることは理解しその中で無理のない範囲で改善するにはどうしたらいいか、一緒に考えることができます。
単純な問題としてとらえるのではなく、データをもとに原因から改善案まで試行錯誤できるのは本製品の強みだと考えておりますので、これからもいろいろな活用方法を模索していきたいです。
※本システムは疾病の診断・予防・治療を目的したものではございません。
今回計測に使ったシステム
●睡眠/覚醒リズム研究用プログラム SleepSign-Act
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