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江戸めしのスゝメ 江戸時代の人の体力を支えたものは?編

江戸時代の文化って、学生時代に習ったはずですが、その頃に学んだことをどれくらい覚えておられるでしょうか? 使わない知識って、すぐに忘れがちですが…

以前、仕事でリサイクルについて調べていた時代があります。その頃に、江戸の生活文化を扱った本をちょっとだけ読んでみました。

それで知って驚いたことの一つは、江戸時代の人の健脚ぶりでした。

『東海道膝栗毛』などもありますが、平地だったら、成年男子は1日に40㎞くらいは歩いていた、というのが今の定説のようです。

今回、江戸めしにあったのは、浅野内匠頭の事件のとき、江戸から600㎞ほど離れていた赤穂の家臣は、情報を4日後には入手していた、というもの。

今でいう宅配便のような飛脚だと、江戸と大坂間の手紙や荷物の運搬は3日だったそうです。

微笑ましいのは、名物の団子を求めて、老人が 8㎞ ほどは平気で歩いていたらしいこと。

もちろん昔から体力や寿命には差があったはずですが、標準的にはこれくらい、という数字がなかなか圧倒的ですよね?

ですが、そんなあまたあるエピソードを支えていたのが、江戸めしであることは確か、と思います。

具体的にいうと、主食は玄米、麦、豆、そば、ひえやあわなどの雑穀めし。それに、野菜や海藻、近海で獲れた魚介類程度。

繰り返しになりますが、庶民の食卓は極めてシンプルだったようです。

とはいえ、江戸時代には口にできなかったものもいろいろあって、栄養状態は、その後、かなり改善されているのは周知の事実。

ある比較実験によると、1975年頃の和食がもっとも、肥満になりにくく、脂肪肝や糖尿病の発症リスクも少なかった、とのこと。

それに対し、今の食生活を続けると、長寿化にストップがかかりそう、とのこと。

詳しくは、最後にある、食品機能学がご専門の都築毅先生の書かれたものをご覧下さい。1975年頃の献立も紹介されているので、食生活の見直しを助けてくれそうです。

食事内容についても、多くのデータが蓄積されていて、こんな比較ができるのはありがたいですね。

余談ですが、江戸時代の人は、びっくりするくらい膨大な記録を残してくれています。ある意味、みんなメモ魔?というくらいに。しかも、絵入りで。

たぶん好奇心が旺盛だったのでは、と思います。

お次は、その好奇心から、命を落とす人が後を絶たなかった、というお話をご紹介いたしますね。

最強の日本食は1975年の食卓 : 生活習慣病予防して、目指せ100歳! | nippon.com



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