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ドウブキ・ヒコバエ、漢字に変換 !

「ドウブキ、ヒコバエ」と呪文を唱えながら、
身の回りの木を見て頂いて、
何か感じられることはあったでしょうか? 
木は何かを伝えようとしてくれましたか?

実は、「ドウブキ、ヒコバエ」をふだん通りに書くと、
「胴ぶき、ひこばえ」となります。

ひらがなと漢字でも、まだ、なにそれ?かもしれません。

専門用語というのはややこしく、
同じ枝でも、分野によって、
たとえば植物学と造園学(園芸学も?)では、
呼び方が異なります。

ですが、樹木医や造園業者といわれる人が仕事をする際は、
根元からでている枝を「ひこばえ」といい、
枝や幹の途中から出ている枝を「胴ぶき(枝)」
と呼ぶことが多いと思います。

この記事を書いていて、
昔、アートスクールに通っていた友が
おもしろいことを言っていたのを
思い出しました。

その友は、胴ぶき枝がでている木を見て、
「へへへ、あの木、脇毛の木」と。

確かに、そう見えないこともないかも?
正確に言うと、出ている位置がちょっと違うのですが…
ただ、フサフサ感はよく伝わってきます😄

その「胴ぶき・ひこばえ」と呼ばれる枝たちなのですが、
植物生理学的にみると、木のエネルギー不足な状態を救うための
応援部隊的な存在だと考えられています。

要は、光合成する部分の枝葉の量が不足気味だから、
ふつうは枝が伸びる位置でないところに、わざわざ枝を出して、
稼ぎを補おうとしている、という理解です。

それには、複数の植物ホルモンが関わっています。
が、木という存在をおおまかに理解しておくことが大事なので、
ここでは、深追いしないことにします
(ご要望があった場合は、深追いしましょう、笑)。

木のからだのしくみや暮らし方を見ていると、
本当に高度なシステムの持ち主だと感じるし、
賢いし、ムダなことをしない生き物だと感じます。

ここで、今の街路樹は、剪定管理の際に、
この”胴ぶきとひこばえ”を
すべて取る指示とすべて残す指示の両方がある、
という前回のお話に戻ります。

何かの呪文? ドウブキ、ヒコバエ|樹木も人も笑顔に、樹木医mimi ( 三戸 久美子 ) (note.com)

植物生理学的にみると、ドウブキ、ヒコバエのでている木は
生活費を十分に稼ぎ損ねていて、生活が厳しい。

だから、それを補うために、
木は、眠っていた芽を開き、枝を伸ばして葉を開きました。
光合成で稼ぐ量を少しでも増やすために、です。

そのためには、貯めていたエネルギー(糖)を使い、
困ったときのために大切にしまっておいた”休眠芽”を起こします。
もっと稼ぐためには、先行投資が必要なんですよね。

ここで考えてみたいこと。
剪定で、そうやって出した枝たちを取り除くことの意味とメリットは?

少しでもよい環境に身を置き、健やかに気持ちよく暮らしたい、
と願う人は、木の言い分にも耳を傾ける必要があると感じます。

このような街路樹たちは、どうしてほしいと言っているのか?
それを聴いてみる必要がありそうです。



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