2023_0517_本読み
<1351字>
冒頭の写真:
クワの実が実っていて、一つ味見。
すぐわきに、ふわふわの糸状のものが目に入りました。今までも見たことはあるけれど気にとめたことがなかったです。
調べるとクワキジラミというカメムシやセミの仲間で、幼虫が尻から出すのがこの糸状の蝋だそうです。
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5月17日(水)は以下を読みました。
『あまりにロシア的な。』
亀山郁夫 著
青土社
第4章 記憶の冬、冬の記憶
戦さの中の宴ーー師匠と弟子(番外編)
(232〜234ページ)
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ロシア人の酒に付き合って、さんざん飲んで話して楽しいひとときを過ごした後は、地下鉄で帰宅。
安全地帯と危険地帯がモザイクのようなモスクワ。
〈コートにしのばせた暴漢防止用の噴射器を握りしめ〉
とは、緊張を感じるリアルな描写でした。
(音読した人:山崎)
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『沖縄ノート』 大江健三郎 作
岩波新書
八重山民謡誌69年
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続く苦々しい思い。
この時代、沖縄は支配されていることが明らかで、
さらに八重山はそこからも差別されてます。
が、ひるがえったら、日本は実は現在でも独立国ではない状態が続いているわけですよね。そのことだけでは悪くもないのかもしれないが、人間として平等に扱ってもらいたいです。
しかし、常に差別、序列付はあるのが人間の社会というもの、ですか。
(音読した人:こいでさん)
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『日本幻獣図説』 湯本豪一著
講談社学術文庫
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認識、という観点からみると、かっぱなどの「幻」獣は、かつて存在していたということです。
実際に居る、居ない、ということの境目は、きっぱりとあるのか、グラデーションなのかとちょっと思いました。
かっぱを頭に思い浮かべたり、好きな人をあたまに思い浮かべたりするとき、自分はどうなっているのか、に興味がありますね。
(音読した人:みこしばさん)
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『俳句的生活』 長谷川櫂 著
中公新書
第10章 俳
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会社を辞め「俳句に生きる」区切りとしてニューヨークに家族旅行したのが、911の一年前。
ある見方からくる、瞬間の感情を書いているような気がして、鋭敏な俳句センサー。俳人は違うなぁ、と思いました。
「ツインタワーにのぼった時に見て感じたこと」などと書くと
小学生の作文の題のようで、まあこんなふうにしか説明を書けない私です。
(音読した人:きよもとさん)
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『芭蕉七部集』 中村俊定 校注
岩波文庫
『猿蓑』
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文庫本の表紙に
〈 代表作をあつめて門流修業の範とすべく編まれたといわれ、爾来蕉門の聖典とみなされてきた。〉
とありました。
これは『七部集』のことなわけですが、その中5番目になる『猿蓑』を読もうというわけです。
刊行は1691年で、撰者は其角と凡兆。
今日は其角の序文を読みました。
意外に読みやすくて、ほっとしました。そして俳諧のわざのことを〈幻術〉と書いていたり、西行が骨で作ったアンドロイド?のことがでてきたり、
これって多分、すごくかっこいい序文なのではないだろうか、と思いました。不易流行を図っている。
それから「猿蓑」と表題をしるしたページに、乾坤、とありました。これは何を意味するのかな?
去年『易』(本田濟 著、朝日選書)をヒッポの仲間と読んだ時、最初に出てくる卦で、全陽と全陰を、天と地を、表すもの。
(音読した人:山崎)