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【#3】クリストファー・ノーラン監督シリーズ② 映画『プレステージ』

こんな方にオススメ
・マジックなどのトリックが題材の映画が見たい方
・伏線がたくさんある映画が好きな方
・普段の日常にちょっとした刺激を欲しい方


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「タネを探しても観客は分からない、観客は何も見ていない、何も知りたくない、騙されていたいのだ」


上記は、終盤のセリフなのですがまるで見ている私たちに訴えかけているかのように作中に様々な伏線やトリックが散りばめられています

ぶっちゃけ「ONE PIECE」ばりに伏線はあるかと思います(笑)。

そのため、1回見ただけでは分かりづらいところも多々あるので難解映画ともいわれています。なので2、3回と複数回見ても楽しめる作品なのではないでしょうか。

プレステージとは

映画の題名でもあるプレステージとは、マジックショーにおけるラストパートのことを言い、プレッジ(確認)、ターン(展開)、プレステージ(偉業)の3つのパートがマジックを完結させるとします。

プレッジと呼ばれる確認の段階では、マジシャンが使うものに種がないことを見せ、次のターンと呼ばれる展開の段階では、何かトリックを行い、物を変化させることで観客を惹き付けます。そして、ラストパートであるプレステージは偉業の段階であり、変化させた物を元の状態に戻します。
この元の状態に戻すというのがこの作品の重要なカギになります。


作品概要

この映画は、クリストファー・ノーラン監督が2007年に公開した映画で、
主演は、『バットマン』でおなじみクリスチャン・ベールと『Xメン』シリーズでおなじみのヒュー・ジャックマンです。クリスチャン・ベールといえば、役作りのために極限まで肉体改造をするほどストイックな俳優で有名です。そして、もう1人、クリストファー・ノーラン作品では常連のマイケル・ケインです。なんとも豪華な主演たちですよね(笑)。


あらすじ

クリスチャン・ベール演じるボーデンとヒュー・ジャクマン演じるアンジャーは奇術師(マジシャン)であるカッター(マイケル・ケイン)を師匠にして修行をしていたマジシャンです。ボーデンとアンジャーはライバル関係にあり互いに切磋琢磨しながらマジックショーに打ち込んでいたが、ある時ショーの最中に、ボーデンが誤ってアンジャーの妻を死なせてしまうのです。その時から、憎しみあう間柄になってしまい互いにショーの邪魔をするなどして足の引っ張りあいをしていくようになります。醜い争いの末どちらが勝つのかまた、争った後の結末はどうなるのかが見どころです。

最後に。

マジックに真摯に向き合っていた2人が、いつしか他人と比較することによって本当の自分を見失ってしまい物事がどんどん泥沼化していく様は、現代社会を皮肉っているようにも見えます。

他人に追いつけ追い越せの現代資本主義の行き着いた先がこの映画を通して見えた気がしました。

また、ボーデンの、
「日々を犠牲にしている、わかるか?そこまでして初めて成し遂げられる」
この言葉も印象的でした。

何か「偉業=プレステージ」を成し遂げたいと思うのであればそれを成し遂げるために執着とも言えるほどのストイックさをどれだけ人生をかけてできるのか。この映画を見てそんなことをふと思いました。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。
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それでは、次回もお楽しみに!










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