【夕木春央「十戒」感想】”また”やりやがった!【ネタバレあり】
こんばんは、如月伊澄です。
これについて語りましょう。
↑前作についても書いてるよ
【注意!】
この記事は真相までのネタバレを含んでいます。
未読の方は必ずここでプラウザバックしてください。
もう一度言いますが、ここから先は、カバー裏のQRコードの解説まで読み込んだ方向けの内容になります。
後悔しませんね?
【”また”】
「まだこんなミステリーがあったのか」
書店でカバーを見たとき、感銘を受けてすぐに購入してしまうこと1ヶ月。
なかなか時間が取れず、せっかくの3連休にやっと読み始め、最後まで一気に読んでしまいました。
ミステリ-なのに「謎を解いてはいけない」という設定と、全然クローズドじゃないクローズドサークル。
これまでのミステリー、あるいは探偵ものに挑戦状を突きつけるような今作は、読み返して行けば確かに微かな違和感の積み重ねがありました。
①謎を解くな、といっているのに「なぜか探偵役が存在している」。
②爆弾が爆発する可能性がある、という緊張感溢れる状態なのに、どこか主人公(読者の視点)の焦りが感じられない
③危険な状態が続いているにも関わらず、呑気に「犯人当て」をしている探偵役
前作に続き、まるで既存のミステリーに挑戦状を叩きつけるような今作は、「ならばどうやって謎を解くのか?」という読者の疑問に「犯人の自白(嘘)」と「犯人の自白(真)」という形で決着をつけてきました。
探偵なんて始めから存在していない。
そこにいたのは犯人だけだった。
「あ、あと今回の犯人、前作の犯人と同一人物です」
”また”やってくれましたね、作者も犯人も。
”三度”があるのか楽しみに待っていましょう。
それでは。
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