【完全解説】不登校、発達障害、起立性調節障害は栄養で改善できる
こんにちはジュリアンです。
これまでの記事では、子供の不調やお母さん・お父さんの不調を治すための私の考え方などを発信していたのですが、
自分の発信を見ていただく上での前提情報として、
「年々増えている子供の不調と栄養」はどう関係しているのかを
今回はあえて真面目な話をさせていただきたいと思います。
自分でこのワードを言うのも恥ずかしいんですが、
情報レベルだけで言えば【有料級】です。
ただ、今回この記事を作った意図は、
・PVを稼げるから
・ノウハウの方がみんな分かりやすいし反響が大きいから
とかそんな理由ではありません。
私がこの記事に込めたメッセージは
「子供達の言葉にできない苦しみは、ちゃんと医学的に原因があるんです」
ということ。
親も先生も周りの大人も、子供が学校に行けないとかお腹が痛いとか言うと
「それはお前の気持ちが弱いからだ」
と考え子供の心の主張を否定する方がめちゃくちゃ多いです。
でもそれは医学的に説明ができることだし、ちゃんと改善方法もあるんです。
そんな想いを込めてこの記事を作りました。
もちろん栄養だけで子供の不調全てが解決するわけではありません。
・脳の特性
・環境要因(家庭環境、学校環境)
・生活習慣(食事、睡眠、運動)
それらが重なり合って起こるのが子供の不調です。
栄養はその1つのきっかけに過ぎません。
ただ、大人1人1人の考え方が変わらないと、子供たちの不調が減らないのでそれが変わるための一助になれれば嬉しいです。
ちなみに動画バージョンを再編集してより内容の濃いものにしました。
動画で見たい方はそちらをどうぞ。
いつもは難しい用語は使わないのですが。
こちらは教科書的な使い方をしてもらうために、あえて難しい用語なども入っています。
ただ最低限この用語だけ覚えてねというものなので、あとでネットで分からない用語を調べれば簡単に分かるくらいの用語だけ使わせていただきます。
そして今回お話する子供の不調の全体像や原因を分かっていると、子供が不調を訴えた時に
「これはこの子の気持ちが弱いからじゃないの?」
って精神論で片付けることなく、
子供とちゃんとコミュニケーションが取れるようになり子供の調子も改善しやすくなるので参考になれば幸いです。
それでは参りましょう!
★自己紹介★
不登校、起立性調節障害、発達障害の原因
いきなり栄養の話ではなく、まず不登校、発達障害、起立性調節障害など子供の不調の要因のとなる全体像について説明しますね。
子供の不登校、発達障害、起立性調節障害をつくる三つの要素としては、
①脳の特性
②生活習慣
③環境要因
というものがあります。
この三つの要素がそれぞれどれくらい重なり合うかで子供が不調を起こすのか、生きづらさを感じやすいのかが変わってきます。
逆に言えば一つだけ要素が大きくても問題ない子もいれば、小さい一つ一つの要素がたまたま重なり合った時に不調をきたすことがあります。
それぞれ説明していきますね。
①脳の特性
脳の特性は先天的な個性や気質などがこれに当てはまります。
人によっては発達障害や知的障害と診断がつく人もいますが私がメインで関わらせていただいているのは、発達障害のグレーゾーンの子たちです。
そのグレーゾーンの子たちは、学校でも通常学級に通えていて普段周りからは普通の子と思われているような子、ちょっと個性的だねって思われる子もいれば、時々学校でトラブルを起こしてしまったり生活に支障が出る子まで様々です。
その子たちは環境要因が整っている場所を選択して居場所にできたり、偶然良い環境に入れると天才になったり才能を伸ばしてイキイキと過ごしていきます。
でもそれが本人の苦手な環境になった途端に、ダメなやつ・使えない・コミュ力が低い・話しても通じないという地獄の日々を過ごすことになります。
私は接骨院にいる時は院長というポジションで好きにやらせていただいたのもあり、自分にとっては良い環境だったのですが、
転職した会社の環境要因と自分の脳の特性から何度も苦しい思いをしました。
責任者のポジションで自分に裁量もって仕事をやらせてもらうとイキイキと仕事をできるのですが、
人の指示で仕事をするときは本当にポンコツで、何度も同じミスをしてしまいとにかく人の指示されたことが理解できないことで周りには迷惑をかけていました。
なので子供たちもその自分の特性が分かって進路や所属するチームや習い事を選べれば辛い思いをしなくて済むのですが、
子供のうちはなかなか自己分析も出来ないですし、親も子供の特性を完全に理解するのは難しいです。
なのでみなさん色んな失敗しながら親子や指導者と一緒に修正していくしかないというのが現状なので、
私のクライアントさんはそれをサポートさせていただいています。
それこそ理系が得意なのに文系コースに入ってしまったとかがその典型パターンです。
私のクライアントさんでも、その選択を誤ってしまい苦しい思いをしている子もいました。
次の環境要因も少し混じってしまいましたが、それが脳の特性のポイントになりますね。
②環境要因
環境要因は、大きく二つに分けられます。
A,家庭環境
B,学校環境
A,家庭環境
家庭環境が子供にマイナスの方向に働いてしまう要因は以下の通りです。
・保護者の精神疾患や障害
・学歴
・離婚
・貧困
・外国人
・偏った教育方針
・虐待
・DV
・兄弟の問題
もちろんどれか一つだけで子供の不調を作ることはありません。
ただより該当するほど子供の不調は増えていくし、最近では特に
偏った教育方針の中でも「教育虐待」というものも増えています。
教育虐待と一言で言ってもピンからキリまであり、
小学生、中学生の時に本人の意思ではなく親の意思で無理やり受験させたり、毎日過酷な勉強をさせるかていもあれば、
思春期の頃に勉強だけで子供を評価したり、兄弟で接し方に格差があるような親御さんも今は増えています。
子供の頃からそのような接し方をしていると、愛着障害などでその後にダメージが出る子も多いです。
我慢することを強制され育ったので、人を許すことが出来なかったり常にイライラしやすいなど何もしなければ死ぬまで子供の精神状態にまで影響が出てしまいます。
B,学校環境
学校環境は、
・先生や友達との関係
・いじめ被害
・間違った教育、体罰
・就学指導の失敗(受験の失敗)
・問題のある友人の存在
・小学校から中学校、中学から高校などの進学の時とか進級してクラスが変わった環境の変化が大きいです。
私が見ている子供たちも進学、進級したときに不登校とか行き渋りになっている子が多くて、特に友達関係はかなり影響が大きいですね。
例えば小学校から中学、中学から高校に上がると仲の良い友達がいるとか、同じ部活の子がいるとその子たちを中心に行動することが多いので、
その同じコミュニティの子がいるかいないかだけで自分の居場所がないとふさぎ込んでしまい不登校になるケースも結構ありますね。
その場合は、学年が変わる時のクラス変更で学校側が仲の良い友達と同じクラスにしてくれるなど配慮してくれるとまた元気に登校できるケースも多いです。
また小学生と中学生以降は原因が大きく違っていることが多く、
私はHSPという気質を持っていますが、小学生で不登校になる子はHSCなど敏感だったり繊細な感覚を持っていることで学校に行かなくなることも多いです。
なのでそのような気質を持った子は、周りの環境が普通でもいろんなことに敏感に反応してしまい疲れてしまった結果学校に行かなくなるケースもあります。
中学・高校以降は脳も成長してきて、自分と他人を比較するようになってきたり、
形式的操作期と言って「もし○○だったら、こうなってしまうかもしれない」という仮説を立てて考える力も成長してきます。
それをネガティブに想像してしまい悪い方向に行くケースもありますね。
また勉強についていけないことで自己否定感が増したり、
身も心もボロボロな状態だけど子供自身が「私の頑張りが足りないからいけないんだ」と頑張りすぎてしまった結果、不調が出てしまう子も多いです。
③生活習慣
そして最後に生活習慣で、
食生活、睡眠不足、運動不足と三つあり一番ダメージが大きいのが食生活です。
この点は後で解説していきますね。
睡眠不足は思考力・判断力の低下、回復力・免疫力の低下・ホルモンバランスの乱れ・食生活の乱れにも繋がるので注意が必要な部分です。
今の子供たちは学校の課題、部活や塾で忙しく睡眠不足な子が多いです。
よく「疲れた」と言う子は殆どが睡眠不足だったり、睡眠時間は足りているけど、睡眠の質が悪いことが原因にもなっています。
私も接骨院から転職した後に睡眠時間を変えたことで体の調子が良くなったのはもちろん、食欲や食べたいものも変化して、
それまでは無性に甘いものが欲しくなることもありましたがそれも無くなり
一回の食事で食べ過ぎてしまうことも無くなりました。
それくらい睡眠は食事にも影響力がありますね。
運動不足については、運動することで脳の機能・代謝・ホルモンの活性化がするため外からの刺激に強くなるんですよね。
体だけじゃなくてホルモンが活性化すると心のバリアも強くなるので、
例えば周りから何か言われても折れない心が身に付いたり、受け流せるようになりメンタルが安定します。
だから運動部の子と比較して運動をしていない子は、比較的不調が起こりやすかったりネガティブな環境に対しての耐性が少ないのはそれが影響しています。
これらの要因がそれぞれ大きいか小さいかによって不登校や起立性調節障害、ある場所では普通の子だったのが急に発達障害扱いということになりますね。
もちろん今回の取り上げた症状以外にも子供の頭痛、生理痛、アトピーやアレルギー、過敏性腸症候群などの慢性的な不調にも関係しています。
栄養面が子供の体に不調をきたす全体像
そして今回メインで取り上げるのが、栄養面です。
不登校、発達障害、起立性調節障害の主な原因は
低血糖→副腎疲労→甲状腺機能低下という流れで起こります。
この漢字ばかりを見ると挫折してしまう方もいると思うんですが、
難しい用語はこれがほとんどなので心折れないようにしてくださいね!
副腎と甲状腺という臓器の説明を簡単にすると、
副腎は、
・体が動くためのエネルギーを作る
・免疫力をアップする
・ネガティブな環境・ストレスに対抗するためのホルモンを作る
というのが役割です。
甲状腺は、
・血流を良くして代謝を上げたる
・成長ホルモンを出す
・脳の発育に関係するホルモンを作る
というのが役割です。
それがどのように子供の不調に繋がるのかというと、
①甘いもの、糖質ばかりで野菜・肉・魚など他の栄養が不足していると低血糖になる
↓
②副腎が血糖値を上げようと毎日頑張りすぎて、疲れてしまうことで血糖値が上がりにくくなり体が動けなくなる
↓
③甲状腺のホルモンを作るためには副腎で作るホルモンや鉄、タンパク質などが材料となるので、
その甲状腺ホルモンの材料が足りないと働きが低下して、
・体を動かすための機能が働かない
・脳も体も成長が遅れてしまう
これが栄養や食事から見た不登校・発達障害・起立性調節障害になる要因です。
副腎疲労とは
副腎という臓器が疲れてくるとこんな症状が出てきます。
とにかく疲れやすい、精神的に不安になることがある、落ち着きがない、
我慢が出来ない、食欲がなくなる時がある、吐き気が出る時がある、下痢・腹痛を繰り返しやすい
塩分・砂糖・カフェイン・スパイスが無性に欲しくなるときがある
動悸、過呼吸(パニック発作)、起立性低血圧、不眠症
PMS(月経前症候群)の悪化、花粉症などのアレルギー症状の悪化
皮膚の炎症、脱毛、光に対する過敏症
「THE疲れてます」って人はとりあえず副腎疲労じゃないかってなってしまうんですけど、結局そうなんですよね。
毎日仕事が忙しくても元気な人もいれば、ずっと疲れている人もいる。
その差は回復力や免疫力に左右されるので、同じ仕事をしていても回復力がない人は副腎が疲れている傾向にあります。
副腎疲労の原因
長期間様々なストレスにさらされるとそのストレスに対抗しようとして副腎が頑張りすぎて疲労し、機能が低下してしまうことで、
体がストレスに対抗するエネルギーがなくなってしまったり、回復力がなくなってしまいます。
そこには4つストレスが大きく関わってきます。
①環境ストレス
②精神ストレス
③肉体ストレス
④化学的ストレス
これらが増えれば増えるほど副腎って臓器は疲れてしまって、心と体が元気がなくなってしまいます。
それでは一個ずつ解説していきますね。
①環境ストレス
環境ストレスは、
暑い、寒い、騒音、光、電磁波、ほこり、気圧などの
体の外部からの刺激が要因となります。
私も敏感な性格なので凄く分かる部分が多いんですが、
まず季節の変わり目とか暑い寒いの寒暖差にめちゃくちゃ弱いんですよね。
特に私の場合暑さがあると仕事も普段の半分の時間しか活動できなくなるくらい体が重くなるし、食欲も無くなる。
食欲がなくなるとエネルギーが足りないから、また体が重くなるという悪循環ですね。
あとは光もそうですね!
私は昔から曇り空でもまぶしく感じて空を見れないんですよ。だから毎日基本はサングラスしないと外に出られないです。
あとは気圧ですが、私なんかは30歳の頃から台風の日は体がだるすぎて動けなくなるようになり今は食事とか栄養で改善したんですけど、
あの時はほんと辛くて天気の悪い日に調子が悪いとか頭痛が出る子も接骨院でいましたけど、それは典型的な副腎疲労のサインですね。
大人で健康な人からしたら全く理解できないと思うんですが、
繊細な子、敏感な子なんかは毎日これを浴びていると外に出るだけで疲れちゃうんです。
それが不調が改善するとそれもストレスに感じなくなるんですが、子供が不登校だったり不調なうちはそれを精神論とか根性論で解決しようとするのは、絶対に良くないです。
②精神的ストレス
精神的ストレスは家庭や仕事の人間関係のストレスが要因となります。
特にストレスを溜めやすい性格の子は、
頑張り屋さん、真面目さん、気を遣いすぎる人、完璧主義な子など手抜きが苦手な子は副腎が疲れやすいですね。
副腎はストレスに立ち向かうためのホルモンを作ることで気合を入れる時、ここは頑張らなきゃいけない!って脳が判断した時に活発になるホルモンなので、頑張り屋さんほどそれを一日何時間も頑張るモードになって疲れちゃうんです。
それこそ学校にも行って、部活もやり、塾にも行ったらそりゃ体も持たないですね。
だから逆にあっけらかんとしているというか、ポジティブな子は何か起きてもあまり気にしないから副腎が消耗しなくて済むので大丈夫なんです。
なので、真面目な子にもっと頑張れとか・ちゃんとしろとかって声のかけ方をすると、
子供は良くも悪くも素直なので
「言われた通りできない自分はダメなやつなんだ」って自己否定をしてしまう子もいるので、気を付けてあげるといいですね。
③化学的ストレス
化学的ストレスは、食品添加物、空気汚染、薬、アレルギー、、お酒、タバコ、アレルギー、化学合成物質などです。
食品添加物がここに入っている理由としては、
添加物の多くは原料が石油と薬品なので食品で作られていると思って食べていても、自然と薬を摂ってることになります。
以前に見たデータなので引用できないのですが、大人1人で1年間に約6キロ前後の食品添加物を摂っているというデータもあるくらいなので、みんな知らず知らずのうちに薬を摂っています。
また不登校や体の不調を抱える子はアレルギーを持っている子も多いです。
アレルギーは体の中が常に炎症が起こっている状態で、炎症を火事に例えると、
アレルギーはボヤのような小さな火事で
風邪や病気は家が燃えたり、山火事のような状態です。
その火事を消すのが副腎の役割ですが、家が燃えたなどで消防車が出動するのは時々副腎が頑張ればいいので疲れないのですが、
ボヤなどの小さな火事も毎日何件も出動しているとで疲れ切っちゃうんですよね。
なので慢性的な不調を抱えている子やいつも疲れやすい子は疲労を取ったり体を回復させるよりも、まず炎症という火事を消すことを体は最優先にするので、周りの子に比べて体力がないことで、運動はもちろん学校に行く、遠出をするなども苦痛になる子が多いです。
④肉体的ストレス
糖質の摂りすぎ、栄養不足、睡眠不足、運動不足、過度なダイエットなどが肉体的ストレスになりやすいです。
まさに現代人に多い生活習慣って感じで、少し前までは大人だけが当てはまりやすかったですが、今は子供たちも大人と同じような生活習慣になっている子も多いです。
栄養面以外で言えば、まず運動不足・睡眠不足は深刻です。
中学生・高校生は今当たり前のように塾に行っていて昔なら体を動かせていた時間も机に向かって勉強していますし、
部活をしてから塾に行くことも当たり前なので、そうすると家に帰るのは9時や10時。
それからご飯を食べたり、お風呂に入ったりすると寝るのも0時前後になっているという子も多かったです。
そんな子は体力を使い果たしていて、部活に行っても良いパフォーマンスが出せないどころか疲労が回復できていないので、ケガを繰り返してしまう子も多かったです。
また塾に行っても疲れて眠いだけなので、もちろん教わったことも頭に入ってこないので、何でここまでして子供を塾に通わせるのかとその当時は怒りに近い感情を抱いていました。
また、ゲームやスマホが出てきたことで外で遊ぶ子供は少なくなり、子供たちも外で遊んでいると思いきやみんなでゲームをやっている光景も今は珍しくありません。
そして夜中までゲームをやってしまい朝起きれない、学校に行けないという子も以前接骨院でも見させていただいていました。
でもそんな子の話を聞いていると本人も気づいてはいなかったのですが、
ゲーム以上に楽しいことをやらせてもらえていなかったんですよね。
その子は、スポーツもしていてクラスやチームの中でもコミュニケーション能力が高くみんなを引っ張っていくような子でした。
でもお母さんの教育が厳しかったこともあり、その抑圧された気持ちを発散するためにゲームを長時間していたんでしょうね。
低血糖症
そして栄養面ですが、特にポイントは糖質過多による低血糖です。
血糖値は車のガソリンに例えられます。
血糖値が正常なら、その車に収まるガソリンも規定量に収まっているという状態。
だから体も安定して動けるんですが、血糖値が急上昇したときの状態はガソリン入れすぎて溢れているんで、入れすぎたガソリンを焦って一気に減らしてしまうんですね。
でもそれがガソリンを出し過ぎて動くためのエネルギーがなくなってしまい体も動けない状態が低血糖症です。
低血糖も2種類あり、
①反応性低血糖症
②無反応性低血糖症
に分かれています。
①反応性低血糖症
反応性低血糖症は図のように甘いものとか糖質を摂りすぎたり、食べ過ぎによって血糖値が急激に上がった反動で、急降下して血糖値が下がってしまい情緒不安定になったり、イライラや攻撃性が増した状態になります。
不登校の子や発達障害の子も感情のコントロールが出来ない子もいますが、
基本的には血糖値が大きく関係しています。
なのでそんな子は特に最後に紹介する「血糖値の上がりやすい食べ物」を控えてあげると、感情のコントロールができるようになります。
私が見させていただいている不登校の子も、食事を変えて1か月もしないで時々あった暴れるような行動もなくなるので、それぐらい甘いものを減らすことはインパクトが大きいですね。
②無反応性低血糖症
無反応性低血糖症とは、副腎が疲れていることで血糖値が下がり切った状態から血糖値を上げることが出来なくなり、無気力になってしまう状態です。
本来なら血糖値が下がりきっても副腎が血糖値を上げて、体を動かすエネルギーを生み出してくれるのですが、その副腎が疲れ切っているのでエネルギーを作れず動きたいけど動けないから、学校に行くだけでも疲れてしまったり、授業を一日こなす体力もないんですよね。
特に起立性調節障害の場合は、夜遅くにご飯や甘いもの血糖値を上げやすいものを食べてしまい、
夜中の寝ている最中から朝にかけて低血糖を起こすことで、睡眠の質が低下して悪夢を見てしまったり睡眠時間は取ってるけど眠りは浅いからぐっすり寝た感覚がないんですよね。
だから朝も起きれないし、反応性低血糖までなると朝起きても数時間は起きるエネルギーを作れないので起立性調節障害の症状が出てしまいます。
副腎で作られるホルモン
副腎ではいろんなホルモンが作られてるんですが、特に感情に影響を及ぼすのが
①コルチゾール
②アドレナリン
③ノルアドレナリン
というのがあります。
①コルチゾール
コルチゾールはストレスと闘ったり、さっきの低血糖の時にエネルギーを充電してくれるホルモンです。
ストレスと聞くと、よくある人間関係の好き嫌いのようなストレスとかをイメージする方も多いと思いますが、ストレスは自分の居心地の良い場所から離れる時すべてがストレスとなります。
朝起きたくないけど起きないといけない時、勉強で分からないことがあるけど人になかなか聞けない時、授業中に仲良く話せる友達がいないけど他に行く場所がない時など
ほんの些細なことでもストレスに感じてしまいます。
そのような子は学校に行くだけで消耗してしまい、エネルギー切れして何事にもやる気が出なくなったり、無気力感が増してしまいますね。
またコルチゾールはメラトニンというホルモンと一緒に、
体内時計の役割もしているのでこのホルモンが少ないと昼夜逆転生活から抜け出せなくなってしまいます。
もちろん先生に怒られたり、友達とトラブルがあった、からかわれて叩かれただけで学校に行き渋るようになる子もいます。
特に自閉症傾向の子はこだわりも強く、納得がいかない事と人からの刺激で学校に行けなくなる子もいます。
また繊細で打たれ弱くて傷つきやすい、うつ傾向の子はこのコルチゾールが少なくなっている可能性が高いですね。
そしてコルチゾールは、この後に説明する甲状腺ホルモンを作る材料にもなるのでとても重要なホルモンです。
②アドレナリン
③ノルアドレナリン
アドレナリン、ノルアドレナリンはやる気を出す時や不安な時に頑張るぞって出るホルモンなんですが、
それぞれ心拍数を上げたり筋肉とか心臓にエネルギーを入れて体を動かしやすくするので肉体的にパワーアップさせてくれるにホルモンです。
スポーツや遊んでいる時などの興奮した時や火事場の馬鹿力を出すときにでるホルモンでもあります。
それが出ないと体に力が入らなくて、朝起きれないのはもちろん日中も動けなくなってしまいます。
特に不登校になりやすい子は体が細い子も多く元々筋肉量が少なく、さらに美白のように肌が白い子は貧血の可能性もあるので、余計に体に力が入りにくくなります。
なのでその状態の子に、根性論で学校に行かせようとしたり、体力がないと責めてもそもそも車のパーツがいくつも無いような状態なので走れないんですね。
そしてこの副腎は食べ物のダメージから疲労しやすいので、どんな食べ物を避けるのかが大事になります。
それは甲状腺について話した最後にお話ししますね。
甲状腺機能低下とは
甲状腺の機能が低下すると以下のような症状が出やすくなります。
体重増加、疲れやすくなる、便秘、乾燥した厚いざらざらの皮膚
成長の遅れ、骨格の発達の遅れ、 思春期の遅れ
生理不順、難聴、あまり集中力がない。
甲状腺の役割は主に
・成長ホルモンを分泌して発育を促進する
・体温とか血流を良くする代謝を上げる
・皮膚や肌の状態を保つ などになります。
甲状腺機能低下の原因
甲状腺の機能が低下する要因は主に3つあり、
一つ目は先天性のもので、
お母さんが甲状腺の病気を持っていたり、ヨウ素の過剰や不足によって子供の甲状腺にも異常が出てしまうパターンや甲状腺の形が不完全なまま生まれてしまい正常に機能しない場合。
二つ目は後天的のもので橋本病といって慢性的に甲状腺の炎症が起きることで機能が低下するパターンもあります。
これは自己免疫疾患でもあり、甲状腺に炎症が起きているけどはっきりとした原因は分からないケースも多いです。
そして三つ目に現代人に多い原因は、甲状腺のホルモンの材料となるコルチゾール、鉄分、亜鉛、セレンが不足しているパターンです。
なので、副腎疲労の人は連続して甲状腺の機能も低下しやすい状態になってしまいます。
今の子供たちは全体的に栄養不足ですが、甲状腺ホルモンの材料となる栄養素は魚介類に多く含まれているので、魚離れなどで栄養素が足りなくなっているという背景もあります。
甲状腺機能低下によって子供の体に起こること
甲状腺の機能が低下することで子供の体には以下のようなことが起こります。
・成長ホルモンの不足
・知的発達の遅れ
・代謝機能の低下
その中でもまず成長ホルモンの不足と知的発達の遅れですが、
身長が伸びないなど肉体的な成長が遅れてしまうだけはなく、知的な成長も遅れてしまいます。
甲状腺機能低下と知能の発達の遅れは先天性甲状腺機能低下症であるクレチン病というのが脳や体の成長が遅れてしまう病気もあります。
これはまだ学者の間でも研究段階ですが、後天的に甲状腺ホルモンが不足することで学習能力が低下したり脳の機能が低下、発達障害に似た兆候が出る可能性が指摘されています。
また甲状腺ホルモンが低下することで筋肉の微細な運動が出来なくなり、
字を書こうとすると手が震えてうまく書けなかったりすることなどもあり発達障害の中でも学習障害など見られてしまうこともあります。
今子供だけではなく大人も含め「潜在的甲状腺機能低下症」というのが増えてきて、血液検査の数値を見ても数値上は半分引っ掛かっているんだけど、症状は明らかに甲状腺に問題がありそうというグレーゾーンな人が増えています。
ただその場合病院での診断も難しく、似た症状の出るうつ病と診断されてしまい見逃されてしまうケースも多いです。
甲状腺機能低下による代謝の低下ですが、こちらも体を動かすために重要な役割をしています。
簡単に言うと甲状腺ホルモンが足りないのは、冬眠中の動物同じ状態で体温や血流が少ないと体を動かすことが出来ないため動物は冬眠という方法で温かい季節になるまで待つという方法を取ります。
子供も同じで体温や血流がないと体を動かすことはできないので、朝起き上がることもできないし、学校に行くこともできないし、部活や塾も行けるほどの体力はなくなってしまいます。
その場合も栄養面の改善やストレスを減らさないと不調の改善や学校に行けるようになるのは難しいです。
副腎と甲状腺を回復させるための方法
私もこれまでブログやYouTube何度もお伝えしていますが、
不調を改善するために一番最初にやることは何を食べるかよりも何を食べないかです。
副腎と甲状腺にダメージを与えてしまう食べ物は以下の通りです。
パン、お菓子類、清涼飲料水、カフェイン類、エナジードリンク、食品添加物、市販の冷凍食品、コンビニ弁当などのお惣菜、質の悪い油、加工肉、安い肉やチェーン店の肉類、お菓子に含まれる油、牛乳やチーズなどの乳製品
この辺りは腸内環境を悪くすることで、栄養の吸収を悪くしてしまうので極力食べる回数を減らさないと子供の不調は改善しないです。
子供の不調を治すうえで覚えておいてほしいこと
大人もそうですが子供も体を良くするには時間がかかります。
それこそ食事や栄養が問題で体を悪くしていたら幼少期からの積み重ねで不調がで出てしまう子もよくいるので、半年や1年以上かけて改善させるつもりで覚悟してください。
そのためには子供やお母さんだけじゃなく、お父さんや他の家族の協力も必要です。
家族が多いほど難しいこともあると思いますが、みんなで協力出来たらその分お子さんの調子も早く良くなります。
そして長期間かかるからこそ焦らない・頑張りすぎないことも大事です。
1週間、1か月頑張っても最初は大きい変化もしないこともよくあります。
何か足して良くしようとする方法だと周りの家族も大変ですし、
不調を抱えている本人も変化の出ないことが辛くなってしまい良くなるものも良くならなくなってしまいます。
だから悪いものを避ける方が栄養満点の料理を作るなどの労力よりもストレスは少ないので、長期間取り組みやすいです。
そして最後に、諦めなければ人は絶対に変われるということは忘れないでほしいです!
どれだけ頑張っても変化しない・良くならないと感じると人は諦めてしまいがちです。
でもそれは一人で頑張っている時になりやすいんです。
それでは。
また、子供の心や体の不調など気になることがありましたら、公式LINEよりお気軽にご質問ください。
この記事が参加している募集
これまでの人生でたくさんの人の心に触れてきました。 まだまだ経験不足な所はありますが、noteを通してこれからもっとたくさんの人の心に触れ、そのパワーで1人でも多くの人を幸せになってもらえればと思います。