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【響け ~ La mia voce ~】ろう難聴者のこえ

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軽度難聴・教員の立場から感じたこと・考えたこと、日常のちょっとした出来事を綴っています。
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#難聴児

Vol.4 「トリセツ」についてのご意見・感想・質問紹介

皆さん、こんにちは。 今回は、前回Vol.2でお送りしました、 「トリセツ」について、ご質問がありましたので… Vol.4は、実習先や職場にて「トリセツ」を配布した際にいただいた、 ご意見・感想・質問などを紹介したいと思います。 ↓「トリセツ」の詳しい内容については、こちらを参照ください。 【皆さんからの感想】 ▪ ご自身のことをわかりやすく「トリセツ」にまとめてくださったので、こちらもある程度、理解できたと感じています。 ご自身の耳のことはもちろん、ご自身の好きな

Vol.2 聞こえる人たちがもつ「聴覚障害者のイメージ」から「当事者の障害認識・表現力」へとつなげる

皆さんは「聴覚障害者」と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか? 例えば「テレビドラマ」や「映画」などを通じて、 聴覚障害者は「耳が聞こえない」「話せない」「手話を使う」といったイメージが、多くの皆さんにあるのではないでしょうか? しかし、近年は、人工内耳の進歩によって「話せる聴覚障害者」も増えている現状にあり、聴覚障害者の多様化が認められるようになってきました。 ひとくちに『聴覚障害者』といっても、以下に示した組み合わせによって、様々なタイプがあります。 *専

Vol.1(1/2)ろう難聴者に「聞こえなかったら、分からなかったら、質問してね…」と声をかけることについて

響け ~La mia voce ~こんにちは。 本日から、「ろう・難聴」を主題に、ろう者・難聴者を取り巻く社会や状況、さまざまな事柄について、軽度難聴・教員の立場から感じたことを、定期的に配信していきます。 本日は、記念すべき第一回目ということもあり、少々意気込んだせいで、長大になってしまいましたので…(笑)、2回に分けてお届けしたいと思います。 どうぞ、最後までお付き合いください。 (*ここに記載している内容は、あくまでも、わたくし個人の立場から述べた意見であることを、

Vol.1(2/2)ろう難聴者に「聞こえなかったら、分からなかったら、質問してね」と声をかけることについて

続き… 少し、話しは変わりますが… 私は、自分自身の難聴に気づいたのが小学校3.4年生の時でした。それまでは、家族も自分も「聞こえにくい」ことに、全く気づかず生活していました。 対面での会話は、問題なくできるのに、少し離れると名前を呼んでも来ない。「聞こえているけど、聞こえていない」。そんな状況に自分も周りも気が付いていなかったので、「(あなたの)名前を呼んだ」「呼ばれていない。聞こえなかった」と絶えず親子で言い争っていました。 まさか、自分が「聞こえていない」とは思いもし