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読者のために描き続ける - 『ルックバック』のラストシーンを考える
最近、『ルックバック』というアニメ映画を観ました。『ルックバック』はチェーンソーマンの原作者でもある藤本タツキ先生の漫画です。監督・脚本・キャラクターデザインを務めるのは、借りぐらしのアリエッティや風立ちぬの押山清高監督。
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【あらすじ】
物語は、小学4年生の藤野が主人公。彼女は学年新聞に漫画を連載するほど絵を描くことが大好きでした。しかし、ある日、不登校の同級生・京本の絵の才能を目の当たりにし、自信を失ってしまいます。
月日は流れ、卒業を迎えた藤野は、教師の頼みで京本に卒業証書を届けに行くことに。そこで、京本が自分の漫画のファンだったことを知ります。
京本に背中を押されるように、藤野は再び漫画を描き始めます。二人は共に漫画を描き、順風満帆な日々を送っていましたが、ある事件をきっかけに事態は急変し…
今回ご紹介する『ルックバック』は、Amazonプライムビデオの見放題の対象となっています。プライムビデオの作品は、最新の映画も気軽に観ることができるので便利です。今なら30日間の無料体験ができるので、ぜひ試してみてください。
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ラストシーンについて
この映画のラストシーンは、とても感動的なものとなっています。
京本がもうこの世にいないという現実を突きつけられながらも、藤野は京本の部屋で見つけた「読者アンケート」と、サインを描いた「はんてん」を通して、京本が自分の漫画を心から愛してくれていたことを実感します。
そして、藤野は「絵を描くことは楽しくない、めんどくさい」という本音を漏らした自分に、京本が投げかけた「なんで描いてるの?」という問いの答えに気づきます。
それは紛れもなく、「自分の作品を読んでとびきりの反応を見せてくれる読者、京本の存在」だったのです。
このシーンは、私が愛読しているスティーブン・R・コヴィー氏のベストセラービジネス書『7つの習慣』の「影響の輪」と「関心の輪」の話を思い出させます。
自分の力ではどうにもならない「関心の輪」に気を取られるのではなく、自分の行動で変化を起こせる「影響の輪」に集中することの大切さを説いた一節ですが、『ルックバック』では、藤野にとっての「影響の輪」はまぎれもなく読者であったと言えるでしょう。
京本は、もうこの世にはいません。
しかし、藤野の記憶の中で、そして藤野が描く漫画の中で、京本は永遠に生き続けるのでしょう。
「読者のために、作品を描き続ける」
そんな、言葉にするのは簡単だけれど、実行するのは難しいと感じる想いを、藤野は体現して見せてくれました。
彼女の姿は、私自身のnoteにおいても、励みを与えてくれます。
「誰かの心に届くように」
私もこれからも、文章を紡いでいきたいと改めて感じさせてくれる、そんな感動的な作品でした。
noteをはじめとした創作活動を行っている方は、ぜひ『ルックバック』の世界観に浸ってみてはいかがでしょうか。