短歌 すでに、とうに
冷蔵庫餃子2箱豆腐2丁幸せだったすでに、とうに
夫のいる自宅へ、久しぶりに帰った。
キッチンに入り、冷蔵庫を開ける。
餃子2袋(歌では2箱と表記した。リズム的に。)と豆腐2丁。他少し。
夫が仕事から帰って来ると、「餃子も豆腐も、いつきらりが帰って来てもいいように2つ買っておいたんだ。」と言って笑った。
それを聞いて、「またこの人と暮らしたい」そう感じた。
離婚したくない、と。
別居してから約1ヶ月。この1ヶ月は本当に苦しかった。けど、離れてみて分かったこともたくさんあった。
自分が今ある幸せに気づけなかったこと。
自分は幸せではないと、勝手に思い込んでいたこと。幸せは、自分で感じるものだということ。
頭では分かっていたけど、なかなかそうはできなかった。
ケンカばかりして、消耗していたのは事実だけど、夫も私にストレスをかけ過ぎていたことを反省している。
人は何歳からでも、変わろうと思えば変われるのかもしれない。
そして私も反省すべきところは反省して、前に進んでいかなければならない。
ケンカが絶えなかったこの家。夫とふたり、引っ越そうかと話し合った。
もう悲しい思いはしたくない。
新しくやり直そうか。
また一緒に暮らそうか。
まだやり直す余地があるのなら、その余地に私は心をゆだねてみたい。
自ら孤独の道に追い込まなくても良かったのだ。
もっと楽に生きてみても、いいんだ。
私は久しぶりに料理をした。
夫は美味しい美味しいと言って、食べてくれた。