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日記

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取り留めのない日々の積み重ね
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#コラム

なぜまた壁新聞を作るのか

8月16日から9月6日まで、また壁新聞を作っていました。 写真と日記と短歌のネットプリント壁新聞ジン。 「一人暮らし満喫編」と「28歳終盤編」。 うっかり寝落ちちゃってアップロード出来ない日も5日に2回くらいありましたが、日記本文(1400字前後)は毎日欠かさず書いていました。 前回は緊急事態宣言下での発行だったためほとんどの皆さんが自宅にいるような状況で、たまの外出にコンビニに行くついでに印刷してくださる方が多いという印象でした。なので今回は印刷してくれる方は前回よ

昼間の星は見えなくてもそこにある

日記。というより備忘録。 書きたい文章というものは(少なくとも)自分には存在しない。そこがすべての違和感の根源だった。写真家として独立してからいろんな人に「絶対に文章を書いたほうが良い」と言われても気が進まなかったのは、私の中にそもそも「書きたい文章」が無かったからだということにやっと気がついた。 ではなぜ私は20年近くもの間インターネットという広い海の中に日記を投げ続けるのか。私にはとても明確な「読みたい文章」がある。でもなかなかそういうものに出会わない。特にここ10年は。

なぜいま壁新聞を作るのか

壁新聞 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 壁新聞(かべしんぶん)とは社会においての情報伝達手段の一つ。通行人の通る建物の壁などに自身の主張を書いた紙片を貼り付けるということで、それを社会に対して公開することが目的とされている。 概説 この方法は経費をかけないで情報を伝達できる事がメリットとして広く行われている。政治や商業においては宣伝するということを目的として広く行われている。この方法は古代に人民を統治する方法としても使われており、昔の権

永遠の別れがとても苦手

※cakesのコンテストに参加するために以前投稿した記事を少しだけ加筆修正して再投稿しました。(これのひとつ前の記事に対する説明です) 加筆とか要らなかったかなと思いつつ、でも投稿した当時と心情が少し変化しているので加筆しました。どうだろ。なくてもよかったかなと思いつつ、でもあのままだと2020年3月の自分が投稿するのものでは無いんだよね。 その記事の一番最後に今までずっと隠して来ていた大学時代4年間(+社会人になってからポツポツ)のブログも載せています。それ以前のブ

ベスパは光る 白く自由であれ?

髪の毛を染めている。今。家で。ここ最近はずっと地毛の、ブラックホールよりも暗い黒髪だった。髪の毛を染めるのは5年ぶり。最近自分の顔がしっくりこなくて、服を買ったり化粧を変えたり髪の毛を伸ばしたりしていた。自分の黒くて黒い黒髪(初めて髪の毛を染める時美容室のおにいさんに「黒染めしたことある?」と聞かれたくらい黒い)がずっと気に入っていたのだけれど、なんか自分を変えたくて、今髪の毛を染めている。半裸で。家の廊下で。MacBookにこの日記を打ち付けている。 最近は心が動くこ

勇気について

弟子をやめたばかりの頃に少しだけ書いて放置していた日記が出てきた。noteとは違って固有名詞がたくさんの日記。tumblrブログはスマートフォンから見た時の印象が嫌いなのでやめちゃったけど、PCから見た時のテンプレートは好きだった。心の揺れをその時そのまま書くことができて、冷凍保存できるのが日記の良いところだと私は思う。奇しくも私は、明日また高速バスで山形に向かう。日記で書いたその時以来。荷が重い仕事があって憂鬱でたまらないから、自分へのご褒美として少し良いレンタカーを借りた

世界に責任を負わない個人

こないだスーパースターに出くわした。偶然街中で、とかではなく、ありえない場所でありえないタイミングで遭遇した。それからずっとマイケルジャクソンの音楽を聞いている。私にとってのスーパースターは、MJ・SMAP・藤井隆。マイケルジャクソンに遭遇したわけではないけれど、スーパースター繋がりで。 ポピュラーミュージックに疎い妻が、マイケル・ジャクソン以下(MJ)について熱く語ったのにも驚いたが、彼女は「MJの歌は怒りだ」と言った。これは本質を突いた透徹した意見である。 この映

絶望的な才能

2019年の大晦日。朝方に弟が新幹線で帰ってきて、久しぶりに家族4人が揃って嬉しかった。みんなでお昼ご飯を食べた。そのあとは各々好きなことをして過ごした。することがなくなった私は、母の赤い車を借りてコンビニに行った。私は車を運転をするのが好きだ。何百回も自転車や徒歩で通った道を、今は車でスイスイと走ることが出来る。窓の外にはセーラー服の私が見える。高校を中退しようか悩んでいた頃の私。頭の良い大学に入れる程の学力は無いという事実を受け止めきれなかった高校生の私。点滅している外気

絶望的で最高

「どうして星はきらきらしているの?」とバイト先に置いてある本に書いてあった。答えは「ゆらぎ」があるから。空気がゆらいでいるから星が瞬く。それは人間も同じだと思った。 写真家の弟子を辞めた。「なんでもっと早く辞めなかったの?見ていて本当に辛かったよ」と辞めた後に周りの人何人かに言われた。たまにしか会わない、仕事で関わっていた方たちからもそう言われるくらい、側から見ていて色々とヤバかったんだと思う。 100万円の犬を買い逃してしまって辛いという相談メールをラジオに送ったら

誰かの故郷 誰かの旅先

今日は朝から夜まで労働をして、その後バイト先のミュージアムショップで来年の手帳と宮沢賢治の文庫本(銀河鉄道の夜)を買い、インクが切れたのでLoftで新しいボールペンを買い、新宿にある私の好きな喫茶店に1ヶ月半ぶりに行き、今日買った本を読み、来年の予定を手帳に書き込んだ。 お昼は社食でソースかつ丼定食360円を食べながら来年のしいたけ占いを読んだ。今日は調子が悪かった。眠くて眠くて仕方がなかった。来年の乙女座は何だか調子が良さそうだけど、そんな運命に私は追いつけるかなって不安

退屈退治

エクストリーム営業のために今出待ちをしている。ここで合っているのかすらわからない。TBSの南玄関。鳩が寄ってきた。でも急にみんないなくなった。12月なのにとても暑い。洗濯機を回してきたのに、干さないまま外に出てしまった。 本当にここで合っているのだろうか。ウルトラマンがこっちをみている。ここはとても気持ちの良い場所。何時間でも居られそう。 昨日は夜遅くに友人2人から連絡が来て、自転車で下北まで行って合流してトラブルピーチ(すごい名前)で薄いハイボールを飲みカラオケに行った

タイタンではメタンの雨が降る

今朝は6時に起きて写真をプリントした。本当は昨日のうちにやらなきゃ行けなかった作業をした。家を出るのは8:45。それまでになんとかプリントを終わらせてアルバイトへ。 鬱が加速していたところで習い事感覚で始めた週に数日のアルバイト、これが意外と良かった。元師匠は「アルバイトだけは絶対にするな」と言っていたけれど、私の場合はした方が良かった。 この業界と関係のないアルバイト。そういう人たちと関わらないまま5年間を過ごしていたので、自分の感覚はだいぶ偏っているだろうなという事が

降りだした雨のにおいが好き

独立してから初めて京都に行った。仕事で。 弟子時代は月に2〜4回来ていた京都。自分にとって色んな記憶がありすぎてしんどい土地。もう二度と来ないと思っていたけど、来てしまった。お仕事だけど。 ポメラを持ってきて開いたら、前回京都に来た時の日記が表示された。時間潰しのために書いた、ほとんど記憶のない日記。懐かしい。この頃の私は今の私を想像出来なかった。この日記の最後に載せようと思う。 日記は、何のために書くものか。そんなこと考えるよりずっと昔から私は日記を書いてきた。紙に書

せつなくて、触らない方が良かったのかもとか

2019年7月5日。朝。仕事に行く前に雨の中ラボへ。千代田線の中でメールを打つ。ダメ元で。乃木坂で降りて、八百屋さんの前を通過して意味のない坂を登る途中、ダメ元の短い返信が来る。5分だけ待ってくださいと返事を送り、ラボで現像済みフィルムを受け取り外に出る。息を吸って電話をかける。お久しぶりです。お元気ですか?お忙しいところすみません。もう予想がついてるかもしれませんが、私、やめることになりました。小雨が降ってた。傘もささずに歩いてた。 私の精一杯の一方的な報告を聞いたそ