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【奥会津・南会津の旅2019④】藍染に木地、馬宿など古民家の集落へ…奥会津博物館(福島県南会津町)

さて、前回の「奥会津・南会津の旅2019③」のラスト、「次回は南会津の前沢曲家集落をご紹介」などと書いたわけですが、その前に檜枝岐村のあと、南会津町の奥会津博物館を訪ねたことを思い出しました。ということで、急遽そちらの記事をアップします。

なぜ、奥会津博物館を訪ねたかといいますと、この年は「呼吸する集落」という大変魅力的なタイトルの企画展が開催されていたからでした。
奥会津・南会津の信仰や石仏・石碑、百万遍などの民俗的な行事などについての展示があり、「難しそうだけど、見ておきたいなあ」と思ったのが旅のきっかけだったようです。理解できたのかどうかいまだ不明ながらも、当時のメモを読むと、それこそ檜枝岐村でも祀られていた「疱瘡神」についても解説があったらしい。すっかり忘れておりました。

昭和村の菅家博昭さんのHPに同展の記載がありました↓

わたしが訪問したのは、糸沢にある博物館でしたが、旧伊南村と旧南郷村にも分館があります。こちらもいずれは訪問したいものです。

詳しくは南会津町の観光情報サイトをどうぞ↓

奥会津博物館本館の隣接地には、茅葺屋根の古民家が建ち並んでいます。上記のサイトによると、馬宿、染屋、旧猪股家住宅、旧山王茶屋の4軒は移設されたもので、木地師の小屋は再現したものとのこと。どの古民家も趣きがあり、わたし好みの「夏の光と影」をたっぷり堪能できました。

以下、写真でご紹介♪

おそらくこの小屋が再現した「木地師の小屋」だと思われます↓

木地師とは、繰り返し山に入り、ブナやケヤキ、トチなど紅葉樹を伐採し、ロクロを用いてお盆やお椀、こけしなどをつくる職人のこと。漆がさかんだった会津地方にも多数の木地師がいたと聞いたことがあります。
木地小屋は、そうした職人たちがブナ林などの中に構えた小屋のことで、仕事場と住所を兼ねていたようです。

こちら↓は、江戸時代中期から昭和40年代まで藍染を続けてきた染屋(旧杉原家住宅)。藍染は農家の作業着のほか、五月の節句や神社の祭礼の幟織なども染められたそう。特に7月に田島祇園祭がおこなわれるため、麻布の裃(かみしも)を染める仕事を多く手掛けるという、伝統芸能が続く地域ならではの特色があったようです。

屋外の解説板によると、広く取られた北側の土間には、石英安山岩をくり抜いた石造製の藍甕(あいがめ=染料となる藍を貯蔵しておく甕) が12個据えられていたとのこと。

染屋こと杉原家の創業は宝暦年間(18世紀後半)。旧田島地域で最も古いと伝わる染屋であり、藍染め・旗染め・型染めなどがおこなわれていたそう。杉原家に残る大福帳によると、旧田島町内はもとより、伊南や伊北、金山谷と南山地方全域に商圏が及んでいたようです。

藍染の布が干されているこの写真↓も染屋の内部かな? (違う可能性もあります)

室内の暗さと屋外の明るさの対比がいい感じ

雪靴を写したこの写真は↓染屋ではなく、馬宿(旧大竹家住宅)の可能性もあり。

こちらは国指定重要有形民俗文化財に指定されている馬宿(旧大竹家住宅)の内部。仲付駕者(これ読み方が不明なんですが、なかづけかごしゃでいいのかな?)専用の宿。
仲付駕者とは、下野街道(会津西街道)を自分の所有する馬で、自分の商いの荷物などを仕入れ地から目的地まで、駅継ぎせずに行き来した人たちのことらしい。現代風にいえば、高速トラックの運転手のようなハードなお仕事ってことなのか? 

古民家に似合うほおずき。

この写真↓は、染屋ではなく、奥会津博物館のほうかも?

藍染体験もできるようです! 下の写真が藍染体験で染めた布かな? 涼しげ…。

わたしは染織には全く詳しくないのですが、以下は南会津町に残る藍染の型紙らしい。想像より複雑な模様が多くて、ちょっと驚きました。

浴衣に合いそうな素敵な模様。

次回は旧山王茶屋の「光と影」を紹介する予定です。
てか、わたし、旧猪股家住宅の写真、撮影してないかも…。

次の記事はコチラ↓



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