【中編小説】恋、友達から(017)
屋台を回り始めて三十分くらい経ったと気付き、花火が始まるまであと一時間だなぁと思い、気付けば打ち上げ会場の近くまでやって来ており、ここからでも協賛席とその奥の海が見えるんだと驚いて、一般観覧席はこの近くだけど人の多さを考えれば意味はあると思い、射的のために屋台が続く方へ歩いていくけど観覧席に行くためにこの人混みを戻らないといけないなんて大変だなぁ……。あ、でも逆の流れが出来てるから大丈夫か。――と、そんなことをぼんやりと思っていたら、
「はぐれた」
いつの間にかみんな