警察官は向いていないという話
仕事について考えることがあって、じいっと考えていたのだけど、ふとこんなふうに思った。
「自分に向いている職業っていったい何なのか?」について模索する事はあっても、「自分に向いてない仕事」を探すって事はあんまりない。それをひとつひとつ挙げていったら、おのずと自分に向いている職業に出会えるんじゃないかってね!
何を急に、乱暴にもそんな事を思いついたかと思うだろうが、自分がやりたいとか向いているかどうかはわからないにしても、おそらく自分に向いていない職業のナンバーワンはパッとすぐに言えるのではないかと思うのだ。
僕の場合それは「警察官」である!
無駄に正義感だけはあるのだけど、正義を執行するためには、たまにはひとに暴力も振るわなくてはいけないわけで、そんなにも自分が暴力を振るってもいいくらいの正義と勇気は持ち合わせていない。
だし…警察官って、暇でしょ?
というか、いやいや…。警察官をイコールで暇人みたいな感じだと悪いから本当はこんなふうに言いたくないのだけど、違う言い方をすると、街の安全を守らなくてはいけないと言って見守るのはいいんだが、警察官の仕事でいっちばんステキなことや良いことってのが、「事件そのものが無くて街が平和である事」でしょ?つまり、暇であることを熱く願っている仕事なのである。
中にはさ、事件が起こらないようにパトロールとかするんだよとか、巡回しなきゃいけないんだとか書類をどうのこうのする雑用が多いんだとかなんとかと言うのかもしれないが、そんなのは覚悟しているさ。だってそういうのはどこでだって同じだもの。基本はそうやって街中で起こりうる事件が起こらないようにと願いつつもぐるぐると巡回しなくちゃいかんわけだな。
僕からすると、そういうハッキリと仕事してる感のない仕事なんて「つまらないなぁ」と言って辞めたくなるに違いないのだ。だから、そのうち「何か起こらないかなぁ」なんて、事件や事故を願ってしまう、アホバカポリスメンになってしまいかねない。
僕にとっては、常に動いているとか時間までにこれこれアレコレとせっせと働くのがちょうどいい。アリとマグロを足して2で割ったような男なのである。
え、じゃあサラリーマンとかが向いているんじゃない?ってか。
いやいや、体動かさないと眠くなるから、絶対に良くない。仕事ができない。仕事が手につかない。
図工の時間に教室の机を端っこに移動して、みんなで絵を描いた記憶があるでしょう?
黙々と自分の作業をしちゃったりして、みんなちゃんとやっていたんだけど、僕は仕事が全然できないタチなモノだから、自分の紙は全く白紙のままに教室中をくまなく巡ってはみんなの絵を描いているところを見て、様子を見ていた。そうやってパトロールを繰り返したのだ…。
ん?パトロールだと?
パトロールってそういう事なのか?
それで言うならパトロールは簡単だな。そこかしこのお店を見て回って常連のおっちゃんとかどこそこのパン屋とかたばこ屋のばあさんが元気かどうかと挨拶したり、花屋の看板娘に会いに行ったりとか、そういうので毎日が終わるのであればなんとなくできるかもしれないぞ!
いやいや、30もそこそこ過ぎたおじさんが何を言い出すのかと思いきや、やれパトロールは簡単か?とかサラリーマンが向いているんだとか、いったいなんなのよ?そもそも働く気なんて無いでしょ!と言いたい。そう自分に強く言いたい。いい加減さ、働く意欲見せなって。
収入と仕事と休日の、ちょうどいい関係とはいったい何なのか?
楽しめる時間を探す、これからの僕は。