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勝ちに行くスタイルで考える

直接的に自分が得をしないと、気が向かないなんてことがありますね。

人間みんな得になることが大好きだけど、自分の特にならないと気が済まなくてイライラしちゃうひともいます。
たとえば、ゲームしている時とか。
自分が勝っていないと「全然楽しくない、つまらない」なんて言い出す始末で困っちゃいます。

そんな時に、自分だけはそうじゃなくてよかったと思う反面で、そういう“勝ちに行くど根性”みたいなものが「自分には足りないなぁ」と考えたりして羨ましく思ったりするんですよね。


そういうひとになるって、言ってみれば悪者じゃないですか。
“勝ちに行くど根性”って悪い気持ちなんですよ。僕の考え方だとです。

つまり、勝ちに行くと、周りのみんなは同点なんてことないのです。
極端に低いか、極端に高いのか(高い方が負けの場合もある)どっちかで、「あーあ…」って顔しているんですよね。


勝つと、誰かに「おめでとう」と言われることの方が多いのかもしれませんが、妬まれたり憎まれたりすることが普通にあるし、仲良くなれないひとだってもちろんいるんでしょうね。
そういう(負けた)ひとが周りにわっさわっさと現れるということでもあるのですよ。勝ちに行くというのは。


僕もそうやって勝ちに行って僕なりな悪者になろうとしたことがありましたが、やっぱり無理でした。
ひとのことをそっちのけにしたまま、自分だけ勝者になろうと心をカツカツにして生命力を燃やせないんですよね。

そう、それを優しさと表現するか、弱さと見るのかはそれぞれなんですが、僕はそれによって「勝利」を手に入れられなかったことがいくつもあるような気がします。
損をしているとまでは言わないんだけど、「そこが自分の弱さなのかな」とははっきり感じているのです。


そう。
気にしていることがあると本気を出せなかったり、集中できなかったりです。

だし、僕はボードゲームが好きで、特にモノポリーが好きなんですが、大会に出た際に、自分が勝とうとしないプレイスタイル(今トップのひとをどうにか不利な状況に落とし込む)に気づいたひとから…

「このゲームは自分が勝たなきゃ意味がないんだよ、誰かを集中して蹴落とそうとするゲームではないんだ。自分が勝ちに行かなきゃいつまでも勝てないよ。」


と、叱られてしまったことがあります。


確かにそうです。
僕のプレイスタイルはそうなんですよね。(今考えると僕のやりたいことがよくもわかったものです。)
自分の正義感が一抜けしているひとへ矛先を向けて、「どうにかしてこのひとをずるずると貧しい状況にしてやらねばみんなや自分が危ない」なんてことを考えているのですよね。


いやいや、違うから。
そうなんです違うんですよ。

モノポリーはそうやって一抜けするゲームだし、みんな一緒に仲良しゲームをしていると、一向に終わらないゲームです。


じゃあ自分は何が楽しいのかって、みんながうまい具合に商売をし出してお金儲けができるようになると、なんだかワクワクしてくるんです。そのワクワクがずっと続けば良いなぁなんて、のほほんと平和な考えを抱いているもんだから、ひとりだけ稼ぎだすと「ちょっと、君だけ稼いでてはみんなに不公平だろ!」と謎の正義感が胸の中に溢れてきて、勝ちに行くことを考えられなくなってしまうのです。

でも、いつもゲームが始まる前は、「今日こそは勝ちに行く!」と意気込んでやるんですよね。


もうそんなゲームスタイルは嫌だ!僕は勝ちに行きたい!せめてモノポリーだけでも!

勝ちに行く思考、これからの僕は。

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二ノ宮金三郎
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