はじめまして! きぬたにすけ と申します。
私には、一年しかない。
仕事から帰り、玄関をくぐって目を落とすと、埃が暗い照明を隠れ蓑にしている床がある。靴を脱いで、廊下を進む。何かを蹴った。空のペットボトルだった。
居間の扉をくぐり、その日の気分で暖色か白色に照明を切り替えると、
折り畳みチェアに腰掛けた。お尻が痛い。
帰宅の余韻に呆けながら、目線を床に落とした。
その先には座椅子があった。夜、ゆったり読書を楽
しむために買った座椅子。
しかし今は、脱いだズボンや丸まった寝間着が占領している。
重い腰を起こしてまずお風呂へ。その日の汗を流す傍らのシャンプーボトル
を置く棚は、重みでネジが緩まり傾いていた。
帰宅後先にお風呂は一人暮らしを始める際に決めたルール。
疲れた体を伸ばす魔力に満ち満ちている、お布団に対抗するための
防波堤だ。
上がって間髪をいれずにスキンケア。無印良品のコットンで伸ばす、
無印良品のクリアケアオールインワンジェル。
夕飯は、肉野菜炒め。習慣と化しているこの料理は、
私のセパレートダイアリーにおいて、「夕飯」と書かず「肉野菜炒め」だ。「〇時 お風呂」の「〇時 肉野菜炒め」なのだ。
テレビはないのでネットラジオを聴き、YouTubeで好きなゲーム実況者
の動画を視聴。21時から22時までのゴールデンタイム。
折り畳みチェアに腰掛け、折り畳み机の支え棒に時折足を乗せながら。
お尻が痛い。
家事も終わってすることもない。
さあ寝よう。お布団に入って体を伸ばした。
ふと、部屋を見回す。
手元に、記憶に残す意味のない一夜の過ごし方。
座ることの無くなった座椅子は、部屋を狭く見せる家具へと変貌した。
お尻が痛い折り畳みチェアに、吸い寄せられる魔力を持ったお布団。
座るか寝るかの二通りしかないおうち時間は、退屈極まれり。
空のペットボトルをまとめているゴミ袋へ投げる事も後回し。
自室の掃除も行き届かせず、
管理会社を呼んでシャンプーボトルの棚を直してもらうこともない。
座椅子を占領した衣類を一掃する気力が湧かず、
体を動かす気力も、布団に吸われているようで。
極めつけは、趣味の物書きもカーソルの点滅を眺めるだけで、ウインドウを閉じた。
片付けへの自己嫌悪の中眠りに落ちた。
そんな毎日。抜け出せない毎日。浪費する毎日。
書いてて本当に悲しくなりました。
反面教師ですね。ちょっと前までの私です。
春の出会い・新環境から早いもんでもう三か月。7月ですよ。
新しく覚えなきゃならなかったものも落ち着いてきた事かと思います。
日常となって、退屈さを感じ始めたあなたへ。
私も、今後の人生のスタートを切らなければならない一年の中、
立場上やらなければならないこと。それを一旦シャットアウトして、自分磨きの目標を立てた決断。否応なく飛び込んでくる周囲と比べる自己嫌悪の渦中。
一年しかない。そんな「極限状態」に飛び込んで、マイペース。変われない自分。しかし私には心の支えがいくつかあるのです。
それは趣味。文章を書くこと。国語のスペシャリストというネームバリューを得るために始めた教養系資格の勉強。ノートではなく原稿用紙に漢字練習する背徳感。
それは読書。物語に浸り、ビジネス本に踏み出す力を貰い。
それはnote。ユニバーサルデザインや子供への接し方、ポジティブなシンキングを教えてもらいました。
それらは、今必要な知識じゃない。就活生のように、企業研究の一つでもするが如く、やらなければならない事に時間を費やすべきでしょう。
ですが、そんな知識を集めるのが楽しい。
日記に、今日はこれを学んだと書けることが素晴らしい。
そう、日記。「今日 "も" ○○をした」で終わるのは味気ない。
その質をあげるために、noteで知識を拾いながら生活しています。
そんな私を、どうかよろしくお願いします。
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