はじめまして! きぬたにすけ と申します。
私には、一年しかない。
仕事から帰り、玄関をくぐって目を落とすと、埃が暗い照明を隠れ蓑にしている床がある。靴を脱いで、廊下を進む。何かを蹴った。空のペットボトルだった。
居間の扉をくぐり、その日の気分で暖色か白色に照明を切り替えると、
折り畳みチェアに腰掛けた。お尻が痛い。
帰宅の余韻に呆けながら、目線を床に落とした。
その先には座椅子があった。夜、ゆったり読書を楽
しむために買った座椅子。
しかし今は、脱いだズボンや丸まった寝間着が占領している。
重い腰を起こし