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#随筆
【朔 #234】北村太郎ノオト
脱稿を脱稿のままにせず、永遠の起稿にもってゆく。
わが二十二歳の、多、輪、夢、零、として『北村太郎ノオト』を始める。思えば、これまで一年ごとに深掘りする詩人が現れた。吉原幸子、吉増剛造、榎本櫻湖、と来て、これからの一年は北村太郎だ。「死の死」、そのために北村太郎の「死」について見ていくことになる。
咳止めの効果や如何。
【朔 #227】梢が喜んでいる
球体関節、
着脱式冠婚葬祭。
柚子(モドキ?)の、口がクタクタになっていて、スマホの画面がうまく反応してくれないわ。白熊と金屏風はあからさまなデペイズマンだけれども、十一月の海で逢う、捨案山子、嗅がしですよ、夜々(はらわたの煮えくりかへる栄螺かな/小川軽舟)。明日葉、明日菜、寛永通宝!
着脱式冠婚葬祭。
憂国忌より先に誕生日が来て、
私は二十二年の楠らしい。
梢が喜んでいる。
【朔 #224】著作権
十一月も咲く朝顔。立冬まで咲くかしら。
見るからに華美であるとかではないが、
朝顔のこの美しいって言っちゃいけない、……なんだろうこれは。可憐でもない、空間性。時間性。
Daisy……Daisy……
鯨は、寝ただろう。熱湯と冷水、混ぜていくみたいな、窓、桟が擦り減る。ぼろ、ぼろぼろの巻貝。著作権が。