イネイブリングとは気がつかず【読書】
『家族』を超えて生きる
西成の精神障害者コミュニティ支援の現場から
山本智子 著 創元社
を読了。
そこでイネイブリングについて書かれていました。
実践の中で、このような場面に何度も出くわすことがある。
著者の山本智子さんも
私自身も何度もこのような場面に出くわすことがあった。
事例のように対応すれば、一時的には解決になるかもしれないが、
根本的な解決に全くならない。
なにより本人が”困らない”ことが大きな問題。
支援者の関わりが、クライアントが考える機会「気づき」を奪ってしまっていることが問題であると感じる。
これは私の考えであるが、
人は困らないと何か行動に移すというのは難しいと考えている。
自分に置き換えてみてもそうだが、”困らない”とそもそも相談しないし、
必要な手続きもしないし、区役所などの窓口に出向くこともしない。
「風邪をひいて」しんどいから病院へ行く。
行動には必ず理由がある。
クライアントには、
起こっている事実をきちんと説明したうえで、
今後の対応策をともに考えることがとても大切である。
だって、”伝えない”・”支援者で解決してしまう”は、考え方によっては、
「あなたは理解できないでしょ?」「解決できないでしょ?」と言っているようなもの。
認知症であっても、精神疾患があってもどのように言語化すれば、クライアントに伝わるか。課題認識してくれるか。今後を一緒に考えられるかを問い続けることがソーシャルワーカーには必要だと感じる。
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