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本読みの履歴書 6
忘れた頃に更新される「本読みの履歴書」。前回から半年くらいたっているのでは? 前回はここだ。
日記更新中ですが、下書きが山ほどあるので少し蔵出しもしていきます。
<まんが:週刊マーガレットの時代>
マンガを入れないと私の人生は成り立ちませんので、マンガ編。時代がわかります。水野英子も読んでました。
なぜか週刊マーガレット。同時期に同じくらい人気があった週刊少女フレンドは手に取らなかったですね。なぜだろう。そのせいで、わたしの世代では人気の「キャンディキャンディ」とか「生徒諸君」とか里中満智子の作品などはあんまり読んでないんです。あの頃は出版社が漫画家さんを抱えていて、同じ系列の雑誌でしか皆さん描かなかった(描けなかった?)みたい。集英社の人は集英社のみ、講談社の人は講談社のみ、って。
そしてマーガレットにも少女フレンドにも怖い漫画というのが必ず載ってまして。楳図かずおとか、古賀新一(恐怖マンガで有名だった)の所は読まないようにしてました(笑)。
34.浦野千賀子 「アタックNo.1」
主題歌だって歌える。エンディングの方も歌える。
だけど涙が出ちゃう。女の子だもん。
もうこれはね、スポ根少女マンガのルーツですね。掲載は週刊マーガレット。ここからしばらくマーガレットが続きます。中学高校のバレー部が出発点で、国際試合、そしてオリンピックへと続くのです。
同じ頃、人気を博していたバレーボールマンガが少女フレンド系の「サインはV」。こちらは実業団バレーのお話でした。実写版のドラマにもなって、それは見てました。X攻撃とか。ああ懐かしい。
35.わたなべまさこ 「ガラスの城」
わたなべまさこは、ホラーというか嫌ミスの元祖みたいなお話が多かったです。人の邪悪さをこれでもかこれでもかと描く。子ども向けの週刊マンガ雑誌でこういうの描いちゃうのすごいですよね。最終回の顔がグロくて今だと差別表現でアウトかも。なんというか、もういかにもいかにもな人物設定が、今になって思い出すとしみじみ。
36.志賀公江 「スマッシュを決めろ」
「エースをねらえ」の少し前にあったテニスマンガ。お金持ちの天才少女、槙さおりが主人公で、生き別れた妹の東条真琴ってのが出てくるんです。主人公は「エースをねらえ」のお嬢夫人みたいなキャラでしたね。
これにハマって、テニスは場所も用具も無くてできないので、おもちゃのバドミントンでよく遊んでいました。途中、真琴が「怪我をした」というふれこみで三角巾で腕をつって現れます。実はそれは両手打ちになるために利き手を封じて練習する口実だったんですが、わたしたち(仲良しの友人たち)も端切れ布で右手を三角巾風に縛り、特訓と称して毎日、利き手でない方の左手でバドミントンしとったです。おかげで今でもちょこっとなら左で打てます。多分。
<そしてミステリへ>
37.エラリー・クイーン 「エジプト十字架の秘密」
最初に読んだクイーン。子ども向けのミステリシリーズが出ていて、その中の1冊でした。あかね書房から出ていた「少年少女世界推理文学全集」に入っていました。
このあと、中学生になって初めて買ったクイーンの文庫本は、創元の「フランス白粉の謎」でした。どれか好きかと言われたら、うーん、どれでしょう?
クイーンは、いとこ同士2人の合作ペンネームです。ちょっと藤子不二雄先生みたい。初期の国名シリーズは謎解きとしてすばらしく、後期のライツヴィルものと言われる一連のシリーズは、謎解きもさることながら人間関係などがより複雑に丁寧に描かれるようになっていきます。「エラリー・クイーン」という名探偵が活躍する作品だけでなく、シェイクスピア俳優のドルリー・レーンが探偵役のシリーズもあり、その中の「Yの悲劇」は名作として名高いです。
ただね、私のアイドルはエラリーだったんです。この、「ハンサムと言うには鋭すぎる顔」の名探偵が大好きだったんです。ラブ♥
38.アガサ・クリスティ 「ABC殺人事件」
これも上記のシリーズに入っていた作品。クリスティはこれが最初。なんちゅうか、いわゆる「本格」の味にはまっていくきっかけがクイーンとクリスティのこの二冊でした。
クリスティもたくさん読みましたね。実際に読んでいたのは中学生以降ですが、なんであんなに読めたかなあ。小遣いをほとんど文庫本に費やし、学校の図書室でも借りて、家にある本も読んでましたからね。部活に入っていなかったせいかな。部活は憧れたものの、家の事情などいろいろあって入らなかったんです。