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広告の正解はどこに?AIDAモデルで心を掴む秘訣【WEBマーケティング基礎編②】全5回

こんにちは!
マーケティングの基本とフレームワーク編の第2回目となります!
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「広告を作ったけれど反応が薄い…そんな悩みはありませんか?」
前回はAIDAモデルの基本を学びました。しかし、実際に運用してみると結果が出ないこともあります。今回はその改善方法をストーリー形式で解説します。AIDAモデルの応用に加えて、AIDMAやAIDCAといった現代のフレームワークも紹介し、さらに実践的な広告作りを学んでいきましょう。

1週目のテーマは……

マーケティングの基本とフレームワーク編


①売上ゼロからの逆転劇!ユキちゃんのマーケティング奮闘記
「広告の正解はどこに?AIDAモデルで心を掴む秘訣」
「ターゲットは誰?顧客心理を読み解く最初の一歩」
「売れる商品と売れない商品、何が違う?」
「羊羹とマーケティング?うさぎ先生の意外な教え」
全5回でお届けしますのでお見逃しなく!

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「反応ゼロ!?ユキちゃんの広告、大ピンチ!」

 朝のオフィスに差し込む光はやわらかく、窓際のデスクではパソコンを開いて何やら画面を真剣に見つめている一人の女性がいた。名前はユキ。前回の社内プレゼンにて、AIDAモデルを使った新しい広告プランを見事採用させ、少しだけ自信を取り戻したばかりの若手社員である。

 しかし、その表情は晴れやかとは言いがたい。むしろどこか焦燥感が色濃くにじみ出ているように見える。理由は、数日前から本格的に運用を開始した広告の成果にあった。

「……クリック数は確かに増えている。だけど……問い合わせや購買に結びついていない……」

 ユキはモニターに映るグラフを見ながら、思わず小声でつぶやいた。オンライン広告管理ツールには、掲載期間中のクリック数やCTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)などが表示されている。たしかに前回の社内プレゼンで上司たちを納得させるだけのインパクトを持たせた広告は、目を引くキャッチコピーやビジュアルのおかげで、ある程度のアクセスを獲得できているようだ。

 ところが、肝心のコンバージョン――つまりは最終的な問い合わせや購入といった“行動”につながる数値が、ほとんどゼロに近い。ユキが頑張って作ったランディングページ(広告のリンク先)に飛んだ人々は、なぜかそのまま立ち去ってしまうのだ。

「どうしよう……このままだと、上司に『広告費ばかりかかってるのに成果が出てない』って怒られるに決まってる……」

 ユキはデスクに肘をつき、手のひらで顔を覆った。AIDAモデルを基本に考えたはずなのに、なぜうまくいかないのか。何か見落としがあるのではないか。いくら考えても答えが出ず、ユキの不安は増すばかり。

 そこへふと、長い耳がピンと立った先輩社員――通称「うさぎ先生」が現れる。いつものごとく落ち着いた足取りで、ユキのデスクに近づいてきた。その手には小さな包みがあり、おそらく羊羹が入っているのだろう。前回のやりとり以来、ユキは「どうして常に羊羹を持ち歩いているんだろう……」と不思議に思いつつも、その独特の存在感にどこか安心を覚えるようになっていた。

「ユキくん、今日はずいぶん元気がないみたいだね。何かあったのかな?」

 うさぎ先生はパソコンの画面を覗き込みながら問いかける。ユキは、まさに渡りに船とばかりに、抑えていた感情がいっきに溢れ出すように口を開いた。

「先生、実は……先週から運用しているオンライン広告なんですけど、クリック数は増えたんです。それは嬉しいんですけど、問い合わせ数がほとんどゼロで……。このままだと『せっかくAIDAモデルで作ったのに結局ダメじゃないか』って、上司に言われるのが目に見えていて……どうしたらいいかわからなくて……」

 その声は震えこそしないまでも、相当な焦りがにじんでいる。ところが、うさぎ先生は穏やかな表情を崩さないまま、さっと羊羹の包みを取り出して、ぺりっと封を開けた。

「ふむ。焦らなくても大丈夫だよ、ユキくん。まずは、なぜ問い合わせが伸びないのか、原因を見極める必要があるよね。AIDAモデルを使って作った広告だからって、すぐに完璧にうまくいくわけじゃない。マーケティングは仮説と検証の繰り返しだよ。ほら、よかったら羊羹でも食べて落ち着きなさい」

「先生、そんな悠長に……」

 ユキは思わず声をあげそうになる。今まさに上司からのプレッシャーで胃が痛い状態なのに、うさぎ先生はのんきに羊羹をすすめてくる。「そんなに気軽に言われても……」という気持ちと、「でもこの先生になら、どうにか解決策を導いてもらえそう」という期待がせめぎ合う。

 結局、ユキは差し出された羊羹をひとかじりした。ほのかな甘さが口に広がり、多少のリラックス効果を与えてくれたのか、ほんの少しだけ息がしやすくなる気がする。

「ひとまず、今回の広告の数字をちゃんと分析してみよう。広告が表示されてから、クリックにつながるまでの流れ、そしてランディングページでユーザーがどう行動しているのかを、データで把握するんだ。Analyticsツールは使っている?」

「はい、基本的なアクセス解析は見ています。でも……どこが悪いのかが、正直、よく分からなくて……」

「それなら、AIDAモデルの視点で改めて振り返ってみるのもいいし、ほかのフレームワークに当てはめてみるのもありかもしれない。実はね、AIDAモデルはマーケティングの世界で古くから使われている基礎だけれど、より複雑な購買行動を捉えるために発展形のフレームワークがいくつかあってね……」

 うさぎ先生がそこまで口にしたところで、ユキは思わず身を乗り出した。AIDAモデルの“次”があるというのだろうか。そういえば学生時代にかじったマーケティングの教科書に、似たような頭文字が並んでいたのをなんとなく覚えているが、詳細は思い出せない。ここからユキの新たな学びが始まろうとしていた。


AIDAモデルの見直しとフレームワークの拡張

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