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売上ゼロからの逆転劇!ユキちゃんのマーケティング奮闘記【WEBマーケティング基礎編①】全5回

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こんにちは!
今回からマーケティングの基礎編という形でお届けします!これからマーケティングを始めたい方、今の仕事に活かしたいと思っている方に向けて、基礎となる部分をテーマにお届けいたします!

それに向け、いつものストーリーがもっとわかりやすくなる様に用語や内容の解説も加えていますので、順番に見ていただければとおもいます!

1週目のテーマは

マーケティングの基本とフレームワーク編


①売上ゼロからの逆転劇!ユキちゃんのマーケティング奮闘記
「広告の正解はどこに?AIDAモデルで心を掴む秘訣」
「ターゲットは誰?顧客心理を読み解く最初の一歩」
「売れる商品と売れない商品、何が違う?」
「羊羹とマーケティング?うさぎ先生の意外な教え」全5回でお届けしますのでお見逃しなく!

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 朝のオフィス街は、ビル風が吹き抜ける中を早足で歩く会社員たちでにぎわっている。スマートフォンを手に、今日の予定やニュースをチェックする人も多い。そんな人々に混じって、ちょっと慌てた様子でビルのエントランスに入っていく女性が一人。名をユキといい、まだ社会人三年目の若手社員である。 

 ユキは最近、自社の宣伝チームに異動になったばかり。もともと広報や広告関係の仕事に興味があったものの、新しい部署に配属されて一週間も経たないうちに、売上やら広告費やらの数字に頭を抱え始めていた。会社の売上が伸び悩んでいるのは周知の事実。だからこそ上層部も「新しいマーケティング戦略を立ててほしい」という期待を込めてユキを抜擢したのだが、いざフタを開けてみると、これまでにないレベルの難題が待ち受けていたのだ。 

 そんなある日の朝、ユキは先週から準備していた広告プランを社内でプレゼンし、上司や同僚の前で提案することになっていた。ここ数日、寝不足になりながら資料を作り込んだユキは、自信があるわけではないが、なんとか誤魔化しながらでも形にしようと試みる。 

 ところが、プレゼンが始まってすぐ、上司から厳しい指摘が入った。狙うターゲット層が曖昧で、宣伝の切り口も不明確。さらに数字上の根拠も弱く、広告予算をかけてもどの程度の効果が見込めるのかがわからない。ユキの準備不足を衝かれ、会議室の空気が冷たく張り詰める。「これでは採用できない。申し訳ないが、もう一度練り直してくれないか」。上司の言葉には失望感がにじみ出ている。 

 打ちひしがれたユキは、会議室を出てから自分のデスクに戻った。隣の席からは同僚のため息が聞こえ、ほかの社員たちも忙しそうにパソコンに向かっている。自分が求められている役割を十分に果たせていないもどかしさと、会社の先輩たちに対して顔向けできない申し訳なさが重なり、ユキの胸は苦しくなるばかりだった。 

 そんなユキの姿を、少し離れたところから静かに見ていた人物がいる。長い耳をピンと立て、落ち着いたまなざしを持つ、通称「うさぎ先生」と呼ばれる先輩社員だ。いつからそこにいたのかはわからないが、まるでどこか温かい光をたたえたような穏やかな雰囲気を漂わせている。 

 うさぎ先生は仕事ぶりに定評があり、管理職の手前ながらマネジメントにも優れている。ユーモアのセンスも持ち合わせているらしく、社内ではちょっとした人気者だ。しかし、その優しげな姿とは裏腹に、厳しいアドバイスをズバリと言い当てることもあるため、一部の社員からは恐れられているという噂もある。 

 うさぎ先生は、しょんぼりとしたユキの席にそっと近づくと、こう声をかけた。「どうしたんだい、ユキちゃん。ずいぶん肩を落としているようだけど?」と。ユキはすぐに返事をしようとしたが、悲しいやら悔しいやらで言葉がうまく出てこない。 

 しばらくして、やっと口を開いたユキ。「プレゼンがボロボロで……。ちゃんと考えたつもりだったんです。でも、ターゲットも明確じゃない、数字的な根拠も薄いって言われて……どうしていいかわからなくて」。 

 うさぎ先生はユキの資料を軽く眺め、「なるほど」とうなずいた。そしてユキが落ち着くように、一旦社内カフェスペースに移動しようと提案した。そこには小さなソファとテーブルが置かれ、観葉植物の緑が心を落ち着かせてくれる。社員がブレイクタイムに訪れる憩いのスペースだ。 

 一息ついたユキに、うさぎ先生は穏やかに話しかけた。「ユキちゃんは、広告プランを考えるときに、どんなフレームワークを使った?」。ユキはハッとして言葉に詰まる。フレームワークという言葉は聞いたことがあるが、改めて問われると、何をどう使えばいいかよくわかっていなかった。 

 「フ、フレームワークですか……?」と、ユキはたどたどしくつぶやくと、うさぎ先生は静かに頷いた。「世の中にはね、マーケティングや広告を考えるときに便利なフレームワークがいくつもあるんだ。そこを踏まえておけば、筋道が立てやすくなるし、上司や取引先にも論理的に説明しやすい。特にビギナーのうちは、まずフレームワークを覚えて活用するのが王道だよ」。 

 うさぎ先生の言葉には、決して押し付けがましくない説得力がある。ユキは「自分にはまだ知識が足りていない」ということをひしひしと感じた。そこで、次のプレゼンを成功させるためにも、もっと勉強しなければ――と決心を固める。 

 そこでユキは、課題をはっきりと自覚する。自分の作った広告プランが採用されなかったという事実、そしてマーケティング戦略において論理的な土台が欠けていたという痛感。このままでは終われない、そう思ったユキは、会社の昼休みに改めてうさぎ先生のもとを訪れた。 


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