見出し画像

ユキちゃんのビジネスモデル調査ノート〜コカ・コーラ編〜

こんにちは!
今日はクリスマスEVEなので『コカ・コーラ』を取り上げてみました。なぜコカ・コーラ?と思われた方は表紙のユキちゃんの服を見てみてください。答えはそこにあります!

今回は特別にクリスマス仕様でお届けします!

●コーラ・コーラ
(英:The Coca-Cola Company)
アメリカ・ジョージア州アトランタに本社を置く、コカ・コーラなどの清涼飲料を製造・販売する企業。ニューヨーク証券取引所に上場しており、ティッカーシンボルはKO。ダウ平均株価構成銘柄の1社であり、S&P 500配当貴族指数にも採用されている。2021年時点で58年連続増配を達成し、採用銘柄中最長記録を保持している。
※あくまでユキちゃんの調査結果です

無料で読める最新の記事はこちらから🐰



「リフレッシュとは何か?」~コカ・コーラの視点から~

停滞するユキちゃんの仕事

「はぁ……また、うまくいかなかった……」
私は営業から戻ると、そのままデスクに突っ伏しました。社会人2年目。中小企業の販促を任されて、地域イベントの広告キャンペーンを企画することになったのはいいものの、思ったような反応が得られません。頼みのSNS投稿のいいね数はぱらぱらとしか増えないし、問い合わせの電話もほとんど鳴らない。

「もっとこう、みんなが『いいね!』『参加したい!』って言ってくれるような仕掛けをしたいのに……どうすればいいんだろう」
独り言のように呟いてみても、誰も答えてはくれません。小さな会社だけに、自分の担当範囲が広く、頼れる先輩も忙しそうでなかなか捕まらない。それに私自身がまだまだ至らなくて、どこを改善すればいいか明確に分からないのです。

夕方になり、どうしようもなくなって早退させてもらい、急ぎマンションへ帰ることにしました。玄関を開けると出迎えてくれるのは、ふわふわの耳を動かしながら新聞を読んでいる――うさぎ。

「ただいま、うさぎ先生……」
私は靴を脱いで、重たい体を引きずるようにリビングへ向かいます。テーブルの上には羊羹が半分くらいになった皿と湯呑み。そして、うさぎ先生がちょこんと座布団に乗って新聞を読んでいる姿がありました。

「おかえり、ユキくん。今日は疲れた顔しているね?」
うさぎ先生――その正体は伝説のマーケッターで有名だった元大学教授。しかし、社会の闇に触れて闇の組織に変えられた姿だそうで……まさか本当にうさぎになるなんて、私も最初は信じられませんでした。でも実際、こうしてモフモフな姿で生活しているんだから驚きです。

「うん……今日は色々ダメダメで……」
私はぽいっとかばんをソファに放り投げ、うさぎ先生の隣にどかっと座り込みました。

うさぎ先生の助言

「そうかい。……なら、羊羹でも食べて少し休むといいよ。リフレッシュは大事だよ」
先生はまるで管理職のようなアドバイスをくれます。実際、大学の教授時代には10,000社以上の企業をマーケティング面でサポートして成果を上げていたらしいから、管理職どころかコンサルの神様みたいな存在だったのかもしれません。

「仕事がうまくいってないんだ。……地域イベントの広告を任されたんだけど、まったく反応がなくて」
私はぐだぐだと愚痴をこぼします。深いため息が止まりません。

「なるほどね。どうやら、そこに“リフレッシュ”が足りないんじゃないかい?」
「リフレッシュ……? 気分転換、ってことですか?」
「まあ、そこから始まることは大きいと思うよ。僕もコカ・コーラの事例をよく話すんだ。あれは“爽快感”という感情的価値を訴求して成功を収めた典型的な例だよね」
うさぎ先生はちょこんと前足を揃えながら、なんだか得意げに語り始めました。

「コカ・コーラって、ただ炭酸飲料を売っていたわけじゃないのかい? “夏の爽やかさ”や“友達とわいわい盛り上がる時間”みたいな、ポジティブなイメージを提供したんだ。結果的にそれが多くの人の心を捉え、巨大ブランドへと成長したわけだよ」
「コカ・コーラ……そういえばCMとか、いつも楽しそうな雰囲気ですよね」
「そう、商品そのものじゃなく、そこから得られる楽しい体験、あるいはリフレッシュできる時間を売っているんだよ。ユキくんのイベントも、単にモノやサービスを売ろうとしてないかい? 企画の本質的な価値を、どう伝えたいかを見つめ直してごらん」

私は「はっ」と思い立ち、頭を抱えるようにして考え込みます。確かに、今の私の企画は「今度のイベントに来てください」「こんなにお得です」みたいなアピールばかりだった気がする……。

新しい発想へのヒント

「商品を売るのではなく、体験を売る、かぁ……大それたことを言われても、私がそんなマーケティング理論を急に活かせるかなぁ」
私は少し弱音を吐きながら、テーブルの上にあった羊羹を口に運びます。しっとりとした甘みが口の中に広がり、少しだけ元気が戻ってくる気がしました。

「ユキくん、誰だって最初からうまくはいかないよ。大切なのは、顧客が求めているものを正しく理解することだよ。お客さんはなぜそのイベントに興味を持つのか、どうしたら来たいと思うのか。その答えを知るには、実際に話を聞いてみるのが一番さ」
「……なるほど。そうですよね。聞かないと分からないこと、たくさんありますよね」

私はうさぎ先生の言葉に背中を押されるように、もう一度やる気を奮い起こしました。顧客が本当に求めている“体験”を見つけ出すことで、イベントの魅力をもっと伝えられるんじゃないか。そう思うと、少しワクワクしてきます。

こうして、私の新しい挑戦が始まりました。停滞から抜け出すためのヒントは「リフレッシュ」と「感情的価値」。私の頭の中には、コカ・コーラが見せてきた無数の笑顔と、キラキラとした炭酸のイメージが映し出されていました。
「よし……やってみよう!」


「感情に訴えるキャンペーン」~コカ・コーラから学ぶストーリーテリング~

ここから先は

5,480字 / 8画像

¥ 180

このブログが少しでもお役に立てたなら、コーヒー1杯分の応援で支えていただけると嬉しいです!小さなチップが大きな励みになり、次の記事への情熱につながります!