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Truly Madly Deeply
1997年の3月にリリースされた”Savage Garden”のヒット曲
Truly Madly Deeplyが流れてきた、
Sachiko はフランスのPARIS Gare de Lyon駅のクロックタワー近くのカフェで待ち合わせ時間を確認していました。
スイス人のデービッドがこの曲が入ったSavage GardenのCDをプレゼントしてくれた時間を思い出し、オーストラリアで知り合ったスロバキア人のアナとの約束で、Sachiko にとっては、初めてのPARISでした。
パースに語学留学をしてる時に知り合ったスイス人のデービッドと恋に落ち、一時は狂ったかのように英語の勉強をして、今はフランス語の勉強を始めたところでした。
そのおかげでSachiko はカナダの上場企業に勤めて、バリバリのキャリアウーマンとして、フランスにも仕事も兼ねて久々にParisで暮らす友人アナと会う待ち合わせをしていたのでした。
アナは希望通り見事にロースクールを卒業して弁護士のライセンスを取り、PARISで働いていました。
Sachikoがオートミルクでマキアートを頼んだつもりが、ダブルエスプレッソとクロワッサンがやってきて説明しながらも諦めて、カップを口につけたところ、目の前にデービッドが現れたのでした。
彼女は驚いて、溢しそうになりながら、カップを置き、デービッドが目の前に座り、「アナから聞いて、いてもたってもいられなくて会いに来たんだよ」と説明するデービッドの話を聞きながらも、頭の中で冷静になって、昔を思い出していました。
彼がハグして来たので、突然涙が止まらなくなってしまいました。
それから二人は一時間以上は話をしていたのでしょうか。気づくと随分と時間が経ってSachiko のお腹がグーって鳴ってしまいました。クロワッサンを見つめながら、アナは仕事の都合で、来れないことをメールで受け取ったSachiko は、デービッドと一緒にディナーに行こうと誘いました。
レストランに着くと、
バラが飾られたロマンチックな席を用意されたかのように
再び流れてきたのは、この曲でした。
デービッドが試飲してワイングラスに継がれた赤ワインを飲みながら
Sachiko はカナダに住むようになってからVeganとして”食”に関しては地球の環境さえも考え徹底して気を付けていることを話し始めたのでした。
まさかフランスのパリではVeganであることが難しいと感じたSachiko は、その日は、デービッドに会った嬉しさも勢い余って、チーズはOK!とし、この時、実はスイスでもVeganの傾向が増えていて、彼も完全にとは言えないけれど、地元で育ったチーズとワイン好きのデービッドもベジタリアン食に変更していっていると話していたのでした。お互いの時間の経過と共通している考えに、驚きながらも出会えたことを喜び合う二人でした。
デービッドがうまくフランス語で流暢に
説明してくれてるようです。
メインにはプラントベースのバーガーと
デザートワインと共に
フランス名物でもあるTarte tatinとSouffleのデザートをシェアして、
二人は
赤いワインの色と同じくらい心も身体も酔っていながら意識はお互いを感じ、その夜デービッドとSachikoは一夜をホテルで過ごすことになったのでした。
アナが、次の日の朝一緒にブランチしないかと誘ってきて、12時にカフェで待ち合わせすることにしました。
Sachiko は慌ててシャワーを浴びて、準備をして待ち合わせのカフェへ行きました。Vegan ならベトナミーズレストランに行こうとランチを3人で一緒にすることにしたのです。
久しぶりの3人での再会にも花が咲き、メインの仕事の話に代わりました。実はアナはSachikoが働いているカナダのソフトウエア会社の顧問弁護士として働くことの契約を始めたばかりだったのでした。
デービッドは有名ミュージシャンの息子で、スイスのジュネーブでローレックススポンサーの起業家に影響を受けて、新しく会社を立ち上げようと動き始めたところでした。
お互いに影響を受けて語学を学んだ仲間であり、それぞれの生き方に刺激を受けながら合わなかった月日も一緒に成長して来たようです。住む国が変わることに躊躇いながら、Sachiko はデービッドのプロポーズを真剣に考え始めています。幸いにSachiko の会社はリモートワークに切り替わり、なお出張でヨーロッパやアジアやオーストラリアに行く機会もありで、好都合の条件ではあったのですが、言葉の壁とまだ一度も訪れたことがないデービッドの故郷スイスへの不安を消すように、
PARIS Gare de Lyon駅からTGV列車でスイスのGENEVAに夕方から3時間15分で夜の煌びやかな光の中美しい静かで壮大なレマン湖が目の前に浮かぶジュネーブに到着しました。
続く