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『線は、僕を描く』の感想:ロケ地が職場だった


概要

水墨画との出会いで、止まっていた時間が動きだす。

これは、喪失と再生の物語。



大学生の青山霜介はアルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。

白と黒だけで表現された水墨画が霜介の前に色鮮やかに拡がる。

深い悲しみに包まれていた霜介の世界が、変わる。

巨匠・篠田湖山に声をかけられ水墨画を学び始める霜介。

水墨画は筆先から生み出す「線」のみで描かれる芸術。描くのは「命」。

霜介は初めての水墨画に戸惑いながらもその世界に魅了されていく――

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水墨画の歴史

 冒頭から「なんか見た事ある場所だなぁ」と思ったら、私が昔働いてた神社でした。
 横浜流星が喫煙所に居る場面も、「ここでよくタバコ吸ってたなぁ」と感慨深く見ていました。
 その後の弁当を食べる場面。ここが、修業していた蕎麦屋です。

#そばの日

 「なんで蕎麦屋に弁当持ち込んで食っとんねん!」って感じですが、横浜流星なら許されます。できれば蕎麦食ってほしかったですが。

 それはさておき、こういった映画を見ると、影響を受けてしまうのが私です。
 水墨画に興味がでたので、浅く歴史を調べてみました。

中国大陸ではの時代には墨が使用され、墨を用いた絵画もの時代には存在した。漢代の壁画などには墨による線と顔料による着色によって描かれたものが現存している。

代には墨の濃淡で表現する絵画が作られるようになった。水墨画は唐代後半に山水画の技法として成立した。また、9世紀、張彦遠は墨色には万物の色彩が含まれているとし「墨色に五彩あり」と画論で述べている。水墨画は西洋画の油絵とは異なり筆墨が紙に浸潤するような画が特徴である。また、水墨画では画家が物体の本質を知覚的・主観的に捉えたもののみが描かれ、自然再現描写を重視する西洋画のように光源を固定した背景(背景上の明暗や陰影)を描かない

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E5%A2%A8%E7%94%BB?wprov=sfla1

 より詳しいことは本で学ぶので、それはまた後日、読書感想文として記事にします。
 私もいつか、こんな風に水墨画を描いてみたいです。

#ネタバレ

 ロケ地に使われた、神社の境内にある蕎麦屋。私はここで、修業していました。毎日毎日、蕎麦を打ち続けました。年越しの日なんかは、徹夜で働いていました。
 業界こそ違えど、『修業』という点で、私と青山霜介は共通していました。また、家族にトラウマがあるところも同じ。
 心の傷を描く時、墨で表現しているのが、水墨の映画らしくてお洒落でした。

 兄弟子にあたる千瑛は、上達したくて日々頑張っているのに、師匠から思うように指導がもらえなくて、もがき苦しんでいました。
 この様子も、「分かる、分かる」と思いながら見ていました。もどかしいんですよね。

 師匠が、口頭で指導するのが苦手なところ。深く共感します。見よう見真似で勉強するんですが、「もっとわかりやすく言ってよ、抽象的じゃわからないよ」って、怒りたくなります。そんなこと、言えるはずないんですけどね。

 この二人は、トラウマとスランプという障害で繋がっていました。
 終盤、その現実と二人で向き合い、自分なりの「線」を見つけることになるのです。

 中盤に出てきた、「水墨は命をも描く」という言葉を、二人は体現した。ここに、涙目になるほど感動しました。

 私も、水墨画、描いてみよっかな。

 自分と向き合い、前に進むために、筆をとります。私は私なりに、「命」を描きます。

水墨画とは筆先から生み出される「線」のみで描かれる芸術。描くのは「自然(命)」。目の前にある「命」を白と黒だけの世界で表現する。霜介は初めての水墨画に戸惑いながらもその世界に魅了されていく。

横浜流星と清原果耶が水墨画の腕前を披露する 映画『線は、僕を描く』追加キャスト&スペシャルメイキング映像を公開 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス (eplus.jp)

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