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資本主義社会から循環型社会へ➀ 現状や課題  

コロナショックが始まったころ、一時、世界の経済がストップしました。
その影響で、物流が滞り、工場の操業も止まりました。
また、「おこもり生活」の中で、家の中の片づけ、断捨離を行う機会が増えました。
そしたら・・・。世界のあちこちで

「川の水が透明になった」
「●●山脈の頂上が見えるようになった」
「あれ、星って、こんなにくっきり見えていたかな?」
「ものが多すぎ!どんだけ、ためこんでいたの?」
「いらないものだらけ。どうして、こんなに買ったのか?」

という声が出てきて、話題になりました。

コロナ禍前から、排水や工場から出る煙、物流の交通手段から出される排気ガスなどが問題視されることはありました。
しかし、資本主義の中では「自分だけ立ち止まる」ということは、競争に負けて、窮地に陥ることを意味します
疑問や問題を感じても、日々、目の前のことに対応して、生産して、商品やサービスを売って・・・となかなか止められませんでした。
 
ある意味、コロナ禍での「世界中ストップ」のおかげで、いかに、普段の大量生産・大量消費(大量廃棄)の中で、環境を汚しているかを実感しました
 
そして、コロナ禍を脱しつつある現在、資本主義の限界を感じ、次の新しい社会の在り方として「循環型社会(経済)」に注目が集まっています
 
資本主義にも格差をはじめとして、いくつか問題点があります。
その中で、環境に関わる問題は次の通りです。

サイクル図


➀大量生産(図のA・Bの部分で)
より良い商品やサービスを受けられる良さもあります。
しかし、大量に生産するには、「資源」が必要になります。
資源の枯渇が問題になります。
特に、「自然」に関するもの~魚の乱獲、木材の伐採などは、どんどんと進めると次世代が育たず、そのまま「絶滅」「消滅」してしまいます
また、生産するには、電力をはじめとした「エネルギー」が必要です。
エネルギーをつくるのにも資源が必要です。
発電方法にもよりますが、二酸化炭素を大量に排出するとか、放射性廃棄物の処理に困るなど、それぞれに課題もあります。
 
②大量消費(図の製品と私たちの部分)
ある意味、たくさんのものが売れることで成り立つ社会です。
次々と新しい商品が作られます。売られます。
商品を使いこなしたり、味わったりする前に、次のものが出てきます。
食べ物でいえば、暴飲暴食状態です。
だから、個人的には「消化不良」気味です。
個人の価値観の問題ですが、例えば、交通手段としての車であれば、1台で十分ですが、コレクションの車として、使用せずに一人で何台も所有するという人もいます。
モノが増えれば、それだけ場所もとります。
捨てることもしないと、モノがあふれて生活スペースもなくなっていきます。

 
③大量廃棄(図のDの部分で)
簡単に言うと、ゴミ問題です。
ゴミは燃やして処理することが多いですが、少なからず灰が残ります。
埋め立て地で処理しますが、埋め立てる場所も無限にあるわけではありません。

また、食品ロスの問題もあります。
売れ残った食べ物(まだ、食べられるもの)が大量廃棄されています。
世界中に飢餓で苦しむ人がたくさんいますが、そこに食べ物が届いていないだけで、穀物生産量は、計算上は、約170億人分の穀物が生産はされている状態です。ただ、生産された穀物のうち、家畜の飼料になっているものも多いため、食べられない人もいるという矛盾も出てきています。
 
さらに、ゴミの中には土や海などの「自然」に「かえらない」ものがあります。
最近話題になっているマイクロプラスチックなどです。
「自然」に吸収されず、海を漂い、食物連鎖の中で、どんどんと動物の体に蓄積されていきます。すでに、プラスチック成分が人間の体の中にも入り込んでいるという研究者もいます。
 
このように
 
大量生産→大量消費→大量廃棄
 
の一方通行だと環境破壊をはじめとして、困ったことがたくさん起こり、限界が近づいています。
よって、エコな社会、循環型社会(経済)が求められることになります。

皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです

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