カミュの「異邦人」について
個人的な感想になってしまうが、正直「異邦人」を読み終わった直後はそれほど大きな衝撃は無かった。
読んで何ヶ月か経った後にふと、思ったことがあった。
「人間にはどんないかなる法やモラル、マナーや愛情と言う桎梏をもってしても縛ることができない瞬間がある」ということだ。
そう感じれたのは「異邦人」を読んだことがあったからだろう。
この不思議な思いつきを言葉に出来た時、もしかして「異邦人」という小説はこういうことを書いてたのかもしれないと感じ、慌てて読み直した。二回目に読んだ時の衝撃は凄まじかった。
もちろん僕の感想でしかないので他の人はどう感じるか分からない。しかし、僕にとって「異邦人」は凄いという言葉だけでは表すことのできない作品だ。
「○○さんは○○派」と言う様にジャンルでわけて考えることが多々あるが、カミュの作品は体で感じないと理解できない小説だと思う。