#16【体調管理】高血圧との向き合い方(1/2)
こんにちは。
タイトルのとおり高血圧との向き合い方について、
2本立てで記事を投稿しようと思います。
まず今回は、高血圧とは何か?を書いていきます。
○私の状況
私は現在30代後半なのですが、
コンサルとしてひ働いていた時に月150時間程度の残業をしていた時期があり、夜ぼーっと何も考えられない、視界の一部が欠ける等の症状があり、
病院を受診したところ血圧が188という状況で持病が発覚しました。
そこから検査を経て、血液検査等から腎臓等に異常があるかもということで
調べたのですが異常が見当たらず、記事でも出てきますが、
原因が特定できない本態性高血圧ということで服薬を続けています。
最近寒くなったことや仕事が少し忙しかったことも相まって、
体調を崩してしまったため、改めて自身の振り返りも兼ねて記事を書きます。
○血圧とは
心臓から大動脈(肺以外の全身へ血液を送る動脈の本幹)に送りだされた血液が、血管壁に加える圧力のことです。
心臓は血液を送るポンプの役割をしていて、
血液によって酸素と栄養分を体の各組織に届け、
二酸化炭素と老廃物を回収してまた心臓に戻ってくる。
心臓がぎゅっとなってえいやと血液を送り出す時の血圧が、「収縮期血圧」と言って高い方の数値です。
全身を巡って戻って心臓に戻って来た時に、既に送り出した血液の逆流を防ぐために大動脈弁が閉じて心臓が拡張する、この時の血圧が「拡張期血圧」と言って、低い方の数値です。
○高血圧とは
慢性的に血液が血管に与える圧力が高くなることで、
血管の壁が傷ついたり、血管が固くなったりして、動脈硬化を起こしやすくなる状態の事を言います。
血管の壁に負荷がかかって裂け目が生じてしまい、
そこに血中のコレステロールが入り込んで血管の壁が盛り上がる。
そうすると、血管が狭くなるので血流が悪くなる。
この状態を「動脈硬化」と言って、
これが進行することで血流が詰まって血栓ができたり、
血管が破れて出血が起きてしまうことがある。
全身を巡っている血管なので当然その影響は大きく、
脳(脳梗塞や脳出血)、腎臓(腎硬化症、腎不全)、眼(眼底出血)、
心臓(大動脈瘤、狭心症、心筋梗塞、心肥大、心不全)、
脚(抹消循環不全症)と様々な病気を引き起こすトリガーになるんですね。
○なぜ血圧はあがるのか?
血圧に関わる主な因子は以下の通り。
①心拍出量(心臓から送られる血液量)
②末梢血管抵抗(末梢動脈(手足に血液を届ける動脈)の血液の流れにくさ)
③循環血液量(血液の量)
④血液粘稠(ねんちゅう)度(ドロドロ血液かサラサラ血液か)
⑤大動脈の弾力(圧への耐久性、柔らかい方が良い)
血液量が増えたりドロドロ血液で流れが悪くなったり、
前述のとおり血管が硬くなると圧が高まるんですね。
○塩分が駄目と言われる理由
食塩の主成分であるナトリウムは、
体内だと、細胞外液(細胞の活動に重要な役割を果たしている体液)に多く含まれます。細胞外液は、0.9%食塩水に近い組成をして、
細胞内のカリウムと調整しながら体内のミネラルバランスを維持する役割を担っている。生命を維持するためには、細胞外液の量と質を一定に保つことが大切なのですが、食塩の摂取量が多くなると、体内のミネラルバランスが崩れて、このバランス調整の為に腎臓が血液量を増やすんですね、
そうすると、血液の量が増えるので、血管壁に与える圧力は強くなる。
つまり、血圧が上がるわけです。
また血管壁をむくませて血管の収縮を促すため血圧を高めるんですね。
過剰な食塩摂取は良い事なしです。
○高血圧の原因と分類
①原因が特定できる高血圧は「二次性高血圧」
②特定できないものを「本態性高血圧」
①は別の病気や薬の副作用で血圧が上がっているので、
病気の治療で高血圧も改善される。
②は日本の高血圧症患者の約90%を占めるといわれます。
○高血圧の基準と変遷
世界的にはWHOやISHという機関が定めた基準もありますが、
人種や食生活によっても基準が変わる為、
日本では、現在日本高血圧学会の血圧分類が適用されています。
なお、日本での血圧の基準は、過去色々変遷をしてきているようで、
ちょっと調べてみました。
【○○年】収縮期血圧=年齢+90
【1987年】180/100mmHg以上/旧厚労省
【○○年】160/95mmHg以上
【2000年】140/90mmHg以上(年代より異なる)/日本高血圧学会
【2004年】140/90mmHg以上(各年代共通)←いまココ
○○のところはよくわからなかったのですが、、
今の日本では日本高血圧学会の定める基準が採用されていて、
140/90mmHg以上を高血圧と呼ぶようです。
なお、2014年には、日本人間ドック学会が、血圧や血糖など健康診断で行われる項目で、異常なしと判定するための新たな基準範囲を発表したそうで、
その範囲は、収縮期血圧88~147mmHg,拡張期血圧51~94mmHg。
で、ここで、基準が緩和されたかのような報道が出て、
「我々を薬漬けにして製薬会社の巨額の富を」とか、
「医者に多額のお金を流していたのか」とか。その辺の話が出てきたそうな。
確かに、高血圧を調べると、
血圧は下げない方が良いと主張する人と、血圧は下げた方が良いと主張する人がいますよね。まあ、ケースバイケース何でしょうけど。
極端な人だと、医者に騙されるな!みたいな人もいるわけです。
そんなことを思いながら調べていると、
日本医時新報社の記事を見つけました。
https://www.jmedj.co.jp/files/item/books PDF/978-4-7849-5990-7.pdf
・人間ドック学会は健康診断レベルで評価した
普通の人の血圧が88~147/51~94mmHgであったという事実の公表のみ。
健康診断で異常がなかった人達の血圧がこの範囲でした、ということ。
・日本高血圧学会は、様々な疫学調査を総合すると、
多くの疾患の変曲点が140/90mmHg近傍であることから、
140/90mmHg以上を高血圧と定義している。
様々な病気のリスク疾患である高血圧の診断基準としては妥当。
・米国は脳卒中が日本より少なく心臓病が多いことは周知の事実であるが、
心臓病の疾患構造が虚血性心疾患より心不全へシフトしつつあり、
より低い血圧が予後改善効果を示すことが予測されることから、
130/80mmHg以上を高血圧と定義したのでは?
・2019年4月に、日本高血圧学会より高血圧治療ガイドライン2019では、
メインの降圧目標が130/80mmHg未満になっている。
なんか納得感がありました。
まあ、結局、自分の事だから医者の知見も借りて、自分の頭で考えて判断しようということですね。
○本態性高血圧を引き起こす要因
以下のように遺伝と生活習慣が原因と考えられているようです。
①遺伝的因子(50%)
②生活環境因子(50%)
①は以下の様に考えられているようです。
(1)両親が高血圧の場合は50%の確立で子供も高血圧になる。
(2)両親のどちらかが高血圧の場合は30%。
(3)両親とも高血圧ではない場合は子供が高血圧になる確率は5%
②はストレス、塩分の取り過ぎ、過度の飲酒、運動不足、
過食による肥満、カリウムやカルシウム不足等。
なお、①は高血圧がそのまま遺伝するのではなく、
高血圧になりやすい体質が遺伝する側面が強い。
なので、②を改善して高血圧は予防・改善できるということで、
生活習慣を改善していく事が対策として有効なんですね。
○まとめ
ここまで、血圧、高血圧とは、なんで駄目なのか、その原因は、基準はという点を書いてきました。
特定される二次性高血圧以外は生活習慣や環境の影響という自分でコントロール可能な部分を改善するしかなく、そこにいかに真剣に継続可能な形で取り組んでいくか、という点が重要ですね。
高血圧ってお医者さんにかかって薬飲んでれば良いって話ではなく、
自分の体の事なので、自分がちゃんと向き合って変えていかないといけないわけですね。
私もマラソンを始めて適正体重を維持できる様になってきましたが、
いかんせん脂っこい物が好きだったりしますので、その辺りは書いていて反省。。
で、大事なのは、極端な論に振り回されないことです。
例えば、大切な人が事故にあって手術の成功確率が50%で、
失敗したらその人が亡くなってしまう。
手術しなかったら生きてはいけるんですが、ものすごく重大な後遺障が残ることが確実である。で、緊急なのですぐに判断しろと言われる。
こんな説明をお医者さんからされたらどうしますか?
判断できないって思考を放棄しますか?
似たような話なんじゃないかなって思います。
大事なのはいろんな情報がある中で、自分の頭で考える事。
極端な主張に振り回されずに、自分はどうしたいのかをよく考えて、
その為の相談相手として、お医者さんがいるくらいの考え方で良いのかなって思ってます。
流されちゃうと、とりあえず降圧剤飲んでたら良いみたいになっちゃいますからね。
次回は続編を書くときには具体的な対策について、
自分の体験談も交えて書いていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。