週刊「我がヂレンマ」<10月21日号>
秋のやさしい陽光。日影ではうすら寒く、半袖半ズボンの部屋着では心もとない季節になってきた。TシャツがロンTになり、その上にシャツ、さらに寒くなればコートかジャケット類。
「衣替えが大変で~」
だとか言う人もいるが、私は全然らくです。「しまって、だす」だけで何が大変か。テレビのインタビューは当てにしてはいけない。あれは予め欲しい答えを設定して、都合のいいサンプルをとっているだけだ。
故に明日はパーカーを着る。勤務先が工場だから許される格好、背広組の人は大変だね、うん。衣替えよりも。クリーニング屋に通うわけだし。ネクタイなんて締めたくない、そんな人生です。
さて、今週のコンテンツ。
<メモについての解説と考察>
<購入した書籍の紹介>
<月曜、ひとり歌会>
ついに古書に手をだしてしまったよ。
ハマるつもりはない。
面倒だから他の店を開拓せず、
古書店は駒込の『BOOKS青いカバ』で充分。
さて、書こう。
<メモについての解説と考察>
「バクテリオファージ」
細菌(バクテリア)に感染するウィルス。
バクテリオファージ(bacteriophage)とはバクテリア(bacteria)を食べる者(ギリシャ語:phagos)という意味。今から100年以上前、バクテリオファージの発見者の一人であるフェリクス・デレーユは、バクテリオファージがまるでバクテリア(細菌)を食べているかのようだと考え、この名をつけた。
「なんか格好いい! 言葉の響きが!」
メモした理由はそれだけです。
「パースペクティブ」
視点、(ものの)味方、見通し。「考え方」という意味で使うこともあります。他に、遠近法やその技法である透視図法という意味を持つ単語です。
ビジネスシーンでは、
「パースペクティブな視点で考えることはリスクヘッジの切り口にもなる」
「新企画立案にはパースペクティブな視点が役に立つ」
「パースペクティブな視点は国際化が広がる社会において必要不可欠だ」
のように使われる。
「なんか格好いい! 言葉の響きが!」
メモした理由はそれだけです。
「橇」
・音読み:キョウ、ゼイ、セイ
・訓読み:そり、かんじき
意味は、
雪原を通行しやすくするための乗り物。また、雪深い場所を歩く時に沈み込んだり、滑らないように靴の下に付ける道具(かんじき)。
漢字検定1級の難読漢字。
「うわ、これなんて読む?」
ルビをふられても腑に落ちない漢字。なんで毛が三つなのか。
「チャールズ・ブコウスキー(1920年8月16日‐1994年3月9日)」
アメリカの作家、詩人。
ドイツ人の母、カタリーナ・フェットとポーランド系アメリカ人で軍人の父、ヘンリー・チャールズ・ブコウスキー・ジュニアのあいだに、ドイツのアンダーナッハで生まれる。
その後、1923年にアメリカ合衆国ボルチモアに移住。
ロサンゼルス・ハイスクールを卒業後、シアーズ・ローバックに就職。すぐに退職し、ロサンゼルス・シティー・カレッジに入学。芸術、ジャーナリズム、文学を履修。1941年に大学中退。仕事をしながら放浪する。
1944年にニューヨークに移り住み、本格的な創作活動を始める。
本物の無頼派作家といわれ代表作に、
『死をポケットに入れて』『勝手に生きろ!』『くそったれ!少年時代』『町でいちばんの美女』『パルプ』がある。
「杠(ゆずりは)」
ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木。春に新しい葉が出ると、古い葉が場所を譲るように落ちて生え替わる様子が、特に目立つことが特徴。和名の由来になっている。
花の形態がトウダイグサ科に似るので、古くはトウダイグサ科に含められたが、雌蕊(めしべ)が2個(トウダイグサ科は3個)などの違いから、独立のユズリハ科とされた。
「なんかお洒落! 言葉の響きが!」
メモした理由はそれだけです。
「BASI(バシ)」
本名:石橋隆之
生年月日:1978年8月1日
出身:大阪府泉佐野市
所属:Basic Music
BASIは生まれ育った関西を拠点に活動しているラッパー。
チル・メロウな曲を得意とし、心にスッと入ってくる等身大のリリックが魅力的です。1998年にBASIがフロントマンとして、韻シストを結成。生演奏ヒップホップバンドのパイオニア的な存在。
2021年にグループを脱退。ソロ活動に専念。
しかしそれ以降表舞台に現れなくなり、ネット上ではマンションの11階から飛び降りたとの噂が広まっている。
事実は不明。
私は『これだけで十分なのに(BASI REMIX)』が好きです。
生きてますよ。
「そんな飢餓するよ」
「そんな気がするよ」のモジり。
意味不明。
飢餓に”そんな”なんていうほど、スタイルがあるのか。最新の飢餓スタイル、伝統的なスタイル、パリでは今、こんな飢餓スタイルが流行中‥‥‥。
怖いよ。不謹慎ね。只の思いつきだわ。
<購入した書籍の紹介>
「葛飾土産(古書)」
永井荷風
葛飾土産奥附
昭和廿五年九月十五日印刷 限定參百部
昭和廿五年九月二十日發行 之内
頒價五百五拾圓 第貮百五拾八冊
著作永井壮吉
發行者栗本和夫東京都千代田區丸ノ内二ノ二
印刷者山元正宜東京都文京區柳町二六
東京都千代田區丸ビル五九二區
中 央 公 論 社
電話丸ノ内五三五番
振替口座東京三四番
麻布・偏奇館から終の棲家となる千葉・市川へ。「戦後はただこの一篇」と石川淳が評した表題作ほか、「東京風俗ばなし」などの随筆、短篇小説「にぎり飯」「畦道」、戯曲「停電の夜の出来事」など十九編を収めた戦後最初の作品集。
【目次】
にぎり飯/心づくし/秋の女/買出し/人妻/羊羹/腕時計/或夜/噂ばなし/靴/畦道/停電の夜の出来事/春情鳩の街/葛飾土産/細雪妄評/木犀の花/東京風俗ばなし/裸体談義/宮城環景を観る
昨日、駒込の『BOOKS青いカバ』で購入した一冊。値札に一万とあって、
「よっしゃ、丁度いい、買いや!」
勢いで買いました。せっかく古書店にやってきて、新刊もあるとはいえ(センスある)やっぱ古書でしょ。
うんで、永井荷風に関しては名前は知ってる、千葉・市川(東京都の東、川を隔ててスグの街)に住んでいた。
知っていたのはそれくらい。
地元に近い場所が舞台、何かの縁か。
何にせよ古書デビューの一冊。
『ナイン・ストーリーズ』(河出文庫)
J.D.サリンジャー
柴田元幸=訳
世界が愛した奇跡の九篇を、最高の訳で。
バナナ熱にかかるバナナフィッシュ、
悲しい運命を辿る笑い男、船の上の天才少年‥‥‥。
日常の薄氷のうえで危うくきらめく、
アメリカ文学永遠の至宝。
書き下ろし訳者あとがき収録
シーモア・グラースが語る、バナナフィッシュの悲しい生態(「バナナフィッシュ日和」)、少年たちが夢中になる笑い男の数奇な冒険(「笑い男」)、兵士に宛てられた小さな淑女からの一通の手紙(「エズメに、愛と悲惨をこめて」)。現実を綱渡りで生きるひとびとの一瞬を切り取った、アメリカ文学史上に輝く自選作品集。
最初にサリンジャーの「ナイン・ストーリーズ」を読んだとき、僕はまだずいぶん若かった。生意気盛りというか、いっぱしの批評家気取りで、「ふん、これなら6ストーリーズか、7ストーリーズくらいでいいんじゃないか」と思ったものだ。
収録された九つの短編小説が、すべて優れたものとは思えなかったからだ。でも今回、柴田元幸さんの新訳で、ずいぶん久しぶりにこの短編集を読み返してみて、「ああ、そうか、これはやはり9ストーリーズでなくちゃならなかった本なんだ」と深く実感した。
それがどうしたと言われても困るんだけど(そこには教訓と言えるほどのものはない)、でも「ナイン・ストーリーズ」というのは実に素敵なタイトルです。それ以外ではあり得ない。九つの話がそれぞれの力を尽くして、ひとつの世界を支えている。
今はそう思う。
―――村上春樹
サリンジャー。まだ無かったので。シンプルに。
『萩原朔太郎詩集 三好達治選』
萩原朔太郎
「詩はただ病める魂の所有者と孤独者との寂しい慰めである」といい、ひたすら感情の世界を彷徨しつづけた萩原朔太郎は、言葉そのもののいのちを把握した詩人として、日本の近代詩上、無二の詩人である。代表作『月に吠える』『青猫』等より創作年順に編まれた本詩集は、朔太郎(1886‐1942)の軌跡と特質をあますところなくつたえる。
外国の詩人の詩集ばかり買っていたので、だったら、ということで購入。やはり同じ日本人の日本語で読みたい。感じ入りたい、詩。
『文豪の凄い語彙力』
山口謠司
脱、平凡な文章!
SNSに、メールに、今日から真似して使いたくなる、奥深くて面白い日本語の魅力。
「楽しく読んで、大人の教養と表現力がレベルアップ!」
的礫・薫風・瀟々・蒼惶・慨嘆‥‥‥。近現代の文豪たちが残した数々の奥深い日本語。辞書にも載ってない!? 魅力的な言葉たちを、漢字の意味と成り立ちから分かりやすく解説します。
文豪の語彙力を手に入れて、脱・平凡な文章表現!
SNSに、ビジネスメールに、スピーチや手紙に、今日から真似して使いたくなる言葉が満載。楽しく読んで大人の教養と表現力が身につくベストセラー、待望の文庫化。
単純に勉強になるだろうと。欲を言えばもう少し紙幅を増やし、もう少し詳細ならと思ったが、万人に読んでもらおうと思えば、これが正解か。
偉そうなことを言ってますが、地道に精進します。はい。
『数学する人生』
岡潔
森田真生=編
この人を見よ。
その思想エッセンスを
余すところなく凝縮!
若き俊英が構成しhた
最終講義「日本民族」を
収録した選集
岡の言葉を通じて私は、道元や芭蕉、漱石の世界にも引きつけられていった。そして何より、自分の心は周囲と通い合うものであること、その通い合う心からこそ、生きる喜びが湧き出してくるのだということを学んだ。私と同じように、心の窓をパッと開かれるような喜びを一人でも多くの人に味わってほしいという思いで、私はこの選集の編纂作業に取り組んだ。
――森田真生(編者)
日本が誇る世界的数学者にして、畑仕事と研究だけに没頭した孤高の人――。数学の枠にとどまらない、その思想エッセンスを余すところなく一冊に凝縮。「人は本来、物質的自然の中に住んでいるように、心の中に住んでいます」と語る哲学的にして詩的な世界観を、小林秀雄賞を最年少で受賞し、岡に私淑する俊英の編集により完全再現した驚異的選集。
岡潔。
存在自体は知っていた。
予算内に収まった。
故に買った。それだけである。
楽しみ。
<月曜、ひとり歌会>
「五・七・五・七・七」「季語はいらない(使用可)」という最低限のルールを守り、言葉を研く目的ではじめた短歌。
今週も楽しく詠っていこうと思う。
前置きなんて置きにいってる場合ではない。
とはいえ短すぎると淋しいが、そんな雑念は振り払って、とっとと、詠う。誰がなんと言おうと、詠う。
〇満を持し古書の香り包まれる あれやこれやと 秋の駒込
〇闇バイト屑と馬鹿とがマッチング 恐れるがまま 人生奈落
〇金ほしい ホントは何が欲しいのか 真面目に問うて露と消えゆく
〇秋沈む色づく季節とおり過ぎ サンタクロースも通り過ぎて
〇いつまでも蒙古タンメン食べてたい 健康保ち つづけ天国
〇時間なし やる気はあれど余裕なし「これは短歌か」「はい、短歌です」
〇腹減った コンビニ行けば全てある されど健康去り行くけれど
〇日本一 なってみたいな日本一 なんでもいいよ 金になるなら
〇書きあぐね 虚空を歩む虚しさよ 生みの苦しみ慣れる苦しみ
〇夜風吹くどこ吹く風で颯爽と 足は崩れて「月が綺麗だ」
もう時間ない【23:40】だし。
贅沢は言えない。
推敲しなくてはいけないから。
明日から三日連続ショートショートだから、
そっち、頑張るです。