週刊「我がヂレンマ」<8月5日号>
「トマス・ピンチョン 全小説 重力の虹」上下巻で1万円を超えますが、買ってしまおうか迷っております。価格もそうですが、かなりの超大作なので覚悟が必要かと思われます。
真夏の暑さにやられて、財布の紐がゆるゆるであるから、暴走する可能性はある。
そんなことを言ったら、最近、ちょいちょい暴れてる。本なんて安いもんですよってグルーヴで、好きにしてしまえよと、言いたいところですが金は無限ではない。
もし買ったらココで報告します。
ともかく、猛暑もほんのり収まり(それでも暑い)、過ごしやすくなるらしいので、それを期待して頑張っていこう。
それはそうと今週の企画。
<メモについての解説と考察>
<購入した書籍の紹介>
<マンデーひとり歌会>
暑い、暑いばかり言っているが、残念ながら十月頭まで正直、汗じんわり。異常気象が平常運転となり、どうも感覚が狂っている現在。これからどうなってしまのか。
先を思いながら、そろそろ行こう。
<メモについての解説と考察>
「熱雷(ねつらい)」
とは、夏季に地面が日射で局地的に強く熱せられ、湿気を含んだ下層の空気が上昇して雷雲が発達し、生じる雷雨。上空に寒冷空気が流入し、大気が不安定な状態になっている場合に強い雷雨となる。
熱雷。響きがカッコいい。純文学の題名にありそうで。
「内田百閒」
1889年〈明治22年〉5月29日-1971年〈昭和46年〉4月20日。
は、日本の小説家、随筆家。本名榮造。別号は百鬼園。号の「百閒」は、故郷岡山にある旭川の緊急放水路の百閒川から取ったもので、当初は「百閒」と表記していたが、後に「百閒」に改めた。
夏目漱石も門下生の一人で、夢の光景のように不可解な恐怖を幻想的に描いた小説や、独自の論理で諧謔に富んだ随筆を多数執筆し、名文家として知られる。
代表作は『冥途』『旅順入城式』『百鬼園随筆』、紀行『阿房列車』など。
「フット・イン・ザ・ドア」
とは、階的要請法とも言われており、最初に小さな要求を承諾させてから段々と要求内容を大きくしていき、最終的に目的である要求を承諾させる方法。フントインザドアは一貫性の原理を活用した心理テクニックであり、一貫性の原理とは、人は最初から最後まで矛盾がない言動や言葉のやりとりをしたいという傾向性を指します。
由来はセールスマンが交渉するにあたり、玄関の外側から相手先のドアの内側へと足を運び入れている様子が由来です。
セールスマンはまず、相手先のドアの向こうから「ご挨拶だけでも」などと話しかけます。
そして、相手の様子を見て「パンフレットをご覧になりませんか」「お時間があればゆっくりご説明させていただきます」などと、少しずつ着実に要求を上げていきながら、最終的な目標(販売)へとつなげていく。
「成功例から転用、メモから、過去の経験から点と点を繋ぐ」
アイデアの出し方。出典不明。
こういったものは「ああそうか」と納得して、使ってやろうとメモするが、結局、未使用で忘却する。
自己啓発系の動画と一緒で、その場だけ、その日だけ、その瞬間だけ意識が上昇する。
翌日には、どこ吹く風、ということです。
悪癖です。性根に絡んで離れないイバラです。
「コンフリクト(conflict)」
意味としては『対立、衝突、確執、不一致、争い』ビジネスシーンでは、会議や交渉などでお互いの意見が不一致になり、衝突する場合にコンフリクトという表現を使います。
「この前の会議では、係長と課長の間でコンフリクトが発生した」といった使い方をします。
響きが気に入ってメモした。
それだけです。
「ステファン・グラビンスキ」
1887年2月26日-1936年11月12日。
は、ポーランド史上ほぼ唯一の恐怖小説ジャンルの古典的作家。近年、国内外で再評価が進み「ポーランドのポー」「ポーランドのラヴクラフト」として知られる。
1905年に地元の高校を卒業後、ルヴフ大学でポーランド文学と古典文献学を学び、在学中に作家デビューする。
卒業後はポーランドのルヴフとプシェムィシルで教師として働いた。
1918年に短編集『薔薇の丘』、1919年に連作短編集『動きの悪魔』を発表し注目を浴びる。
短篇を本領とし、『狂気の巡礼』『不気味な物語』『火の書』『情熱』といった短編集を次々と出版した。
1936年に結核で死亡した。
「弱肉強食のフレームの中に、利他的な共生がブチこまれている」
出典不明。
現代社会に対する批判でしょうか。
特に、国同士やビジネスにおいては弱肉強食と言えます。だからこそ、家族や親戚、友人知人、職場など近い関係性が大事。利他的な共生をつくりあげ、厳しい社会を生き抜いていく。
しかし、「利他的な共生」を確保できない場合、悲観し孤立してしまう恐れがある。近年、弱者男性という言葉が定着したが、多くは人間関係が希薄で目的意識に乏しく、自意識過剰の自己嫌悪が悪い流れをつくり、弱者たらしめている。と、考えます。
人間は社会性の生き物です。
私も、中々の孤立具合でございます。人のことは言えません。
<購入した書籍の紹介>
「(歌集)ブンバップ」
川村有史
『みんなして写真のなかで吸う紙のたばこ爆発前のSupreme』
★第3回笹井宏之賞永井祐賞、受賞!
〇これ、新感覚です。友達の日記を覗き見しているようでクセになります。
――SUSHIBOYS(ラッパー)
〇短歌で生きた音を響かせるには、文体を一から自分でつかみ直すしかない。そう感じさせる一冊である。
――永井祐(歌人)
〇業務用コーンフレーク買って食べ切れなかったの良かったなって
〇ファイナンスのテーマソングを子どもたちが歌ってるbpmがすこし高い
〇汚れたしそろそろで洗うコンバース六月はすぐ乾くから夏
〇肉まんが去年より小ぶりになってる・・・答えてくれる人たちにtel
〇清原が薬をやめ続けることを励みに今朝をする人がいる
「哲学の謎」
野矢茂樹
「時間は時速1時間くらいで流れている」かな?
哲学ってこんなに面白い!
私は死んでも世界は続くだろうか。理由は?「時が流れる」のは本当か。他人に意識があるとなぜわかる? 実在、知覚行為、自由など哲学の根本問題を専門用語ではなく日常会話レベルで考察する画期的対話篇。
「世に哲学の専門家は少なくない。そして数多くの論文が生産される。だが、根本的な問題であればあるほど、もとの粗野な姿のまま残されている。もし、学問や職業と無縁の素人たちが、成熟も洗練も無視して無邪気で強靭な思索をそこに投げ掛けたなら、哲学の専門家たちも立ち往生するしかないだろう。必要なのはただ、知的蛮勇なのだ。」
(はじめより)
【目次】
1意識・実在・他者
2記憶と過去
3時の流れ
4私的体験
5経験と知
6規範の作成
7意味の在りか
8行為と意志
9自由
「サーキット・スイッチャー」
安野貴博
2029年、東京。
完全自動運転車が
人質と時限爆弾を載せ、
首都高を占拠した――。
『現役ソフトウェアエンジニアが放つ、破格の近未来サスペンス!』
『第9回 ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作』
たいへんアクチュアルな舞台と問題設定で、サスペンスあり社会的な問いかけもありで楽しく読むことができる。技術的・制度的詳細への言及も豊か。最後に明らかになる真実も膝を打つもの。
東浩紀(批評家/選評より)
人の手を一切介さない”完全自動運転車”が急速に普及した2029年の日本。自動運転アルゴリズムを開発する企業、サイモン・テクノロジーズ社の代表・坂本義晴は、ある日仕事場の自動運転車内で襲われ拘束された。
「ムカッラフ」を名乗る謎の襲撃犯は、「坂本は殺人犯である」と宣言し尋問を始める。
その様子が動画配信サイトを通じて全世界へ中継されるなか、ムカッラフは車が走っている首都高速中央環状線の封鎖を要求、封鎖しなければ車内に仕掛けられた爆弾が爆発すると告げる・・・・。
ムカッラフの狙いは一体何か――?テクノロジーに未来と陥穽を描く迫真の近未来サスペンス長篇。
「檸檬(れもん)」
梶井基次郎
31歳の若さで夭折した著者の残した作品は、昭和文学史上の奇蹟として、その声価はいよいよ高い。
果実の異常な美しさに魅了され、買い求めた一顆のレモンを洋書店の書棚に残して立ち去る『檸檬』、人間の苦悩を見つめて凄絶な『冬の日』、生きものの不思議を象徴化する『愛撫』ほか『城のある町にて』『闇の絵巻』など、特異な感覚と内面凝視で青春の不安、焦燥を浄化する作品20編を収録。
1925年(大正14年)1月1日発行の、中谷孝雄、外村繁らとの同人誌『青空』1月創刊号の巻頭に掲載された。
単行本は、梶井の友人である三好達治らの奔走により、梶井の亡くなる1年ほど前の1931年(昭和6年)5月15日に武蔵野書院より刊行され(印刷日は5月10日)、これが梶井の生涯で唯一の出版本となった。
「シャギー・ベイン」
ダグラス・スチュワート
黒原敏行/訳
「稀に見る、朽ちることのない美しさを持った作品」
――英オブザーバー誌
「古典として読み継がれていくだろう」
――マーガレット・バズビー(ブッカー賞選考委員)
『デビュー作にして、英国最高の文学賞 ブッカー賞受賞作』
”男らしさ”に馴染めない少年と、
アルコールに救いを求めた美しい母。
1980年代、不況下のグラスゴーで居場所を失くした
親子の愛を描く自伝的巨篇。
「少年シャギー・ベインは1980年代のグラスゴーで育った。彼の母アグネスは妖艶だが破滅的で、死に近づくほど酒に溺れている。この母子の世界を描いた物語、と言ってしまえばそれだけなのに、不思議なのは、そのすべてが狂おしいほど、ありえないほど”生きている”ことだ。愛の姿を見事にとらえる著者の類い稀な才能のおかげだろう。ダグラス・スチュワートは素晴らしい。獰猛だが愛情に満ち、愛されるべき存在だ。
――レア・ヘイガー・コーエン
(ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー)
「スロー・ラーナー[新装版]」
トマス・ピンチョン
志村正雄/訳
『重力の虹』など、現代アメリカ文学史上に聳える三つの傑作長編を発表後、十余年の沈黙ののちに作家自身がまとめた初期短篇集。
「謎の巨匠」と呼ばれてきたピンチョンが自らの作家修行時代を回顧する序文を付した話題作。
ポップ・カルチャーと熱力学、情報理論とスパイ小説が交錯する、楽しく驚異にみちた世界。新装版刊行にあたり解説二本を収録した。
解説/高橋源一郎、宮沢章夫
トマス・ピンチョン目当てで昨日、丸善・津田沼店に赴いた。文頭でも書いたが、正直、『重力の虹』を狙っている。
高価だが、どうも魅かれる。だから本書を買ったのだ。
いやー、ねー、上下巻で1万円ですよ。熟考です。
<マンデーひとり歌会>
「五・七・五・七・七」「季語は使わなくていい」だけを守って自由に詠っていくこの企画。
その影響からか、歌集をよく購入している。
どの歌人も、真剣で真摯、研ぎ澄まされた感性が、何か、私に問いかけるようです。何が伝わってきたかは、判然としませんが。
ともかく、言葉を磨きたい。その一心で始めた短歌。
詠うしかない。ということで行きます。
〇部屋に虫どこから来たの鈴虫よやさしく包み失せろ虫ケラ
〇金メダル光り煌めく輝きよナイスプレーで感動呼びて
〇手に汗をバレーボールに首ったけシーソーゲーム掴め栄光
〇苦しみを耐えて堪えて腐らずで頑ななりて沈む深海
〇息切らし鼓動炸裂弾け飛び 未来刮目 疾風怒濤
〇涙散る火花舞い散り戦時下で 幼き瞳映る行く末
〇積読を眺めて笑うひとり部屋途方に暮れて止まぬ昂奮
〇テロリスト何を思って搔き乱すいつも成果は恨みつらみで
〇赤ん坊泣いて笑って希望湧き その一瞬捉える瞳
〇不器用に絶えず怯えて佇んで巡らすおつむオーバーヒート
時間だ。
もう午後11時だ。
頭フル回転、限界突破。
なんて、大げさすぎるが本音です。修行が足りてないのは百も承知。
これからも「言葉を磨くため」詠っていきます。
さて。
明日からのショートショートのネタを考えなくては。
ということで、了。