【古き良き歴史のしらべに身を委ねゆっくり自分に還る旅】山形県 白布温泉・かみのやま温泉 立ち寄り湯巡り【おひとり様女子旅記録】
目がまわるような年度末、年度初めの日々
山ほどある懸案事項は強制的に一旦脇に置いて
濃い温泉を求めて旅に出ました。
新幹線早い…あっという間に米沢駅
1時間に一本のバスに乗ります。
のどかな田舎道を1時間弱。
最初の目的地、白布温泉に着きました。
バスを降りると
ふんわり硫黄の香りに包まれました。
テンション爆上がり!
そして目の前に広がる風景は
SNSやパンフレット、雑誌で何度も目にして
その都度強く憧れを重ねてきたもの
そのもので。
今回のお目当ては、湯滝の宿 西屋さんです。
若女将さん自らが湯守として
厳しい雨の日も雪の日も山に入って
湯加減を調整していらっしゃいます。
そのご苦労や素晴らしさを女将さんが自身がSNSで日々発信しており
私もすっかりファンになっていました。
開湯以来700年を迎えた白布の湯。
湯治場の面影を残す源泉掛け流しの温泉!
そしてご存じの方も多いと思うけど
2000年の火事で
茅葺だった東屋と中屋が全焼してしまっています。
文化財的だった茅葺の宿は
西屋だけとなってしまいました。
少し前に
禁煙の部屋で喫煙をしたお客に対して
毅然とした態度に出た西屋の女将さんの話が話題になりましたが
その火事があっての話という側面もあったのでしょう。
日帰り入浴開始の時間まで1時間ほどあります。
写真を撮りつつ、西屋さんの周りを徘徊。
時折り運送屋さんやリネン屋さんがやってきて
慣れた動作で無人の玄関先で作業されてましたが
人通りのほとんどない場所でウロつく私は
まあまあ怪しいヤツだったことでしょう。
バス停に座って写真の整理などしていたら
視界に何やら動くものがあって
見ると、でっかいお猿さんが。
襲って来るなよー、と念じながら
距離を詰めていく私を一瞥するも
その後は完全無視するお猿さん。
優雅にお食事などされてました。
そのあと、来ること来ること。
たくさんのお猿さんのファミリーが
あちらこちら歩き回っていました。
11時半、そろそろ日帰り入浴開始かなー、と
西屋さんの玄関先を除いていたら
後ろから「こんにちは」と声をかけられました。
凛としたお声。袴姿の女将さんご本人!
彼女は私の中では憧れの有名人。
舞い上がってしまい
だいぶ不自然な挙動になった自覚がある
ヤヴァイババァは私です!
「あ、あの、日帰り入浴をーモニョモニョ…」
全体的に木のぬくもりが感じられる
とても居心地のよさそうなお宿。
無事受付していただき
さっそく浴場へ。
浴室への渡り廊下。
すのこの下は
左側の浴室から川のように流れ出る温泉です。 なんという湯量の豊富さ!
脱衣所の壁の説明には
江戸時代中期に巨大な御影石を組み上げた
白布温泉最古の浴場です、と書いてあります。
浴場の扉をあけて圧倒されました。
開湯以来700年を迎えた白布の湯。
湯治場の面影を残す源泉掛け流しの温泉!
カランもシャワーも無いので、
湯船から直接お湯をすくって使います。
髪身体を洗ったシャンプーやボディソープが
湯船に入ることはないそうです。
隣には三本の滝湯。
滝の湯はそのまま
床をくり抜いた湯船に流れ込みます。
そして前面の廊下
先ほどの渡り廊下へと流れ出るのです。
浴槽内に入ると
おびただしいほどの白い湯花が舞いました。
きりっと熱めでとにかく豪快なお湯!
しっかり感じるスベスベ感。
その中に馴染むキシキシ感。
やはり名湯!
次はぜひ、泊まりで伺いたいお宿です。
名残惜しいですが、出発です。
バスで米沢駅に戻ります。
米沢駅から奥羽本線に乗ります。
かみのやま温泉駅で下車。
温泉師匠(勝手に思ってる)ヨシタカさんの記事でチェックしていた
下大湯共同浴場に向かいます。
ヨシタカさんの記事↓
沢庵禅師も入浴したといわれる
かみのやま温泉の外湯で最も歴史の古い共同浴場。
駅からいい感じに錆びれた通りをゆっくり歩いて15分ほど。
カッコいい母屋が目に飛び込んできました。
早速中へ。
正面にある券売機で入浴券や洗髪券を購入するシステムです。
洗髪券って面白い!
せっかくだからここでシャンプーしようかと購入。
受付のおばちゃんに券を渡すと
蛇口の捻り口?が付いている
無駄にデカい札をいただきました。
浴場に入ると、ちょうどおひとり出ていかれるところ。
私のすぐまた後で入浴券を買われていたおばあちゃまが受付していたので
誰もいないほんの一瞬で写真がとれました。
広々とした浴槽は
「あつゆ」「ぬるゆ」2つに仕切られており
上山城や富士山の絵を楽しみながら入浴できます。
洗髪札に付いている蛇口のてっぺんを
お湯の方に装着します。
洗髪札の蛇口をセットして初めて、洗い場が使えるという仕組みです。
なんという衝撃!
これがめっちゃ熱い!
蛇口のてっぺんは1つだけだから
水の方と一緒に出して温度調整ができない!
結局熱すぎて、湯船からお湯を汲み髪と身体を洗いました。
洗髪札の意味…笑
湯口がある広い浴槽は
高温ですがキリッと新鮮で気持ちいい!
奥の小さい湯船で40℃くらいでしょうか。
高温の広い湯船ばかり入っていたら
あっという間に汗だくだく。
地元のおばちゃんによると
日によって温度は全然違うそうです。
身も心もアツくなったところで
宿泊するお宿へ向かいます(続く)