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流浪の月 凪良ゆう

本屋大賞を受賞した物語。

少女誘拐事件の当事者2人と、勝手に事実を作り上げる周辺の人たちとの一生交わることのない感情の物語。

文と更紗の2人が少女誘拐事件の当事者なのだが、事件発生中に悲壮感は無く、読んでてこの生活がずっと続けば良いと考えてしまう。

しかし、世間はそんな風に見てくれず、自分たちが感じたまま哀れみ、同情する。

何年経っても、どこに行っても、当時の報道はインターネット上に存在し、デジタルタツーから逃れられない。

そんな中でも成長していく2人が逞しく、嬉しくもある。

あまり読んでて楽しいとは思えないが、何度かホッコリする場面も、クスッとする描写もあり、読後感は笑顔になれる。

良い本に出会えました。

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