なぜ、人は旅に出るのか-思考を緩め感覚を目覚めさせる-
散歩して、景色見て、コーヒー飲んで、スーパー行って、食べて、寝る。
わざわざ遠くに移動しても、普段とやること/やりたいことはさほど変わらない。
頭で考えると
「家でも十二分に満足できるし、旅行する意味・必要ある?」「生活と自己満足のために働いてお金を得ているのに、ストレスを溜めて、時間とお金をかけてリフレッシュするなんて、ちょっと癪じゃない?」「いや、なんのストレスなく生きてても、退屈してきて、旅行したくなるんじゃないの?」「近場の美味しいレストラン・地域物産店もいいけど、わざわざ行くところ含めて面白がってるんじゃないの?ウサギ狩りにウサギを渡しても喜ばないって話もあるもんね(暇と退屈の倫理学)」…
と、まぁ色々考えてしまうわけだけど、たまに旅行をするとやっぱり面白いな〜と思う。
7月の仙台旅行考えたことをメモ。
旅行やっぱりいいな〜と思った要素
1. 流れる景色をぼーっと眺める
新幹線、在来線、特急、観光周遊バス。
移動が好きだ。
正確には、車窓からただただ景色を眺めるのが好き。できれば2時間くらい乗り物に揺られて、ぼーっと景色を眺めていたい。
本も読まず音楽も聞かず特に話しもせず、流れる景色を眺める。移動しているだけで満足感がある。
流れる景色をぼーっと眺めるなんて、本当はいつでもできるはずなのに、日常だとなんかできない。スマホ・車内の映像広告・仕事に気を取られ、頭が騒がしい。
それが、旅行となると、移動しているだけで徐々に頭の中が静かになり、景色をぼーっと眺めていられる。不思議だ。
頭も心もすっきりする。一種の瞑想・デジタルデトックスかもしれない。
ちなみに、夫はあまり移動が好きじゃないらしい。
移動費を惜しまないのであれば、日帰り旅行も楽しいかも(なんか勿体無い気もするけど)。いや、日帰り旅行に出なくたって、日常生活で意識的にぼーっとするのも良いのかも(ほら、気を抜くとすぐに頭・思考が優位になる)。
いずれにせよ、旅の移動で、車窓から流れる景色を見ることには敵わない(普段使わない路線、駅、自然が良いのかな?ほらほら)。
2. 美味しい食べ物と偶然出会う
旅行は自炊の選択肢がないから、必然的に外食が増える。名物や目新しいソウルフードも「ちょっと気になるな〜」程度で十分足を運ぶ理由になる(※1)。
牛たん料理閣のたんタタキ、村上屋餅店のづんだ餅と団子、町中華屋の麻婆焼きそば、たまご舎のバウムクーヘンとカステラ、せり草庵のセリ鍋、巖手屋の南部せんべい…
偶然の出会うと、なお嬉しい。旅行=計画と考えがち(※2)だが、そんなに張り切らなくても良のかも。
最初からガッチリ決める
候補を調べてなんとなく決めておく
その日見つけた面白そうなお店に入る
一目惚れしたお菓子を手に取る
調べつつその日の気分を活かす、2〜4のハイブリッドがちょうど良い。
旅行じゃなくてもご当地グルメを楽しめる世の中。現地以外に店舗のある店、駅やデパートの地域物産店…
わざわざ足を伸ばしたからには、その地にしかないものを食べるべき?
いや、実際のところ、日常生活では目にも留まらないかもしれない。
旅は、好きなものセンサが強くなる。
気の向くままに食べようじゃないか。旅行に来たからには名物を!と張り切らなくてもいいでしょう。
※1 自炊が日常のため「ちょっと気になる」くらいでは外食をしない。家には食材があるわけで、安価・薄味・野菜たっぷり・美味しい自炊が最優先。日常で外食するには、私と夫が納得するそれなりの理由づけが必要。
※2 心配性だから計画を練りたい。だけど、夫婦ともに真面目・心配性のため、分単位の計画、クーポン含めた価格比較が始まり、決定できなくなるのはあるある。次第に面倒になる+予定の穴を埋めるようで、旅行自体に疑問も生じてしまう。
3. 散歩でプチ冒険、好奇心を呼び覚ます
散歩は元から好きだけど、旅先だともっと面白い。
目的が特になくても、歩いてるだけで大満足。1の移動と同様、頭も心もすっきりする。
プチ冒険・開拓している感
体を使ってる感
見慣れない街並みやお店
聞き馴染みないイントネーション
人のゆったりさ、おおさ、雰囲気
街、住宅地、自然の距離感
地元で人気のスーパーに並ぶ食材
いつもと違う景色や人の様子は、好奇心・五感を刺激する。
刺激的とは違うが、日常生活で忘れている感覚的なものを呼び覚ませる気がする。
4. 目覚めよ、生きてる感覚(寝る、食べる、動く)
SIerで働いているので、日常生活で使うのは頭>>>>感情>>>>体力。基本的に頭ばかり疲れる。
旅に出ると日常生活とは反対。頭はスッキリ、体は程良い疲労感。嬉しい。
そのおかげか、よく眠れる。
日常生活だと「無駄を省いて、優先順位をつけて、(資本主義的に)有用なことを、より多く、賢く、効率的に」と求め・求められるけど、きっと生きるのはシンプル。
寝る、食べる、動く
この3つをやっていれば、満足に生きられるんだろうと思い出す。
発見したこと
1. 日中ホテルで休む
一度ホテルを出たら、夕飯を食べ終わるまで外出してるものと思っていたけど違うかも。
散策して疲れたら、ホテルに戻るくらいがちょうど良さそう。夫よ提案ありがとう。
ホテルに戻って、1時間くらいゴロゴロするだけで、かなり元気になる。
2. 旅程は欲張らず、メインを作る
メインイベントやご飯を作る。
イベント:ロッテvs楽天⚾️
ご飯:たんタタキ、づんだ餅
メイン以外はおまけくらいだと気楽、満足度もアップ。
予定も立てやすい。
3. 旅行前より旅行後の方がスッキリ
頭・心・体が旅行前よりすっきりしていて驚いた。
定期的に取り入れたいくらい。
自分のペース取り戻す感覚?童心にかえったから?思考が緩まったから?デジダルデトックス?
あとがき
冒頭で↓こんなことを書いておきながら、ごりごり思考働かせてて、おもろい。