きな粉道18粒目
下茹ですると
どう変わるのか
炒り終わりに火を強めて、きな粉の香ばしさを引き出す。という、禁じ手とも思われた方法が功を奏して、だいぶ好みの味を作ることができた。そこで、作る上で禁断の扉を開いて試してみたくなった。ちょっとしたお遊び感覚でやってみたい。ということで、大豆を煎る前に数分ほど水で茹でてみようと思う。大豆の旨みがなくなってしまうのか、出来上がりがベチャッとしてしまうのか。どうなるのかとても楽しみ。
材料&道具
・乾燥大豆(25g)
・フライパン
・木ベラ
・器
・ブレンダー
・キッチンの電気
・冷蔵庫
1/29に開封した大豆を使用。味の予想が全く出来ないため、半分の量に変更した。
今回は特別に、水で洗って汚れを落とす。
まず大豆のみをフライパンへ。
大豆がかぶるくらいの水をいれて、この状態から火を点ける。
大豆が水分を含んで大きさが変わってきた。皮がめくれそうなのか、透明な膜のようになっている。
水が少なくなってきたので、10分で火を止める。
見比べてみると、元の大きさの倍くらいになっている。外側は水分でグニャッとしているが、真ん中までは火が通り切っていなかったのか芯が残っている感じ。大豆の味はそれなりに残っていて美味しい。でも、剥がれかけの皮がいつまでも口の中に残った。
さきほど茹でた大豆を煎っていく。
残っていた水を捨てる。茶色くなっていたので、大豆成分が流れ出してしまっていそう。弱火でじっくりと水分を飛ばしていく。
焦がさないよう木べらで大豆を動かす。いつもは乾いているためカラカラと動いてくれるけど、ベタっとしていてフライパンと木べらにまとわりつく感覚。とてもやりにくい。
急いで撮ったらブレてしまった。パチパチという音がして、第1クラックが起こりはじめた。透明な膜のようになっていた皮は、水分が抜けてきてしぼみ、大豆自体が避けたようになっている。香ばしい匂いはまだしてこない。
匂いに変化がないなと思っていたら、急に焦げ臭さを感じて急いで火を止めた。第1クラックとは違う、パンッという大豆が裂けるような音も何度かした。
急いでフライパンからおろそうとしたせいで、お皿が濡れていたことに気が付かなかった。大豆自体は水分が飛んでいて、茹で終わった時の柔らかさは無くなり、触ると硬くなっている。いつもは焼きとうもろこしのような香ばしい匂いがするが、今回は茹でとうもろこしのような匂いがする。茹で時間は10分。煎り時間は6分。
グニっとした食感。味は、煎り足りなかった時の時と同じ。焦げや香ばしさはとくになくて、ある意味食べやすいかもしれない。
茹でて煎った大豆を削っていく。
冷ました茹で煎り大豆をブレンダーに入れる。
水分を含んでいるから重い。ズシっとした感覚がブレンダー越しに伝わってくる。削る音は心なしか、いつもよりうるさい気がする。
静電気で横に張り付くことも、飛んでいくこともない。削っていると大豆の匂いはしっかりとしてきた。
どんどん削れていく感覚が薄くなってきたから、荒めのまま終了。
大豆そのままのような色。手でギュッとすると、残った水分同士がひっついて固まる。触った感じも見た目もきな粉っぽくはない。食感は残ったコロッケを、翌日まで冷蔵庫に入れておいて、しっとりしてしまった衣のよう。大豆そのものの味がして、きな粉ではなく大豆粉。焦げたような匂いがしたが、全く味に影響はしていなかった。むしろ、煎った意味があまりなかったかも。もっと茹で時間を短くして、長時間煎っていたらよかったかも。
きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら☆☆☆☆☆
香ばしさはゼロ。ちょっとの風では飛んでいかなさそうなのと、他の食べ物にしっかりとまとわりついてくれそうなのはいい点。きな粉のデメリットはカバーできそう。
反省点
・茹ですぎたかも
・煎り時間が短かったかも
・茹で大豆はわりと美味しい
・茹でた後に煎ると、少し硬さが戻る
・第1クラックは起こる
・焦がさずに煎るのは難しそう
・茹で時間を短く、煎り時間を長くすれば、他の食べ物にまとわりつきやすいきな粉ができるかも
チャレンジしてみて良かった。けど、成功とも失敗とも言い難い結果に。味としてはきな粉らしくはないけど、やり方次第では新しいきな粉を生み出せそうな気がする。ただ、せっかくの栄養素が出ていってしまうのは残念だけど。最後に強火で水分を飛ばせていたら、また違った結果になっていたかも。
次は茹で時間は短く、煎り時間を長く。必要なら最後に強火で。もう一回だけ、茹でてからやってみよう。
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