【思い結び】(おもいむすび)
長い間、日本人は「好きです」と面と向かって口にせず、文に認めてやりとりをしていました。 いわゆるラブレターですね。
思い結びはラブレターに添えて送られたと言われています。
いくつもの円を重ね合わせて作られたこの結びの形は、心臓や鼓動を表すと言われています。 このふっくらと丸い形は「心を伝える」という意味で愛を表現するだけでなく、感謝の気持ちを表現するためにも使われていました。
現在では店頭に並んでいるご祝儀袋は祝儀用と不祝儀用しか存在しませんが、包み紙の折形と水引の結び方は様々なシーンで使われてきました。
思いを伝えるための言葉よりも多くの感情を伝える水引という文化は、シャイな日本人の民族性と豊かな文化が育んだユニークな習わしだったことがうかがえます。
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