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安楽椅子探偵小説おすすめ15選|知的な推理が冴える名作ミステリー

安楽椅子探偵小説とは、現場に赴くことなく、手元にある情報だけで事件を解決する知的な推理小説のジャンルです。

今回は、そんな安楽椅子探偵ものの中でも特におすすめの15作品を厳選しました!ミステリー初心者の方も、推理好きな方も楽しめる名作ばかり。

あなたのお気に入りの1冊を見つけるヒントにしてみてくださいね。


黒後家蜘蛛の会』アイザック・アシモフ (著), 池 央耿 (翻訳)

弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる〈黒後家蜘蛛の会〉と給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。会では毎回のようにミステリじみた話題が出て、会員各自が素人探偵ぶりを発揮する。だが常に真相を言い当てるのは、物静かな給仕のヘンリーだった! SFの巨匠アシモフが著した、安楽椅子探偵ものの歴史に燦然と輝く連作推理短編集が、読みやすい新装版として隔月で刊行開始!

Amazon公式紹介文より引用

安楽椅子探偵小説といえば、まず名前があがる名作短編集です。6人の知識人と給仕のヘンリーが、月に一度の会合で持ち寄る謎を解決していくスタイルが特徴。ヘンリーの鋭い推理力と、会員たちの軽妙な会話が魅力的です。


空飛ぶ馬』北村薫

●上橋菜穂子氏推薦――「日常が〈物語〉に変わる、その瞬間を鮮やかに浮かび上がらせた名品」
「私たちの日常にひそむささいだけれど不可思議な謎のなかに、貴重な人生の輝きや生きてゆくことの哀しみが隠されていることを教えてくれる」と宮部みゆきが絶賛する通り、これは本格推理の面白さと小説の醍醐味とがきわめて幸福な結婚をして生まれ出た作品である。異才・北村薫のデビュー作。

Amazon公式紹介文より引用

『鷺と雪』、『盤上の敵』、『リセット』などの著者としても有名な北村薫さんのデビュー作です。1989年、覆面作家として東京創元社「鮎川哲也と十三の謎」のひとつでデビューされています。「円紫さんと私」シリーズの第1作目。温かみのある語り口と、論理的な推理のバランスが絶妙です。


太鼓叩きはなぜ笑う』鮎川哲也

本格ミステリの巨匠が生んだ安楽椅子探偵、ここに登場。
数寄屋橋近くの三番館ビル六階にバー〈三番館〉がある。落ち着いた雰囲気の、いい店だ。少し早い時間に行くと、達磨大師然としたバーテンがひとりグラスを磨いている。常連の私立探偵は、依頼された仕事を持て余すたび、雑学の大家であるこのバーテンに知恵を借りに来る。どんな事件も、たちどころに解き明かしてくれるのだから! 最終行の切れ味が素晴らしい「竜王氏の不吉な旅」など5編を収録。
収録作品=春の驟雨/新ファントム・レディ/竜王氏の不吉な旅/白い手黒い手/太鼓叩きはなぜ笑う

Amazon公式紹介文より引用


『憎悪の化石』、『黒い白鳥』などの著者としても有名な鮎川哲也さんの「三番館シリーズ」の一作。
銀座のバー「三番館」を舞台に、探偵がバーテンダーに事件の相談をすると、思いがけない推理が展開される。正統派の本格ミステリーを楽しめる一冊です。



奇談蒐集家』太田忠

求む奇談、高額報酬進呈(ただし審査あり)。新聞の募集広告を目にして酒場に訪れる老若男女が、奇談蒐集家を名乗る恵美酒と助手の氷坂に怪奇に満ちた体験談を披露する。シャンソン歌手がパリで出会った、ひとの運命を予見できる本物の魔術師。少女の死体と入れ替わりに姿を消した魔人。数々の奇談に喜ぶ恵美酒だが、氷坂によって謎は見事なまでに解き明かされる! 安楽椅子探偵の推理が冴える連作短編集。解説=井上雅彦

Amazon公式紹介文より引用

『新宿少年探偵団』、『麻倉玲一は信頼できない語り手』などの著者としても有名な太田忠さんの連作短編集です。「求む奇談!」という新聞広告を見た人々が、不思議な話を持ち寄ります。その話の裏に隠された真実を見抜く過程が見どころです。


ママは何でも知っている』ジェイムズ ヤッフェ (著), 小尾 芙佐 (翻訳)


毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。ディナーの席でいつもママが聞きたがるのは捜査中の殺人事件の話。ママは“簡単な質問"をいくつかするだけで、何週間も警察を悩ませている事件をいともたやすく解決してしまう。用いるのは世間一般の常識、人間心理を見抜く目、豊富な人生経験のみ。安楽椅子探偵ものの最高峰と称される〈ブロンクスのママ〉シリーズ、傑作短篇8篇を収録。解説/法月綸太郎。

Amazon公式紹介文より引用

海外の安楽椅子探偵小説のひとつとして有名な「ママ・シリーズ」の第一作目。何気ない会話の中で、ママが核心を突く推理を披露するスタイルが面白い作品です。


安楽椅子探偵アーチー』松尾由美

えっ、安楽椅子が口をきいた!?正真正銘の安楽椅子探偵が謎を解く!上海生まれの口をきく安楽椅子アーチーと、小学生の衛が出合う四つの事件。抜群のユーモアと謎解きの面白さが光る連作本格ミステリ。
小学校5年生、11歳の誕生日を迎えた及川衛は、自分へのプレゼントを購入しにいく道すがら、アンティークショップで寝息をたてている不思議な椅子と出合う。さっそく購入して、自宅で座ってみる見たこともない不思議な景色が脳裏に浮かんでくる……。その安楽椅子は、人の言葉を話し、シャーロック・ホームズばりの名推理を披露する“正真正銘”の安楽椅子探偵だったのだ。「アーチー」と名づけられた正真正銘の安楽椅子探偵と衛の交流を描いた連作集。

Amazon公式紹介文より引用

松尾由美さんによるファンタジーミステリー。主人公の少年が出会った「喋る安楽椅子」が、まるでホームズのような推理力を発揮するという実にユニークな設定の作品です。ユーモア×ミステリーが光る連作短編集。


ななつのこ』加納朋子

【第3回鮎川哲也賞受賞作】
短大生の入江駒子は『ななつのこ』という本に出逢い、ファンレターを書こうと思い立つ。身辺を騒がせた〈スイカジュース事件〉をまじえて長い手紙を綴ったところ、事件の“解決編"ともいうべき返事が舞い込んだ! こうして始まった駒子と作家のやりとりが鮮やかにミステリを描き出す、フレッシュな連作長編。

Amazon公式紹介文より引用

第3回鮎川哲也賞受賞作品。加納朋子さんのデビュー作の短編集です。日常系の謎を解いていく温かみのあるミステリー。温かみのあるストーリーと、巧妙な伏線が魅力的です。


黒牢城』米澤穂信

第166回直木賞受賞! ミステリ史に輝く金字塔
本能寺の変より四年前。織田信長に叛旗を翻し有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起こる難事件に翻弄されていた。このままでは城が落ちる。兵や民草の心に巣食う疑念を晴らすため、村重は土牢に捕らえた知将・黒田官兵衛に謎を解くよう求めるが――。
事件の裏には何が潜むのか。乱世を生きる果てに救いはあるか。城という巨大な密室で起きた四つの事件に対峙する、村重と官兵衛、二人の探偵の壮絶な推理戦が歴史を動かす。

Amazon公式紹介文より引用

第166回直木三十五賞受賞作品、第22回本格ミステリ大賞受賞、第12回山田風太郎賞受賞作品。「このミステリーがすごい!」2022年版国内編第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」2021年国内部門第1位、「ミステリが読みたい!」2022年版国内篇第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2022年国内ランキング第1位と、史上初となる4大ミステリランキング制覇を達成したという驚異の作品。歴史小説としても、安楽椅子探偵ミステリーとしても楽しめます。

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九マイルは遠すぎる』ハリイ ケメルマン (著), 永井 淳 (翻訳), 深町 眞理子 (翻訳)

9マイルは遠すぎる アームチェア・ディテクティブ・ストーリーの定番。 ニッキィ・ウェルト教授は『九マイルは遠すぎる、まして雨の中ともあれば』と言う言葉を耳にし、この言葉を頼りに前日起きた殺人事件の真相を暴き出す!! 難事件を次々に解き明かしていく、教授の活躍を描く傑作短編集8編。

Amazon公式紹介文より引用

ハリイ・ケメルマンさんのデビュー作であり、代表作。たった数行の情報から、探偵が驚くべき推理を展開する論理推理小説の金字塔。「安楽椅子探偵もの」として外せない一作です。


名探偵のままでいて』小西マサテル

シリーズ累計20万部突破
第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作
「密室殺人」「人間消失」「幽霊騒動」…
孫娘の持ち込むさまざまな謎を「認知症の祖父」が鮮やかに解き明かす!
ミステリーの扉の先には、わくわくする謎と、
個性的な登場人物たちの愛が詰まっていました。
主人公の楓は私と同じ27歳。
物知りで優しくて大好きだったおじいちゃんに
会いたくなって胸がいっぱいになりました。
――井桁弘恵さん(モデル・女優)
(あらすじ)
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。
しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻す。
そんな祖父のもとへ相談を持ち込む楓だったが、やがて自らの人生に関わる重大な事件が……。
古典作品が彩る安楽椅子探偵ミステリー!

Amazon公式紹介文より引用

放送作家としても有名な小西マサテルさんの小説。第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品です。温かみのあるストーリーと、しっかりしたミステリー要素が見どころ。続編は『名探偵じゃなくても 名探偵のままでいて』です。


火曜クラブ』アガサ・クリスティ

甥のレイモンドを筆頭に、前警視総監や画家など様々な職業の人々がミス・マープルの家に集った。一人の提案で各自が真相を知っている昔の事件を語り、その解決を推理しあうという〈火曜クラブ〉ができたが……田舎の老婦人ミス・マープルが、初めて驚異の推理力を披露した短篇13篇を収録。

Amazon公式紹介文より引用

「ミステリーの女王」アガサ・クリスティさんの作品。ミス・マープルの初登場作「火曜クラブ」を含むマープルものの短編推理小説13編が収録されています。安楽椅子探偵作品の代表作ともよばれています。ミス・マープルの洞察力と、バラエティに富んだ謎が楽しめます。


花の下にて春死なむ』北森鴻

人生に必要なのは、
とびっきりの料理とビール、
それから、ひとつまみの謎。
三軒茶屋の路地裏にたたずむ、ビアバー「香菜里屋」。
この店には今夜も、大切な思いを胸に秘めた人々が訪れる――。
優しく、ほろ苦い。
短編の名手が紡ぐ、不朽の名作ミステリー!
第52回日本推理作家協会賞 短編および連作短編集部門受賞作
解説 瀧井朝世
春先のまだ寒い夜。ひとり息を引き取った、俳人・片岡草魚。
俳句仲間でフリーライターの飯島七緒は、孤独な老人の秘密を解き明かすべく、
彼の故郷を訪れ――(表題作)。
バー「香菜里屋」のマスター工藤が、客が持ち込む謎を解く連作短編ミステリー。

Amazon公式紹介文より引用

『狂乱廿四孝』、『凶笑面』などの著者としても有名な北森鴻さんの連作短編ミステリー。第52回日本推理作家協会賞短編及び連作短編集部門を受賞した作品です。「《香菜里屋》シリーズ」の第一作目。


遠きに目ありて』天藤真

成城署の刑事が、ふとしたきっかけで知り合った脳性麻痺の少年。徐々にその隠れた才能に目を見張るようになった警部が、その時抱え込んで難航している捜査の話を聞かせたところ、少年はたちどころに真相を言い当てる。それからというもの……!? 安楽椅子探偵の歴史に新たな一ページを切り拓いた、天藤真の全作品中白眉の連作短編集!

Amazon公式紹介文より引用

『大誘拐』、『鈍い球音』などの著者としても知られる天藤真さんの連作短編集。本格ミステリとしてもしっかり楽しめる安楽椅子探偵ものです。


アリバイ崩し承ります』大山誠一郎

連続TVドラマ化!出演浜辺美波安田 顕
テレビ朝日系 2020年1月クール
土曜ナイトドラマ毎週土曜 よる11時15分
本格ミステリ・ベスト10 2019原書房第1位!
美しき時計屋探偵が、事件や謎を解決!? 時を戻すことができました
アリバイは、崩れました!
美谷時計店には「時計修理承ります」とともに「アリバイ崩し承ります」という貼り紙がある。難事件に頭を悩ませる新米刑事はアリバイ崩しを依頼する。ストーカーと化した元夫のアリバイ、郵便ポストに投函された拳銃のアリバイ……7つの事件や謎を、店主の美谷時乃は解決できるのか!?
「2019本格ミステリ・ベスト10」第1位の人気作、待望の文庫化!解説/乾くるみ
乾くるみ(小説家)さん絶賛!
「本書を通じて、謎解き小説の面白さに目覚めてもらいたい」
「唸り、仰け反り、ひざを打ち、最後には拍手喝采してしまいました」宇田川拓也ときわ書房本店
「大山節が炸裂している。全てが驚かされるぞ」三島政幸啓文社ゆめタウン呉店店長
「本格推理小説界の新たなる安楽椅子探偵に惜しみない拍手を送ります」井上哲也大垣書店豊中緑丘店

Amazon公式紹介文より引用

2019年「本格ミステリ・ベスト10」国内ランキング1位、「このミステリーがすごい!」国内編15位にランクイン。第19回本格ミステリ大賞小説部門候補作にもなった作品。2020年浜辺美波さん主演でテレビドラマ化されています。


まとめ|安楽椅子探偵小説おすすめ15選|知的な推理が冴える名作ミステリー

安楽椅子探偵小説は、現場に行かずに情報だけで事件を解決する知的なミステリーのジャンルです。
今回紹介した15作品は、それぞれ個性的な探偵たちが活躍し、論理的な推理を楽しめる名作ばかり。

安楽椅子探偵小説の魅力は、情報の積み重ねと推理の妙。ぜひ、あなたにぴったりの作品を見つけて、知的な謎解きを楽しんでくださいね!



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