救急品【体温計】の英単語・雑学|温度の表し方も解説
きむっちです。
体温計の歴史について知りたくないですか。
実は、体温計の起源自体はかなり古いときからあったんですよ。
温度の表し方と言えば”℃”で表すことが多いですよね。
実は他の温度表示方法もあるんですよ。
”℃”以外の表記について知りたくないですか。
この記事では、
救急品で使う体温計についての
英単語・雑学について紹介していきます。
この記事を読むことで
体温計についていろいろ知ることができますよ。
体温計の歴史
【体温計は深い歴史がある】
意外かもしれませんが、
体温計は思ったよりも深い歴史があります。
なんと、
初めて体温計が作られたのは400年以上前のことになります。
1609年に
イタリアのサントリオが
世界で初めての体温計が考案されました。
このときには気体の熱膨張の性質を利用した体温計が作られました。
ここで、気体は熱を加えると体積が大きくなるんですね。逆に熱が下がると体積が小さくなります。
つまり、体温の変化に応じて気体の膨張・収縮の性質が使われていることになります。
このときにはガラス球を口に含むことで
内部の空気が膨張しガラス管内の水位を押し下げる度合いで目盛りを読んでいました。
この目盛りを目安に体温が測定されていました。
しかし、当時はあまり正確に測れるものではありませんでした。
【水銀体温計が始まった】
この後、
体温を正確に測れるようになるまでに
1世紀(100年間)を費やしたと言われています。
人生100年時代と言われている今で考えても、
100年を走り続けないと開発できないくらいの期間がかかっていると思うと、相当な試行錯誤が続いたのだと想像できますよね。
そして、1714年になると、
水銀を使った華氏(かし)温度計が発明されました。
ここで、華氏というのは、
温度を表す単位の1つになります。
このときに
水銀を使った体温計では
華氏96度を示すことがわかりました。
華氏96度を摂氏(せっし)に変換すると
摂氏35.6度になります。
摂氏と華氏の関係については
改めて解説しますね。
日本の日常生活でよく使うのが摂氏です。
単位が(℃)で表されるのが摂氏になります。
摂氏と華氏では次のような関係があります。
【はじめての水銀体温計】
19世紀後半に入ると、
細菌学や細胞病理学の目覚ましく進歩しました。
この進歩に伴い、
病気特有の体温曲線も見られるようになったと言われています。
【日本では20世紀から始まった】
日本では体温計が作られていませんでした。
そのため、ドイツやイギリスからの体温計の輸入が途絶えてしまいました。
このようなことから、品質の高い国産体温計が医師の間で強く望まれていました。
このような思いから、
1921年に体温計が作られるようになりました。
このときに
赤線検温器株式会社が立ちあげられました。
実は、今のテルモ株式会社の前身になるんですよ。
当時は
まだ水銀が使われていました。
【体温計が水銀式から電子式に移行】
年月の経過とともに
水銀体温計から電子体温計に移行していくことになりました。
というのも、
水銀は人体に悪影響を及ぼす金属の1つになります。
水銀についてはこの後に説明しますね。
テルモでは
1983年11月には病院向け、
1984年2月には家庭向けに作られるようになりました。
このようなことから、
1分間で体温出来るようにつながりました。
今では
非接触で体温測定できる体温計も出てきていますよね。
体温計の英単語
体温計は
英語で”thermometer"です。
日本語ぽく表すと
「サーモメータ―」です。
【thermometerの語源】
"thermometer"の語源として、
フランス語”thermometre(温度計)”から始まっています。
”thermo-"には「温度」の意味、
”metre"には「測定器」の意味があります。
ここから、
”metre"について深堀していきますね。
”metre"の語源は
”metron(測定器)”になります。
さらに、
”metron"は”meh-(測る)”と”-dhlom(道具)”に繋がっています。
このようなことから、
”thermometer"は
「温度を測る道具」がコアの語源になります。
この語尾の語源は
他の測定器などでも良く出てきますよ。
【thermometerの英英の意味】
ネットの英英辞典では、
thermometerは次のように表されています。
a piece of equipment that measures the temperature of the air, of your body etc
「空気の温度、体温などを測定するのに使う道具の1つ」
引用元:thermometer(ロングマン英英辞典)
水銀は危険な物質
ここまで読んでいただいて気づいた方がいるかもしれませんが、
水銀を使わない体温計に移行されてきました。
では、どうして水銀を使った体温計が使われなくなったのか。
その理由は水銀が人体にとって有害だからです。
水銀に伴う人体被害の例が見られたからです。体温計に使う水銀の量はそれほど多いわけではないのですが、それでも後処理が大変なわけです。
日本においても
過去に水銀の漏洩に伴う健康被害がありました。
そのくらい、
水銀は厄介な化学物質になります。
実際に、
体温計で水銀の代わりにガリウムが使われていたこともあったらしいです。
水銀を含まないアナログ体温計としては世界初だったようで、水銀の危険性を下げているんですね。
ここで、ガリウムは今では半導体(窒化ガリウムGaN、ガリウムひ素GaAsなど)で使われることもあり、可能性が広がる金属の1つになります。
【水銀はRoHS規制の対象物質】
ここで、
水銀はRoHS規制の対象になっている化学物質になります。
RoHSとは以下の略です。
RoHS指令と言われることもあります。
RoHS(ローズ):
Restriction of the use of certain Hazardous Substances in electrical and electronic equipment
「電子機器・電気機器における特定有害物質の使用制限」
RoHS規制では、主にヨーロッパ向けの製品が対象です。
製品としては、主に電子機器・電気機器が対象となります。
ここまで解説してきたように、
水銀は体温測定するのには使いやすい物質でもあります。
このような特徴から、
体温測定などの用途において水銀以外の製品に置き換えできない場合には、RoHS規制から除外されることもあるのです。
いずれにしても、
水銀は扱いにくい化学物質なので、
水銀を使っていない製品への置き換えが主流になっています。
【水銀以外にもRoHS規制の対象物質がある】
実は
水銀以外にもRoHS規制の対象になる物質があります。
その一つの言葉が含まれているのが
文房具のエンピツです。
実際にはエンピツにはRoHS規制の対象物質が含まれているわけではないのですが、エンピツの言葉に由来したのは間違いないことです。
では、どんな物質が含まれているのか。
エンピツの記事はこちら
最後に
体温を測るためにできた体温計。
今では非接触でも測定できるものがあるくらい。
体温計だけでなく、様々な温度を測れるものまで多く広がっているくらいです。
体温を測ることは体調管理する指標になることもあります。
ただし、体温が低くても疾患に影響することもあります。
普段の体調管理として
体温計のデータと自分自身で感じる体調を含めて
体調管理に気をつけていきましょう。
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