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エンジニア採用、スタートアップ入社6ヶ月の取り組み

こんにちは!
今年5月にHR2人目としてカミナシに入社し、エンジニア採用に奔走してきた木村です。
試用期間後に書いただいぶくだけた入社エントリーからあっという間に入社半年、ということで今回はまじめに振り返ろうと思います。
主に人事・採用領域で働かれている方が対象の内容になります。

やってきたこと

転職して新天地でリスタートするにあたり決めていたことは一つだけで、
「守破離」を実践することでした。

自信がありすぎたり、早期に成果を求めすぎたりすると結果的に遠回りする結果になるのは転職あるあるで、早期に周囲に認めてもらう意味でも、現状の仕組みの中でハイパフォーマンスが出せることを示すことが優先と考えていました。

🐐 守破離の”守”

エンジニア採用向けのドキュメント整備

カミナシのHRノウハウはかなりNotionにキレイに整理されており、この点は本当に助かりました。ドキュメントベースでインプットしたことに対して補足的な質問を投げるだけで大体把握できたので、環境に慣れるのにそう時間はかからなかったと思います。
ただ、エンジニア採用文脈でのオペレーションマニュアルやガイドライン情報は存在はしておらず整備を進めていく必要がありました。

notionのHRチームスペースの一部。ひとり人事とは思えない充実っぷり。


カミナシ式採用オペレーションの取得

並行してカミナシ式の採用オペレーションの完全取得に取り組みます。
採用プロセスの基本はどの会社でも似たものですが、使うATS(カミナシはHERP)が違ければ候補者コミュニケーションの方法や流れも違いますし、選考フェーズや合否基準や評価軸も違います。
その取得過程で、現オペレーションの問題点や改善点を分析しておくことが重要でした。

🐐 守破離の"破"

ここまで半月から一月程は新しいことは極力せず馴染むことに徹することで、本質的な課題の発見やこれからのプランニングのベースができてきます。

カミナシのエンジニア採用の課題はざっくり以下のような感じです。


  1. 候補者さまデータの整理と管理整備

  2. 採用ステークホルダーとのコミュニケーションの濃密化

  3. ダイレクトリクルーティングの仕組み化

  4. エンジニア組織に対する認知獲得のための採用広報活動

  5. 採用活動の民主化



1️⃣ 候補者さまデータの整理と管理整備

これはセキュリティ的な問題なわけでははなく、ATSを利用しているにも関わらず、データの一元管理ができていなかったり、ログデータが抜け落ちていたりといった今後のデータ活用に必要なベースが揃っていないのが問題でした。
また、例えばLAPRASやWantedlyなどのダイレクトリクルーティングサービス内のデータ整理も同様でした。
もしかしたら候補者体験的にも不備があってもおかしくなかったかもしれません。
誰がいつ見ても迷わない・間違わない情報の整理と管理が肝だと思います。

注)これ以降の内容も同様なのですが、これまでの人事リソース的には正直仕方ない状況で、その当時のベストな対応であったはずだと思います。
なんだか技術負債に似ていますね。


2️⃣ 採用ステークホルダーとのコミュニケーションの濃密化

これも元を正すと原因はリソース不足に起因しますが、ひとりの候補者さまにかける労力は必要最低限のものでした。
今もまだ完璧にはほど遠い状態ではありますが、ひとりがエンジニア採用にコミットすることでコミュニケーションスピードの向上と、アウトプットボリュームの最適化はカイゼンされつつあります。
特に対候補者さまとのコミュニケーションにおいては、スタートからラストまで一貫してひとりが寄り添い接触回数もこれまでより増加することで、安心感の醸成やインプット量と質の向上により、全体的に安定した候補者体験をご提供することができるようになってきたように思います。

新たに整備した候補者さまとのHR面談でのヒアリング項目の一部


3️⃣ ダイレクトリクルーティングの仕組み化

入社してある意味驚いたのは、利用しているダイレクトリクルーティングサービスの多さでした。
ただやはり、ひとつひとつを使い倒せている状況ではなく結果的に面を確保するために利用している状況になっていました。
効率的な運用体制を整え、安定した母集団形成をつくり採用サイクルが常に回る状況を実現するため、具体的に仕組みを構築していきました。

  • 優先順位を付け、注力するサービスを決め、使わないサービスを決める

  • 誰がサーチし、誰がメッセージするか、マッチング以降も含めてHRと関わるエンジニアとの役割分担の明確化と協力体制の構築・強化

  • 業務委託のHRパートナーさんにどこに注力いただくか

  • サービス毎にどう使うかの共通ルールとマニュアルの策定

また、絶対に守りたいのは、ドキュメント化とセットで進めることです。
これらが安定運用に乗ることで、一定の採用基盤が整いました。


4️⃣ エンジニア組織に対する認知獲得のための採用広報活動

採用・選考プロセスを整えてもそれで採用が成功するほど今のエンジニア採用は簡単ではないですよね。(しんどい〜)
最も効果があり、最も差が付くのは採用広報による「認知(ただ知っている状態)」と「認識・特徴認知(特徴まで知っている状態)」だと思っています。
結局、マッチするエンジニアを採用するためには入社の意思決定をしていただく必要があり、その上でコンタクト時点(または潜在時点)で既に一定の意向がある状況を作れていることは相当に有利になると実感しています。

この文脈で私がラッキーだったのは、私の入社ひと月前に現CTOの原トリがジョインしていたことでした。
抜群の知名度と実績・実力があるスタープレイヤーで、「はじめてのCTO」・「はじめてのスタートアップ」というチャレンジは採用広報的にはとても強い打ち出し要素で、(私としては)労せずに「サイキョウの剣」を手に入れました。

「サイキョウの剣」を手に入れても装備して戦わないと意味がないということで、CTOに就任のタイミングでそれを起点にCTOの露出を最大化するプランを進めていきます。結果的に、
カミナシ=原トリがいる会社
原トリ=カミナシのCTO
という認知を作る
実績が作れたように感じます。

「祝CTO就任トリ祭り!モメンタムどーん!」と名付けた取り組みのまとめ

💡 ここらへんはまた別途noteで言及したいな〜と思っています🎈

5️⃣ 採用活動の民主化

認知・認識を少しずつとっていき、一定以上の質で採用活動が回るようになって初めてこの過酷なエンジニア採用の土俵に乗った感覚です。

さらにこのモメンタムを加速させるには、採用に関わる仲間を増やし、行動量を増やすことで活動が自律して回る状態をつくりたいところです。
これまでのカミナシのエンジニア採用では全社採用・全員採用を標榜するもののマネージャー以上の方のみが採用活動にコミットしているに近い状況でした。
(他の方には採用広報活動などにご協力いただいています。感謝!)

採用活動の門戸を広げ、採用活動に意欲のある方、会社を魅力的に伝える方が内発的動機をもって積極的に動いていただくことでさらに採用活動は力強く進むようになってきています。

  • スカウト活動への参加

    • HRは文面作成のサポートや初期の伴走など

  • カジュアル面談の対応

    • HRはガイドラインを作成して周知したり、同席フィードバックでトレーニングなど

  • そもそも採用活動を社内Slackでできる限りオープンに

    • 個人情報含む参加者を限定したprivateチャンネルと、個人情報以外こちらがメインなpublicチャンネルとを用意して使い分け

    • 採用のニュース共有や議論や質問のやり取りも上記publicチャンネルで

採用広報活動においても、これまで以上にエンジニアブログやnoteでの発信を「全開オープン」で実施していくことでカミナシの魅力や課題を知っていただきたいと思い、マインドシェアを高めていく推進をはじめています。

🐐 守破離の"離"

ここまで入社から約半年間での取り組みの抜粋でした。
結果的に、採用は順調に進むようになり、特にバックエンド領域メインのソフトウェアエンジニアは現状では充足に近い状態になりました。👏
※バックエンドSWEも引き続き採用しています。フロントエンドSWE、セキュリティSWE、エンジニアマネージャーも絶賛採用中です!

これから取り組みたい(取り組んでいること)もたくさんあります。

また今回具体的に記載はしませんでしたが、CTOやエンジニアリングマネージャーを中心に取り組んでいただいたジョブディスクリプションのアップデートや、選考における技術課題(技術試験・テスト)の整備など選考の質の向上に大きく寄与しています。
ただ、これらもまだまだブラッシュアップの余地があると思います。

また入社して一年ぐらいのタイミングで振り返れたらと思います。

🚴‍♀️ カミナシは一緒に働く方をめっちゃくちゃ募集していますよ! 🚴‍♂️
エンジニアはもちろん、HRもPMもデザイナーもSalesもCSもコーポレートもめちゃくちゃ募集しています!
カミナシはまだまだこれからの会社です。
一緒にミッションを達成し、ビジョンを実現しませんか?