【後編】CÉLINEの売上は2019どうなっているか。
オノデラキミです。
前回、大好きなCÉLINE愛を余すことなくお伝えさせていただきましたが今回は2019になったその後のCÉLINEとファンについての考察を書きます。
【前編】はこちら → 誤って、削除してしまいました
なかでもいちばん気になるのが、あんなにも人気絶頂でディレクター交代となったその後のCÉLINE。群がっていたインスタグラマーさんなんかは、いま何を買っているんでしょうか。エディに代わって増益となったのか?
まずは、ファンの動向について。
インスタグラマー、どこいった?
CÉLINEはとにかく、インスタグラマーさんに人気でした。
とくに同い年くらいのアラサーさんをよくウォッチしていたけど、セリーヌさえ持っていたらOK!とばかりに、ミニマリストで人気の方は、猫も杓子もCÉLINEの名作「トリオ」を肩にかけるか「カバ」をさげているかの、どちらかでしたね。
フィービーが去ったあとは、大きなトレンドの変動を感じた方に向けてこんな記事も出ました。
2018年、多くの女性から支持を得ていたフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)がファッションの第一線から退いた。「セリーヌ(CÉLINE)」で提案したエフォートレスで知的、クリーン、ミニマルといった女性像は、新しい"フェミニニティ"として支持を得て、一つのスタイルを作ったと言える。彼女のファン達はこれから、何を着ればいいのか?"フィービーロス"という言葉も生まれた今、3つの視点からネクストフィービーになり得る15ブランドをピックアップ。新たな女性像を作るデザイナー達のクリエイションにフォーカスする。
出典 : 知的な大人の女性へーー "フィービーロス"に贈る15ブランド
では、フィービーCÉLINEが好きだった方に現在、人気のブランドとその理由について。
本命 「ジル・サンダー(JIL SANDER)」
元々あった老舗ブランド。
ミニマル、モダンなデザインという点でフィービーロスから火がつき、CÉLINEのトリオを持っていた方なんかは、現在ジル・サンダーの肩掛けバッグ「Tangle」を購入してます。
みたことあるーー!という方も多いのでは?
しかし、ジル・サンダーはフィービーがいたころからあったブランド。今に始まったわけではないことから、割とミーハーな方に好まれる傾向があるように思われます。
それでも、ファッション誌にはとりあげられる回数が増えてますので、今後は値上げされることが予想されます。(個人的な見解なので責任はとれませんが)比較的、安価なうちに購入されたし。
つぎに、オノデラ激推しの
「ボッテガ・ヴェネタ」
こちらも、元々あるブランドではありますが、ジル・サンダーと決定的に異なるのは、ディレクター。
今年7月に「セリーヌ」出身のダニエル・リー(Daniel Lee)をクリエイティブディレクターに起用。リーは「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」や「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「ダナキャラン(Donna Karan)」で経験を積み、2012年に入社したセリーヌではレディ・トゥ・ウェアのディレクターを務めてきた。ボッテガ・ヴェネタではタイムレスなラグジュアリーを提案し、センシュアルでありながら無造作で自然な気楽さを持ち合わせるウェアを発表。バッグやシューズ、アクセサリーも刷新した。リーが初めて手掛けた2019年プレフォールコレクションは2019年5月以降に発売予定。
こちらは、バターカーフのミニサイズポーチ ホワイトが人気。
出典 : ボッテガヴェネタ公式サイト
お値段は、¥ 147,960 税込。
ちょうど、コードでキュッと締めるタイプのポーチが人気だった今季には、ドンズバだったんじゃないでしょうか。
どちらもすごーく人気のお品で、現在も品薄状態が続いています。
2019のCÉLINEはどうなった?
一方で、スーパースターであるエディスリマンを起用したCÉLINEの2019年上期の売上は、どうなったのだろうか。検索すると、今期の売上について触れた記事はあまりない。そんななか、こんな記事に出会う。
LVMHの上期、「ディオール」がけん引
LVMHグループの2019年上期決算は、売上高が21%増(オーガニックグロース18%増)の104億ユーロ(約1兆2600億円)を計上した。「ディオール(Dior)」と「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」がけん引している。
これを見る限り、LVMHの売上を牽引したのはDiorと見受けられる。かつ、CÉLINEのディレクターがエディスリマンに交代したのはとてもセンセーショナルなニュースだったのにもかかわらず、売上についてふれられていないのが不自然だ。初回だというのもあるけど、あまり、売上が良くなかったんだと思う。
フィービー・ファイロの頃からのファンは、もしかしてその面影が反映されるのではと一縷の望みにかけてコレクションをウォッチしていたはずだ。けれども、離れた。
これについては、エディスリマンが最初に出したコレクションが宜しくなかったのではないかと、個人的な推察になる。CÉLINEの顧客層がおおよそ30〜40代の淑女だったことに対し、彼はミニスカートなど比較的若者向けのコレクションを発表した。日本の雑誌では、今田美桜などフレッシュなタレントがエディの服に身を包み、躍り出ていた。ロックだ。嫌いじゃないやり方。甲子園なみに爽やか。しかし、ビジネスであればそこはファンに対する執行猶予ともいえるグラデーションをさせて、少しずつ移行させるとファンも維持できたかもしれない。
とはいえ、ブランディングが効いてくるのもハイブランドだって最低でも1年はかかる、と思う。皆がフィービーのいたことも忘れ去った頃、彼が根から変えてしまったCÉLINEの姿もみてみたい。