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daenn 渚 uuaep
2024年5月11日 17:51
劇的な春の色調も落ち着きはじめ、ようやく床に煩雑に積まれた本らのことを考える。新宿紀伊國屋で平積みされていた新書から、岐阜県高山の山奥で譲り受けた古書まで、思い返せばこの本らがここにある経緯はそれぞれ。染みや匂いも同様に。独自のpathを辿っているこれら物の旅路が、現在、一時的に俺の部屋という時空間で重ね合わさっている。自室の白い椅子に座りながら想起される、遠い風がいつかのページを繰る光景
2024年4月10日 08:17
二十五歳にして初のシャカイジン。新卒採用という制度を利用した、割と流行っているらしい。何せ金がない。起床の感じ誰かにゲームのカセットを入れられたかのように始まる。けれど決して無理な起動ではなく、至って自然に立ち上がる。ついこの前まで半日眠っていたのに…規範や集団、それはシャカイと言えるかもしれない。その上位存在が俺を起こす。しかし実に妙なのは、このロードに一定の安心感を得られるこ