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「君の名前で僕を呼んで」#夏に観たい映画
「この陽射し、知っている」と思った。
イタリアが舞台で、イタリアで撮影された映画なのに、北海道にいる私の肌が知っている陽射しだった。夏の陽射しは世界共通なのだろうか?
いや、「君の名前で僕を呼んで」が映し出した陽射しは「夏の陽射し」以上のものだった。だから既視感があったのだ。
むらなく青い空と同じように、青い心を持っていた十代。あの頃の美しい肌を、公平に、丁寧に焼く陽射しなのだった。
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もうあの陽射しを浴びることはできない。人生のうち、一時にだけ私たちに注ぎ、その時間を輝かせ、スローモーションのように目に焼き付けさせてくれる。
だから私は、映画を通してあの陽射しに再び出会えたことがありがたかった。
この映画は私の目に十代のフィルターをかけてくれる。
何度でも。
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