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持続不可能な社会をどう生きるか

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「地球はすでに限界を超えている」と叫ばれる中、私たち日本人の意識や社会は驚くほど変わっていない。なぜ意識が変わらないのか、社会はどんな姿を目指すべきなのかについて、環境・経済・哲…
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#経済

No.0|『持続不可能な社会をどう生きるか』を書いたワケ

No.0|『持続不可能な社会をどう生きるか』を書いたワケ

Prologue1972年にローマクラブが『成長の限界』を発表しました。「地球の資源は有限であり、経済は無限に成長することはできない」、そう発表された50年経った後も、私達、特に日本人の意識は恐ろしいほどに楽観的で、関心を持とうとしません。

現在生態系はすさまじい速度で破壊されています。気候変動——最近は気候危機と呼ばれますが、将来の危機は過少化され、事なかれ主義のモラルハザードが起こっています

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No.7|国債という名の病 - 前編

No.7|国債という名の病 - 前編

今やあらゆるものがお金に換算されている。お金なしに生活が成り立たない。日本の財政状況は、あらゆる日本人の人生を左右する重要事項にも関わらず、あまりに楽観的に解釈され、かつてないほど状況が悪化していることは気づかれていない。一体何が起こっているのだろうか?

①現在の日本の財政状況日本の財政は見てくれからして相当に悪い。次のグラフは歳出(一般会計歳出)と歳入(一般会計税収)の推移を示したものである。

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No.1|「社会や将来に不安を感じるということが正常な感覚である」ということ

No.1|「社会や将来に不安を感じるということが正常な感覚である」ということ

社会や将来にどうしようもない不安を抱えていたりしないだろうか?辺りを見渡せば、とても深刻で厄介な問題ばかりだ。

・膨れ上がる日本の財政赤字
・加速的に深刻化する少子高齢化
・地球史上類を見ない生物の大量絶滅
・歯止めがかからない気候変動

先行きがとても不透明で混沌とした中、追い打ちをかけるようにコロナウイルスによるパンデミックが発生し、2020年4月に緊急事態宣言が出された。

突然外出の自粛

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