「地球はすでに限界を超えている」と叫ばれる中、私たち日本人の意識や社会は驚くほど変わっていない。なぜ意識が変わらないのか、社会はどんな姿を目指すべきなのかについて、環境・経済・哲…
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2020年6月の記事一覧
No.11|ポスト資本主義はどうあるべきか?
No.1~No.10にかけて、様々な日本の課題を扱った。欲望渦巻く資本主義の闇、広がり続ける資産格差と財政規律の緩み、急速に進む環境破壊と気候変動の脅威、加速する生物の大量絶滅、そしてそれらのリスクが分かっていても個々人の努力や選択では回避できない袋小路にあることをご紹介した。
事実を知っても何も変えられない、そんな無力感と不安を感じ、社会の歯車を演じ続けるのはあまりに残酷なストーリーだ。私たち
No.6|気候変動は何を招くのか?
今や将来の地球環境を正しく知っておくことは,リスク管理の上でとても重要なことだ.何が起こるのかを理解していなければ、何をすべきなのかも分からない。
まず、世界経済フォーラムのグローバルリスク報告書(2020年版)から,世界のリーダーが考えている将来リスクを示そう。
この結果によると、"気候変動"や"生物多様性の喪失"などが上位に上がっており、世界のリーダー達が強い危機意識を持っていることが読み
No.5|私たちはどうして行き過ぎてしまうのか?(暴走・衰弱のメカニズム)
私たちは"宿命的に"、悪い結果が予想できていてもなかなか行動を変えられない生き物である。
経済格差、財政問題、少子高齢化、地球環境問題・・・、様々な問題がクローズアップされている中でも意識が追い付いていない。問題は絶えず後送りされている。
なぜ行動を変えられないのか、その原因のいくつかをシステム的思考に基づいて紹介していきたい。
①競争原理が内在する暴走私たちは、競争を好意的に捉えている。競