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持続不可能な社会をどう生きるか

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「地球はすでに限界を超えている」と叫ばれる中、私たち日本人の意識や社会は驚くほど変わっていない。なぜ意識が変わらないのか、社会はどんな姿を目指すべきなのかについて、環境・経済・哲…
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2020年6月の記事一覧

No.11|ポスト資本主義はどうあるべきか?

No.11|ポスト資本主義はどうあるべきか?

No.1~No.10にかけて、様々な日本の課題を扱った。欲望渦巻く資本主義の闇、広がり続ける資産格差と財政規律の緩み、急速に進む環境破壊と気候変動の脅威、加速する生物の大量絶滅、そしてそれらのリスクが分かっていても個々人の努力や選択では回避できない袋小路にあることをご紹介した。

事実を知っても何も変えられない、そんな無力感と不安を感じ、社会の歯車を演じ続けるのはあまりに残酷なストーリーだ。私たち

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No.10|資本主義という願望機の欠陥 - 後編

No.10|資本主義という願望機の欠陥 - 後編

前編で紹介した通り、資本主義は人の願望を原動力に発展してきた。その中で、普遍的かつ強力なものとして、お金を増やしたいというありふれた欲望がある。

大抵が一度は願ったことがあるのではないだろうか。利子だけで生活できたらどれだけ幸せだろうかと。大金持ちになれば退屈な労働から解放されて、自由に生きることができるのだ。「お金がたくさん欲しいならば、まずはお金を貯めて投資に回しなさい」、と親切な経済学者は

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No.9|資本主義という願望機の欠陥 - 前編

No.9|資本主義という願望機の欠陥 - 前編

資本主義の原則は、他者のニーズに応えることで報酬を得るシステムだ。「より良いものを、より安く、より早く」をモットーに、資本家間・労働者間が互いにしのぎを削り合うことによって技術を高めた結果、今のような物質的に豊かな社会を築くことができた。

この自由な経済は、多くの人の願いを叶えてきた一方で、重大なシステムの欠陥も露呈した。それは、「いつまでも競争が終わらず、しかも競争が過酷になり続ける」という欠

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No.8|国債という名の病 - 後編

No.8|国債という名の病 - 後編

前編にて、経済成長による自然増収では財政再建は難しいことを述べた。そもそも景気・不景気は財政規律と無関係であり、そのような捉え方自体が問題である。

国債の本質的な問題は、①隠れたインフレの進行、②資産格差の拡大、③世代間不公平の拡大にある。順を追って説明していこう。

まず確認すべきとても大事な事実が、「政府が借金することで、誰かの資産が増える」ことである。政府が国債を発行するということは、市場

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No.7|国債という名の病 - 前編

No.7|国債という名の病 - 前編

今やあらゆるものがお金に換算されている。お金なしに生活が成り立たない。日本の財政状況は、あらゆる日本人の人生を左右する重要事項にも関わらず、あまりに楽観的に解釈され、かつてないほど状況が悪化していることは気づかれていない。一体何が起こっているのだろうか?

①現在の日本の財政状況日本の財政は見てくれからして相当に悪い。次のグラフは歳出(一般会計歳出)と歳入(一般会計税収)の推移を示したものである。

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No.6|気候変動は何を招くのか?

No.6|気候変動は何を招くのか?

今や将来の地球環境を正しく知っておくことは,リスク管理の上でとても重要なことだ.何が起こるのかを理解していなければ、何をすべきなのかも分からない。

まず、世界経済フォーラムのグローバルリスク報告書(2020年版)から,世界のリーダーが考えている将来リスクを示そう。

この結果によると、"気候変動"や"生物多様性の喪失"などが上位に上がっており、世界のリーダー達が強い危機意識を持っていることが読み

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No.5|私たちはどうして行き過ぎてしまうのか?(暴走・衰弱のメカニズム)

No.5|私たちはどうして行き過ぎてしまうのか?(暴走・衰弱のメカニズム)

私たちは"宿命的に"、悪い結果が予想できていてもなかなか行動を変えられない生き物である。

経済格差、財政問題、少子高齢化、地球環境問題・・・、様々な問題がクローズアップされている中でも意識が追い付いていない。問題は絶えず後送りされている。

なぜ行動を変えられないのか、その原因のいくつかをシステム的思考に基づいて紹介していきたい。

①競争原理が内在する暴走私たちは、競争を好意的に捉えている。競

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