秋といえば‥?
NHK大河ドラマ『光る君へ』では、読者のみなさんもご存じのように、ファーストサマーウイカさんが、清原元輔の娘である清少納言を演じておられます。まひろ(紫式部)との関係や関わりのある人物たちとの相関があらためて理解できて、国語科の教師としてはとても刺激的です。
清少納言といえば、『枕草子』。三大随筆のひとつです。ドラマでも、この『枕草子』の執筆のきっかけが描かれていましたね。
『枕草子』のなかでも、「春はあけぼの…」ではじまる第一段は、令和7年度から使用される中学2年生の教科書のすべてに掲載されます。
第一段にある「秋」の部分を、次に紹介しましょう。読者の皆さんも、中学生のころに学んだことでしょう。
平安時代の中期、今から1000年以上も前につづられた「秋」であるにもかかわらず、「夕暮れ」の風景、秋に寄せる思いは、現代とあまり変わらないものだなぁと感じます。
さて、
この『枕草子』の第一段を使って授業をする際にも、私の記事『なぜ、古典を学ぶのか?』に記した「2つの意義」を大切にしながら授業づくりを行います。とりわけ、この授業で大切にしたいことは、学習の終盤で自分自身が持つ季節感と比べさせることです。
特に②については、清少納言の「冬」の書きぶりをまねながら、次のような活動に取り組ませます。自分自身が持つ季節感のアウトプットです。
清少納言の「冬」の書きぶりは、次のとおりです。
「冬」の書きぶりから、次のような「型」をぬきとります。
( ★ )には、春・夏・秋・冬のいずれかをあてはめ、
( ◆ )には、その季節に自分が最も心を寄せるものを短く記します。
①・②とその具体をつづったあと、③でオチです。
教室の一人ひとりの作品を交流し、現代に生きる私たちの季節感を確かめ合えると、ちょっと清少納言になった気分になれますね。とても楽しい国語の教室となります。
さあ、季節は秋!
その到来を実感できる今日この頃です。
読者の皆さんも、( ★ )に「秋」と入れて続きをつづってみませんか。
秋といえば…?